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北海道札幌市中央区の税理士日記 ~ 北のサクセス・ストーリー ~

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障害者総合支援法(旧:障害者自立支援法)が施行されて8年経ちます。

正直な私の想いを申し上げると、就労支援の仕組みを知れば知るほど、様々な矛盾点、現実と乖離した点が見られます。立法者(厚労省のキャリア官僚、ということになりましょうが)は恐らく、現場の実態や、想定されるべき様々な問題点を充分に吟味しないまま、付け焼刃な状態で立法し施行されてしまった、ということではなかろうかと思います。

色々挙げていくとキリがないのですが、まず就労支援会計の運用において、実際に運営部門と生産活動部門の経費を按分していく過程で、様々な疑問にぶち当たります。
その最たるものの一つは、設備費の按分です。

作業場の家賃、あるいは償却費、固定資産税等は、どちらに按分されるべきものでしょうか?
この問いに関して、明確な根拠を持って即答できる人はどれだけいらっしゃるでしょうか?

例えば一つの根拠として、厚労省が公表しているQ&Aがあります。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/service/dl/qa34.pdf

しかし私は、このQ&Aを何度読み返しても、上記の論点について明確に回答できる根拠を有することが出来ません。
何度読み返しても、(恐らく厚労省の担当者が現場での説明会等で発言した内容等をまとめているのでしょうが)一体何を書いてるのか(何を言いたいのか)よく理解できないのです。

例えば税務の世界であれば、国税庁が公表する通達なり質疑応答事例なり、あるいは国税庁課長クラスが執筆する逐条解説なり、税務署への個別相談なり、国税側のスタンスを確認できる手段はいくらでもあります。

しかし就労支援会計において、そのように厚労省側のスタンスを確認できる手段は、余りにも乏しいのが現状です。
事業所の実地調査で、調査担当者に疑問をぶつけたところで、「いや私はよく分かりません」と逃げられるのが関の山です。

この中途半端な状況は、一体いつまで続くのでしょうか。
厚労省側の動きを待つよりも、我々職業会計人側が何らかの形で動かなければならないのではないか、と思っています。

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児童デイの実地指導対策を連載開始する予定でしたが、もう少しだけ就労支援について語ってみたいと思います。

就労支援、特に就労継続支援A型・同B型は、障害をもつ利用者に対して就労の機会をもうけることを大きな目的としております。
もっと具体的にいえば、「生産活動(例えばパン製造、野菜販売、クリーニング業など社会的な経済活動の一環として実施する事業)」に利用者を従事させ、その生産活動で得た利益を各利用者に「賃金(A型の場合)」「工賃(B型の場合)」として給付し、利用者の自立的生活を実現するということが最大の趣旨といえます。

さて、多くの就労支援事業所は、この趣旨に沿った活動をしておりますでしょうか。
全国数多くの事業所さん(その大部分は日夜一生懸命努力しておられる善良な事業所さんであることは疑いありません)を敵に回してしまいそうな暴言を書かせていただきますと、「生産活動」に対する意識が薄い事業所さんが余りにも多いような気がします。

生産活動は、利用者賃金・利用者工賃の源泉となるものです。
もっとぶっちゃけて言いますと、儲かってナンボの商売です。

儲けることによって、その生産活動に従事する利用者は、より多くの賃金・工賃を稼ぐことができるのです。つまり経済的に自立した生活をすることができるのです。

事業所側は、もっとこの事実を噛みしめ、生産活動で儲けることに貪欲にならなければならないと思います。
利用者の障害特性を活かした生産活動で成功している事業所さんも多くございますが、そのごく一部の例外を除けば、多くの事業所さんは、とても生産活動とは言えないレベルの「作業」に終始しているのが実態ではないでしょうか。

生産活動というものは、「安かろう悪かろう」精神ではいけないと思います。
他のライバル達、つまり就労事業所でない一般事業者に引けを取らないレベルのサービスを提供し、経済競争に打ち勝つぐらいの気概が必要ではないでしょうか。

どうも福祉業界というものは、このようなビジネス的精神(私のようなビジネス世界に生きる人間としては至極当たり前なのですが)が極めて弱く、稼ぐということが「悪いこと」「卑しいこと」であるような雰囲気が感じられます。

