30 「ザ・ミッション 非情の掟」  掛け値なしにいま、一番凄い娯楽映画を撮る男、ジョニー・トゥ | ササポンのブログ

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「インファナルアフェアー」のⅠ、Ⅱと来たから、今度は、Ⅲだと思ったでしょう。
甘いなあ。ひねくれ者の僕が、そんな素直な並びにするわきゃない。
と、言うわけで「ザ・ミッション 非情の掟」


世界でいま、最も注目を集める監督、ジョニー・トゥ。
すぐにアメリカが目をつけて、そちらに行くと思ったが、
そんな素振りも見せずに香港で新作を取り続ける、偉い人。
これは、日本以外のアジア各国で大ヒットした傑作、アクションであります。


香港映画を見ているひとにとっては、
あんたまた出てんのか・・という、どこかでかならず観たことのある
かっこいい役者ばかり。


前回に引き続き、出てまいりました、この方。
さあ、みなさん、声を合わせて発音しましよう。
フランシス・ン!!!


この方も、ふたたび、登場ですね。
アンソニー・ウォン


この方も、インファⅡに出てました。
名前は、ロイチョン。
インファⅡでは、モノの見事にぶち殺されましたね。
すばらしい殺されっぷりです。
しかし
僕は、このひとの顔を観ると、
どうも小柳ルミ子の元旦那のダンサーを思い出してしまいます。



香港の川谷拓三ことラム・シュー
卑怯、臆病、せこい、卑屈、とにかくかっこわるい役をやらしたら
天下一品。
でも、この映画では結構、かっこいい。



最後にジャッキーロイ。
このひとのことはあまり知りません。情報、求む



どうして長々と、5人のことを紹介したかといえば、
これはこの5人のみの映画であるからです。
5人のみが出る・・というわけではないが、
ほとんど、この5人の行動のみの映画なのです。





ストーリーは、この5人が、
命を狙われている、恩義のある組長を守る。
それだけ・・。
本当に、それだけの話なんです。


この5人が、
いかに組長の命を守りながら、
殺しをさせている裏の人物を探り出すか・・
上映時間1時間21分。
もう病的なほどシンプル。
余分なものなど入る余地はない。



ビルの屋上から狙ってくるスナイパー。
守りながら、相手の位置を探る5人。
姿なきスナイパーと戦いながら、
なんとか逃げ出す。
とにかくスタイリッシュに、
ただもう殺し屋たちとの銃撃戦を描く・・。
画面に隙を与えない
物語のだるさは一切ない。



自慢するわけではないが、
自慢してしまうが、
僕は、もう腐って、溶けるほど
銃撃戦のシーンを見ている。
それに関しては、ひとに負けない自信はある。
ところがである。
このデパートのシーンは、驚いた。
こんなのは観たことがない。
北野武監督の影響も見られるが
とにかく、新鮮である。



1時間21分。
奇をてらうことなく、
娯楽アクション映画として成り立たせながら
観たことのない
表現で、驚かせる。
監督の腕以外、なにものでもない。
ジョニー・トゥ。
掛け値なしに、いま、一番、凄い監督である。

こいつの新作に、間違いはない。
香港映画ファンの合言葉である