“数年振りの招かざる客”? | ばんぶーのブログ

“数年振りの招かざる客”?

◆数年振りの招かざる客?

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自由帳より出張。


GIが仮想世界ではなく現実世界にあると気づいた旅団は、攻略によるアイテム入手ではなく外部から侵入した上でのアイテム略奪を企てた。

しかし、ゲーム製作者は予め侵入者対策を講じており、
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不正な方法でGIに侵入した者は強制退出させられてしまうのだった。


―さて、今回の疑問点だが、それはレイザーの言葉

“招かざる客は何年ぶりだろうな”

である。


シャルナークの推測は、

除念師を探すクロロは、ネオンの予言を元にヨークシンを東に進み、GIと知らずに旅団と同じ方法で入島を試みてレイザーに飛ばされた

というもので、

(GIに入れない)クロロの名前を敢えて使う案の出どころを除いては、ヒソカに否定されなかった。


もちろん、

6歳で極めた(キリ 
(7歳だったかな………まぁいいや)


じゃないが、僅かでも違うことをイチイチ否定・訂正なんて面倒な事はしないわけで、概ねの内容が合っており話に齟齬が生まれなければ、そのまま話を進めるだろうから、一応現段階では

“シャルの推論は(概ね)合っている”

程度の解釈に抑えておく。


と、ここまでが再確認・情報共有。


そうして本題だが、シャルの推論が(概ね)正しいならばレイザーの発言、

“招かざる客は何年ぶりだろうな”

―はおかしいのではないか、ということ。


結論から言えば、矛盾しているとは言えない。

いくつか考え方はあるのだろうが、大きく3つ。


1:クロロを飛ばしたのがレイザーとは限らない

レイザーは“呪文での移動とか外敵対策”などの“主に放出系のシステムを担当”しているが、『外敵担当』ではない。

そもそもレイザーは「一坪の海岸線イベント」があるため、いつくるかわからない外敵担当に“専任”すること自体無理があろう。


外敵対策の「排除(エリミネイト)」のカードがGM(ゲームマスター)なら使えることからも、状況に応じ手の空いている者に外敵対応をさせているのではなかろうか。


加えて、GM同士で情報共有がしっかりしているとも描かれていない。

担当しているシステム(or役)によっては、毎日のように実際に会って話すことも出来ないだろうし、

GM専用の情報交換システムがあったとしても―、

・ゲームを揺るがす様な重大な問題がそうそう起きない(恐らく起きていない)

・ずぼらな者は小まめに確認しない

―有効に働いているとも限らない。


また、レイザーは放出系のシステムを担当しているとは言うが、システム利用情報がいちいちリアルタイムで返って来たら邪魔で仕方ないだろうから―

(ex.アカンパニー使用 → (システム情報がレイザーへ) → レイザー「おっ、誰か使ったな)

―そうゆう仕様もないだろう。


◇時系列

1:クロロ入島

2:レイザー以外のGMが外敵対応

―(情報共有がキチンとされなかった)―

3:旅団ら外部より侵入

4:レイザーが外敵対応を受ける→ “招かざる客は何年ぶりだろうな”


というのが1つ目の解釈。

否定はできないがすっきりはしない、といったところか。


2:クロロの入島が数年以上前

レイザー曰く、GIには少なくとも数年以前には侵入者がいるのだから、その1人をクロロと考えればよい、

ということ。


クロロは、仕事でメンバーを招集した時は常に最低2人は団員がいる

―が、仕事が終われば姿を消す

そして、目標が定まれてばメンバーを招集する。


しかし、オークション襲撃の際の旅団の会話から

13人全員が招集されることは珍しい様で、仕事大きさ・内容に応じて変わるようだ。

作中からも見て取れるクロロの性格からすれば当たり前なのかもしれないが、目標についてある程度の調査や盗む算段がついてから、必要なメンバーを招集しているのだろう。


そして、この時クロロが外部からの侵入を試みたであろうGIだが、元々大金持ちが多額の懸賞金をかけたことで、「お宝」があることが一部のものには知られていた。

そのため、クロロも独りの際にGIに入り、仕事のための調査や算段を立て、実際に外部から侵入を試みたのがレイザーの言う以前の外敵として処理することも可能であろう。


結果的に旅団を招集しなかったことから、

・強奪自体を無理と判断

・強奪できたとしても―正規の方法で持ち出さない限り―GIの島の外では使用できないと判断

などの何らかの理由があるのだろう。


◇時系列

1:クロロ、少なくとも数年以上前にGIに侵入を試みたことがある(強奪断念)

2:クロロ、予言の下、ヨークシンから東へ向かう

3:その途中で、以前に侵入を試みて失敗した島にぶち当たる

4:・必ずしも除念師がこの島にいるとも限らない(もっと東に行ったところかもしれない)が、GIだと知っていたなら、多数の念能力者がいるGIを後回しにする理由もないだろう

5:ヒソカを使いに出し探らせる

6:旅団ら外部より侵入

7:レイザーが外敵対応を受ける→ “招かざる客は何年ぶりだろうな”


作中根拠が乏しいため、妄想寄りのイメージは強いが、否定もできない。

しかし、0巻一問一答で出されたクロロ情報より、クロロ(旅団)が私利私欲を満たすためたけの盗賊ではない可能性があるため、クロロがGIのアイテム強奪を企てること自体に若干の疑問がある。

