就労支援会計基準において、最も理解し難いのは「工賃変動積立金」「設備等整備積立金」という二つの積立金の存在ではないでしょうか。
就労支援事業は、そもそも利用者(=障害者)に働く場を提供し、その作業等によって獲得した利益を利用者に対して適切に分配することを主旨としております。
よって、利益の残りを翌年度以降に繰り越す、ということはせず、毎年必ず収支トントンになることを原則としております。
しかし、事業というものは、いつ何が起こるか分かりません。
経済情勢等の影響を受けるということに関しては、一般の営利企業と何ら変わりません。
よって、不測の将来に備える必要はあります。
そのために、二種類の積立金という制度が設けられております。
ごく簡単に説明します。
まず「工賃変動積立金」とは、将来利用者の工賃が満足に支払えなくなった事態(急に売上が減った、仕入れ値が上がった、など)の事態に備えて、余裕のあるときに、お金を積み立てておくことです。
そうすることによって、いざ不測の事態が生じた際に、その積立金を取り崩すことによって、利用者に最低限の工賃支払いを保証することが出来ます。
そして「設備等整備積立金」とは、今現在使用している設備の老朽化に備えて、いざその設備を買い替える、あるいは更に設備を増強するときの資金を早いうちから少しずつ積み立てておくことです。
そうすることによって、その設備投資の年度だけに多額の資金を負担させず、各年度にその負担を分散させることが可能となります。
次回以降、この二つの積立金について、もう少し詳しく突っ込んでみます。
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