28 「インファナルアフェア」  香港アクション映画の頂点 | ササポンのブログ

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元々、香港のアクション映画は、潜入捜査モノを得意としていた。
タランティーノがパクッたチョーユンファーの「友は風の彼方に」など傑作も、数多くある。
この映画は、そういう潜入捜査モノの、そして香港アクション映画の頂点に立つ映画だ。

僕は、予告編で観た、裏路地でトニーレオンが、自分の上司の埋葬の列に、敬礼するシーンで、この映画の傑作を確信した。


マフィアに潜入した刑事、トニーレオン



警察に潜入したマフィア、アンディラウ


このふたりの描き方が、まったくフラット、同等なのがいい。
元々、アンディラウは、この映画の企画段階から参加していたが、自分の役を、無理やり主役にしなかったのは、やはり彼の映画人としての頭の良さだろう。




あと警部役のアンソニーウォンと、マフィアのボス役のエリック・ツァンも、平等に描いたのも、見事だ。
これはなかなか出来ない。すごく難しい。どれくらい難しいかは、この後、アメリカの方々が証明してくれる。





お互いに、このままにしているとやばい。
でも、変えるわけにはいかない。
行くも地獄
とどまるも、地獄。
それならいっそのこと・・・
無間地獄・・とはよくつけたものだ。



この映画での主役のふたり、甲乙つけがたい。
どちらも、
お互いの心の苦痛をひた隠しながら、
いまの自分の立場を生きる。
この潜入捜査モノの一番の見所は、
その組織を利用して潰す立場にいながらも、
そこに、いなければならないというところだ。
どうしたって自分のいるところに情は移る。
そういう点では、トニーレオンのほうが痛い。



やがてお互いの偽りの上司を失う。
つまりお互いの本物の上司を失う。

そして
潜入同志の対決。


この映画が優れている点は、
同じ潜入という境遇のふたりが、
お互いに、自分のアイディティティを激しく探り合いながら
生きて、
最後に、選んだ、
その道が
激しくぶつかり合うところだ。
これはふたりが同等に描かれていなくてはならない。
そのバランスが絶妙なのだ。





書かなくてもいいかもしれないが、一応、書きます。
汚い言葉が嫌いな人は飛ばしてください。

どうして、オリジナルな映画監督だった、スコッセッシが、
ひとのコピー映画で賞を取るのか・・。
それも最悪のコピーである。
猿まねと言ってもいいほどである。
さらにニコルソンを使ったために、
マフィアのほうに比重がいってしまった。
完全なる脚色ミスである。
しかし賞を取った。
元々、アカデミー賞などくそみたいなもんだが、
それにしても、くそも極まった茶番である。
この映画が好きなら、
絶対に
リメイクは観るな。
以上!!


気分直しのおまけ画像。


許してやれよ。エディソンチャン。
みんなもやってることじゃない。
ねえ・・・。