赤坂に大阪発たい焼き店「奥萬屋」 ランチセットも用意

 たい焼き店「奥萬屋(おくまんや)」(港区赤坂2、TEL 03-6441-2088)が赤坂にオープンして、9月5日で3カ月がたった。

同店が提供するたい焼きパフェ


 店舗面積は約100平方メートル。席数は24席。三重・伊勢志摩エリア出身の店主・奥山英司さんは約3年半前に脱サラし、大阪から地元へ帰り同級生の家族が営んでいる和菓子店で経験を積んだ。その後、子どもの頃に食べた「たい焼き」のおいしさをもう一度味わいたいという思いから、2021年11月、大阪に「奥萬屋」を開業した。もともと東京進出を考えていたこともあり、今回のオープンに至った。

 メニューは、北海道産の小豆を焼いて提供する「昔ながらの鯛(たい)焼き」(280円)、伊勢志摩産の青のりなどを使う「お磯鯛焼き」(300円)、ラムレーズンなどを使った「古代ローマ鯛焼き」などの「粒あん」や、「濃厚カスタード鯛焼き」(以上350円)などの「カスタード」、「ハニーチーズ&チョリソー」(450円)などの「おかず系」のほか、「たい焼きパフェセット」(1,500円~)などのスイーツも提供する。ランチタイムには、サラダとミニスイーツを付けた「イートインセット」(600円~)を用意。ドリンクは、「伊勢茶」(350円)や「爽やかサイダー」(450円)のほか、日本酒、ビール、ハイボールなどアルコール(500円~)も提供する。

 奥山さんは「守破離(しゅはり)という言葉を大切にしており、和菓子やあんといった伝統ある食材などを大切にしながら、『たい焼きパニーニ』という新しいジャンルを作っていきたい思いがある。有名たい焼き店が何店舗かある東京で、新しい形のたい焼き店として勝負したい」と話す。「アルコールも用意しているので、ちょい飲み利用なども歓迎」とも。

 営業時間は、平日=11時~22時、土曜=12時~21時、祝日=12時~19時。日曜定休。

 

京都の人気立ち食いそば店「SUBA」、渋谷に新店 ワインショップ併設

 京都発の人気立ち食いそば店「SUBA(すば)」が9月10日、渋谷に東京初となる新店「SUBA VS(ブイエス)」(渋谷区渋谷1)をオープンする。


 客自ら炭火で鶏を焼くスタイルの「焼く鳥」店など、さまざまな業態で京都に店を出してきた鈴木弘二さんが2021年の大みそかに清水五条エリアにオープンした「すば」。「関西ではほとんど見かけず、東京に出張に行っていた際にいいなと思っていた」と言う立ち食いそば店を、自ら京都に開店した。

 全国のそば粉を時期によって使い分けて作るオリジナルのそばに、利尻昆布や本がつお、ウルメイワシなどで引いた「関西風だし」を合わせるそばを提供。スダチそばに生のイチジクを加えるなどの独創性やアート性の高い店舗デザインも話題となり、行列ができる人気店になった。今回、都内では神宮外苑などに店を構え、京都で鈴木さんとワイン&コーヒースタンド「SUMI」を共同出店する「VIRTUS(ウィルトス)」とタッグを組み、角打ちもできるワインショップを併設する形で、東京進出を果たした。

 場所は、明治通りから一本入った所にあるビルの1階・2階。2フロア計約30坪で、内装は京都店のデザインも手がける建築デザイナー関祐介さん(YUSUKE SEKI STUDIO)が担当した。複合店としての店名は「VS」で、1階は立ち食いそば「SUBA VS」、2階はワインショップ「VIRTUS VS」として営業する。

 京都では、天板がたわみ器を置くと傾く箱形のカウンターが「名物」にもなっていることから、渋谷店ではあえて床面を傾かせた。カウンターは2卓が並ぶ。コンクリートを固める過程でひっくり返すことで、密度の差がサイド面に自然なグラデーションを生む一点物のインテリア。固める際に使った木材は、客席と厨房(ちゅうぼう)を隔てる壁として再利用し、ビルの躯体(くたい)をむき出しで使うなど、京都店同様、ユニークな内装が目を引く。収容客数は16人。