就労支援が真の意味で機能するためには、この点が抜本的に意識改革されなければならないと私は強く思います。


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加算の最期です。


○ 送迎加算


一定数以上の利用者に対して、居宅と事業所との間の送迎を行った場合に、所定の単位数が加算されます。



○ 福祉・介護職員処遇改善加算

○ 同 特別加算


職員の賃金の改善等に関する計画(改善計画)に基づき、その改善内容が一定の成果を挙げているなど一定の要件を満たす場合に、所定の単位数が加算されます。



以上で就労継続支援B型に関する実地指導のポイント解説を終わります。


次回からは児童デイに関する実地指導のポイント解説を始めたいと思います。



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加算の続きです。


○ 医療連携体制加算


医療機関等との連携により、看護職員を事業所に訪問させ、利用者に対して看護を行った場合に、所定の単位数を加算します。



○ 施設外就労加算


利用者が、一般企業等で作業を行った場合に、所定の単位数が加算されます。

ただし加算単位数は、一月あたりの利用日数から2日を除いた日数を限度とし、また一定の要件を全て満たす必要があります。



○ 重度者支援体制加算


利用者のうち、障害基礎年金1級を受給する者の割合が一定以上である場合に、所定の単位数が加算されます。



○ 目標工賃達成指導員加算


工賃向上計画を作成し、その計画を達成するために目標工賃達成指導員を配置し、その指導員を含む人員配置が一定の基準を満たしている場合に、所定の単位数が加算されます。



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加算の続きです。


○ 訪問支援特別加算


利用者に対して5日間連続、その利用者の居宅を訪問して相談援助等を行った場合に、1月につき2回を限度として、所定の単位数を算定できます。



○ 利用者負担上限額管理加算


事業者が、利用者負担額合計額の管理を行った場合に、所定額を加算できます。



○ 食事提供体制加算


利用者に対して、食事の提供(調理員による提供、第三者への委託による提供など)の体制を整えていることを所轄庁に届け出ている場合、平成27年3月31日までの間、所定額を加算できます。



○ 福祉専門職員配置等加算


職業指導員または生活支援員等の常勤従業者のうち、介護福祉士または精神保健福祉士の有資格者である者の割合が一定以上である場合等に、事前に所轄庁に届け出ている場合、所定額を加算できます。



○ 欠席時対応加算


利用者が、利用予定日に急病等により欠席した場合において、その利用者や家族等への連絡調整のフォローを行った場合に所定額を加算できます。



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給付費算定の続きです。

今回からは加算の解説をします。



○ 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算


利用者のうち、視覚や聴覚等の障害を持つ者が原則30%であり、それらの利用者との意思疎通に関する専門性を有する生活支援員を一定数配置した場合に、一日につき所定の単位(41単位)を加算します。



○ 就労移行支援体制加算


支援を受けた利用者が、その後一般企業等に就職し、その就職期間が6ヶ月超継続した実績に応じて加算されます。

上記就労定着者の利用定員に占める割合に応じて加算単位が変わります。


 イ 100分の5以上100分の15未満 41単位

 ロ 100分の15以上100分の25未満 68単位

 ハ 100分の25以上100分の35未満 102単位

 ニ 100分の35以上100分の45未満 146単位

 ホ 100分の45以上 209単位


事前に所轄庁に対して、加算したい旨、就労実績等を届け出ることが必要です。



○ 目標工賃達成加算


利用者に対して支払った平均工賃額が、所定の目標をクリアした場合等に加算されます。



○ 初期加算


利用者の利用開始から30日以内の期間について、所定の単位を加算します。



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基本事項の続きです。


イ 就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)

 (1) 利用定員が20人以下 589単位

 (2) 利用定員が21人以上40人以下 526単位

 (3) 利用定員が41人以上60人以下 494単位

 (4) 利用定員が61人以上80人以下 485単位

 (5) 利用定員が81人以上 469単位


ロ 就労継続支援B型サービス費(Ⅱ)