もちろんこの疑問自体も作中根拠はまるでないのだが。


3:クロロは招かざる客=侵入者ではない

広く採れば、ゲームを経由しないで入島しようとするものは侵入者であり、招かざる客であろうが、

GM目線が考えると、若干ズレが生じて来るのかもしれない。


GMの言う招かざる客とは、「GIと知って侵入する者(GI運営を邪魔しようとする者、アイテム強奪を企てる者など)である。


「公共交通手段から隔離され、潮流の関係で、波にまかせてるだけでは絶対に着かない島」に入ってくる時点で十中八九クロだろうが、やはり例外は存在する。


漂流者、遭難者、冒険者などの類だろう。

・近くを航海中に事故に遭い、備え付けの小型船などで一番近くにあったGI島にやって来た。

・近くで船が難破・沈没。能力者等を代表例に、一番近くの島にゴリ押しで泳いで来た。

・横断・縦断系の旅をしており、その経路に島があった

 (GIは市販の地図に載っていないため冒険者の類は入島の可能性あるのかも)


肝心のクロロの状態だが、クラピカの鎖のせいで念能力が使えないため、纏もできず微弱なオーラが垂れ流し状態なのだろう。

あの島がGIであるとも知らず、ヨークシンからただひたすらに真東に進む、いわば冒険者に近い。


レイザーからすれば、クロロが何が目的で島に入ってきているのかはわからないが、GIでは念が使えないとお話にならない(ほとんどのカードを入手できないどころか、生存自体難しい)

一方、クロロはオーラを纏ってもいなければ、(仮に)レイザーがオーラで煽っても反応してこない(できない)ため、能力者と思われない可能性がある(仕草などから、一般人とも思われないだろうが)


レイザーとクロロがどのような言葉を交わしたかはわからないが、そのやりとりを加味しても「こいつ(クロロ)はGIとわかって入島したわけじゃない」と判断したならば、今回のレイザーの言葉はGM目線では合っている。


◇時系列

1:クロロ、予言の下、ヨークシンから東へ向かう

2:途中、地図にない島を発見 島内に除念師がいる可能性があるので入島

3:レイザー等、誰かしらのGMに対応され島外へ

4:ヒソカを使いに出し探らせる

5:旅団ら外部より侵入

6:レイザーが外敵対応を受ける→ “招かざる客は何年ぶりだろうな”

  (クロロは冒険者の類と判断され、外敵とはみなされなかった)


むしろGMがクロロを“招かざる客”と判断すること自体、逆に難しい様に思われる上、作外の情報やら妄想に頼らないため個人的には一番しっくりきている。



最後にちょっと湧いた疑問。

GIに何らかの理由で入って来た者は全て「排除(エリミネイト)で飛ばすのだろうか。

相手が念能力者ならば問題ないと思われるが、相手が非能力者だった場合どうなのか。

基本的に「念」は対外的に易々と教えるようなモノでもないから、非能力者をエリミネイトしちゃうのはどうなのか、と思うところもあったのだ。


まぁ、どちらかと言えば保守派がそうゆう考えを持っているだけで、天空闘技場を代表例に平気で一般人に念を見せてしまう(見えないけど)のだから、別にレイザーらGMが、「非能力者にはエリミネイトしない」とも言えず、仮に非能力者はエリミネイト以外の方法で退出させられたとしても、クロロが取る方法には変わりはないため上の話では省略させてもらった。


非能力者のガチ遭難者は、船で島外へ送ってくれたりするのかも、と思ったので最初のところで、

“シャルの推論は(概ね)合っている”

程度の解釈に抑えておいた。

シャルは「クロロも飛ばされた」と考えたが実際は飛ばされていないかも、ということ。


ただクロロがエリミネイトされなかった場合、ヒソカはわざわざ正規ルートで入るのか、という疑問もある。
非能力者で、“招かざる客”判定されなかったから、

「私有地につき入島禁止、従わない場合は実力行使でお帰り願う」

で帰ってきました、ってことならヒソカはその“実力行使”目当てに行くかもしれない。


そのため、クロロも“招かざる客”判定されなかったけどエリミネイトされた、という可能性は高そうだ。

ただ一方で、この道を考えると過去の侵入者の1人がクロロ、という線もキレイに通るかも。


過去にGIアイテムの強奪を試みたことがあれば、GIのシステムやらも良く知っているから、外部侵入は“戦うこともできずに強制排除される”し、正規ルートの利点(すれ違うだけで情報得られる)も伝えられるだろう。

ある程度の案をクロロから受けていたが、ゲーム開始時に名前を自由に決められることを知ったので遊び心を出した、ということかもしれない。


クロロがヨークシンの一件後にGIに外部侵入を試み飛ばされた、というシャルの推論にヒソカの否定が入らなかったことも、ヒソカが細かいことを指摘しなかっただけかもしれないし、クロロがヒソカへの説明の中でいくつか省いただけかもしれないため、これをもっておかしい、とも言い難いだろう。


―と、そんな感じで3点出してみたが、レイザーの“招かざる客は何年ぶりだろうな”という言葉が矛盾してるとは言えないのではないだろうか。


以上。