 温かいそばは、名物の一つ「肉そば温泉卵」(1,500円)や、島根県宍道湖のシジミを使い、かんきつが香るオリーブオイルを利かせた「島根県宍道湖のしじみとマンダリンオイル」(1,100円)、鶏天そばに、唐辛子などのスパイスを混ぜて作る「毛沢東スパイス」をかける渋谷店限定の「とり天毛沢東スパイス」(1,200円)など。冷やしは、人気メニューの「すだちいちじく」(1,300円)や、だしにオリーブオイルやディル、カッテージチーズなどを添える「完熟トマトそば」(1,300円、夏季限定)などを用意する。

 ドリンクは、瓶ビールやレモンサワー(以上600円)、グラスワイン(800円~)などに加え、ワインを温かいだしで割り七味を利かせて飲む「だし割り」(500円)も提供する。想定客単価は2,000円。

 2階のワインショップには、1000種類以上のナチュラルワインや日本ワインを取りそろえ、6席を用意するほか、角打ちにも対応。ワインディスペンサーには常時48種類以上が並び、50ミリリットル=550円で試飲できるようにするほか、数十ミリリットル単位の量り売りにも応じる。

 営業時間は12時~23時。

神楽坂に「とんかつ さくたろう」 食肉卸が直営店

 「とんかつ さくたろう」(新宿区矢来町、TEL 03-6265-0390)が8月23日、神楽坂にオープンした。経営は肉の卸などを行うディーティーユー(中央区)。

「とんかつ さくたろう」のロースかつ定食

 同社は「ノウハウを駆使して自分たちの店をやりたい」と飲食事業の展開を決め、2022年に同ブランド1号店となる日本橋店をオープンした。店主の多田(ただ)伸也さんは「私たちなら、おいしい肉を使った食べやすいとんかつを、高いコストパフォーマンスで提供できると考えた。神楽坂は、1号店のある日本橋と親和性があると感じた。とんかつを、毎日食べたくなる身近なメニューとして受け入れてもらうため、まい進したい」と話す。

 使う豚肉は、穀物のみを食べて育った三元豚「らっきーとーん」と、キャッサバなどの芋類を多く与えた茨城県のいも豚「紫峰(しほう)ポーク」の2銘柄が中心。「らっきーとーんは脂肪分が少なく、赤身の深いうまみをダイレクトに感じられる。紫峰ポークは、豊かで上品な脂の甘味が際立つ。好みや気分で選んでいただき、味の違いも感じてもらえれば」と多田さん。

 とんかつメニューは「ロースかつ定食」(らっきーとーん=1,100円~、紫峰ポーク=1,900円~)、「ひれかつ定食」(同=1,350円~、同=2,500円~)など。そのほか、「特選ジャンボ海老(エビ)フライ」にひれかつを付けた「あっさりさくたろう定食」、ロースかつを付けた「がっつりさくたろう定食」(以上2,100円)、メンチカツ・エビフライ・ひれかつをセットにした「らっきー定食」(1,600円)など、とんかつ以外の揚げ物にも力を入れる。衣には米粉を使い、米油で揚げるという。

 「とんかつは揚げすぎず、外はサクッと、中は柔らかく仕上げる。メンチカツは店内で豚肉をひき、スパイスとのバランスを試行錯誤して完成させた自信作。ジャンボエビフライもお客さまに喜んでもらえることも多く、さまざまなバリエーションを楽しんでもらえれば。卓上のオリジナルソースやからし、塩、しょうゆなどでお気に入りの味付けを探してほしい」とも。オリジナルのソースはフルーツソースと青唐辛子ソース、塩は「青い海」「アンデス紅塩」を用意する。

 席数は、カウンター=10席、テーブル=22席。店舗面積は26坪で、日本橋店の約2倍の広さだという。「ファミリー利用や飲み会需要を意識し、単品メニューやドリンクメニューも増やした。普段使いの店として、ぜひ足を運んでほしい」と来店を促す。

 営業時間は、ランチ=11時~15時、ディナー=17時~22時(土曜・日曜?祝日=11時~21時)。