 (1) 利用定員が20人以下 538単位

 (2) 利用定員が21人以上40人以下 481単位

 (3) 利用定員が41人以上60人以下 447単位

 (4) 利用定員が61人以上80人以下 438単位

 (5) 利用定員が81人以上 423単位



上記イは、厚労省大臣が定める「施設基準」を満たし、かつ従業者数が利用者数を7.5で割った数以上である場合に算定できます。

上記ロは、上記イ以外の場合で、業者数が利用者数を10で割った数以上である場合に算定できます。


そして、次のいずれかに該当する場合には、それぞれに掲げる割合を単位数に乗じる必要があります。


1.利用者数が次に該当する場合 … 70/100

   ・過去3ヵ月間の利用者数の平均値が、次のいずれかに該当する場合

     (ア) 利用定員11人以下の事業所

         … 利用定員数に3を加えて得た数を超える場合

     (イ) 利用定員12人以上の事業所

         … 利用定員数に125/100を乗じた数を超える場合

   ・1日あたり利用者数が、次のいずれかに該当する場合

     (ア) 利用定員50人以下の事業所

         … 利用定員数に150/100を乗じた数を超える場合

     (イ) 利用定員51人以上の事業所

         … 次の算式で得た数を超える場合

            利用定員数+{ (定員数-50)×25/100+25 }


   ※ 届け出た利用定員と、実際の利用者数とのコントロールが必要です。


2.職業指導員、生活支援員、サビ管の数が人員基準を満たしていない場合 … 70/100


3.就労継続支援B型計画が作成されていない場合 … 95/100



また、利用者が継続支援B型以外の障害福祉サービスを利用している場合には、B型サービス費を算定することはできません。



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今回からは訓練等給付費に関する説明です。

実地指導で誤りを発見されると、場合によっては給付費を返還しなければならなくなり、事業所の資金繰りに支障をきたす(=倒産する)ことがありますので、まさに死活問題です。


○ 基本事項


国に請求する訓練等給付費は、基本的に次のとおり算定されます。


1.「介護給付費単位数表」に基づき、事業所の利用定員に応じた単位

    (1) 利用定員が20人以下 589単位

    (2) 利用定員が21人以上40人以下 526単位

    (3) 利用定員が41人以上60人以下 494単位

    (4) 利用定員が61人以上80人以下 485単位

    (5) 利用定員が81人以上 469単位


    ※ 一日、一人あたり


2.「厚労大臣が定める一単位の単価」に定める単価

    (1) 通常は単価10円。

    (2) ただし地域によって、人件費など物価の高低等を勘案し、若干上乗せされる。

      ちなみに北海道の場合、札幌市と小樽市がこれに該当する。


3.上記1 × 上記2 × 利用者数&日数

   ただし利用者が満額のサービス給付を受けていない場合は、その利用者が実際に利用した

   実額に基づき算定する。


4.上記3の額のうち、90/100は国に請求し、残り10/100は利用者の自己負担とする。



大雑把に説明すると上記のとおりです。

なお算定上、1円未満の端数は切り捨てます。



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事業所開設後、次に掲げる事項が変更した場合等は、10日以内に、その旨を所轄庁に届け出なければなりません。


1.事業所の名称・所在地

2.法人の名称・所在地、代表者の氏名・生年月日・住所・職名

3.法人の定款・登記事項など

4.事業所の平面図、設備の概要

5.事業所の管理者、サービス責任者の氏名・生年月日・経歴・住所

6.運営規定

7.協力医療機関の名称・診療科目・契約内容

8.訓練等給付費の請求に関する事項

9.役員の氏名・生年月日・住所



蛇足ですが、上記の事項に関しては、税務署や年金事務所、ハローワーク等の各役所に対しても届け出なければならないケースがありますので注意が必要です。



以上、今まで「人員基準」「設備基準」「運営基準」に関する実地指導のポイントを解説しました。

特に重要なのは運営基準です。


人員や設備は、そう大きく変化することは稀だと思いますので、開設時から大きく変化してなければさほど問題はないと思います。

が、運営基準は、開設後の運用がきちんとなされているか、が大きな問題となります。

各種運営規定をきちんと運用し、都度必要なエビデンスを作成・保管しているかどうかがポイントとなります。


また次回以降は、訓練等給付費に関するポイントを解説します。

これを間違えてしまうと、返戻等の処分を受け、事業所の資金繰りに莫大なダメージを与えてしまうことになりますので要注意です。



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運営基準の続きです。


○ 苦情解決


仕事にクレーム(苦情)は付き物です。

利用者やその家族からクレームを受けた場合には、都度迅速かつ適切に対応しなければなりません。


まず利用申込者に対してサービス内容等を説明する際に、クレーム対応に関する体制や手順等を記載した文書を手渡すとともに、それらを事業所内に掲示することが望ましいです。

かつクレームを受けた際には、その内容等を記録しなければなりません。


クレームがゼロ、ということはまず現実的に有り得ません。

・・・と、行政側は考えます。

従ってクレームの記録が全くないと、指導の対象となる可能性が高いです。



○ 会計の区分


事業所ごとに経理を区分し、かつB型の事業については就労支援会計基準に基づき経理しなければなりません。


これが全くできておらず、指導を受ける事例が多々あります。

そもそも顧問税理士が就労支援会計を理解しておらず、対応できないケースが非常に多いです。



○ 記録の整備


今まで数回に渡って運営基準の解説をしてきましたが、結局のところ、これらは全て文書として記録し、5年間は保存する義務があります。

これらの書類は膨大であり、事業所の運営を極めて難しいものとしているのが現状であります。



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