◆子供の日の今日、あえて自分の子供時代のことを思い出している。四国の小都市に紙問屋の3男(4人とも男)に生まれた私は、家が旧家で、ある程度裕福であり、両親とも教育・躾に熱心であった為、全くお金のことで心配したことがなかった。上京し、予備校・大学へ進んでからも、仕送りは多くはなかったが、お金は無いは無いで過ごし、一般の人よりも“物品”には無頓着な性格で、そんなことより自分の目指す事に一生懸命であった。就職してからも、親分(故神尾陽一氏)に刺激を与えられ、彼が誉めてくれる事を目指し、わき目も振らず、一直線に仕事に打ち込む。結婚するまで、車どころか家具すらもろくにない状況であった。

◆両親の私への「お金に対する教育」は厳しかったせいもあり、また仕事が厳しすぎたこともあり、給料日を意識したことがなく、飲み代以外の浪費はほとんどなかったと記憶している。家庭をもってからも、ローンや分割払いは嫌い(するな!と教えられた)で、車は勿論、マンションまでもほとんどローンなしで買ってしまった。どうしても必要なものがあれば、「貯めてから買え」というのが親の教えである。女房も文句を言わず付いて来てくれたし、今はそれが正解であったと考えている。どうも子供たちにもその性格が移ってしまったようだ。

◆よって家庭は平和である。「その家のトイレを見れば、それだけでその家庭がわかる」とは昔から言われていることであるが、「その家で父親がどう扱われているか」でその家庭がわかるような気がする。先日、信頼する後輩に言われてハットとしたことだが『世の中には「クリエイティブ(創造)型人間」と「コーディネイト(調整)型人間」がいる』という。クルエイティブ型は数少なく稀少で、コーディネイト型の人間がほとんどだという。新聞業界は社も店も苦境に陥っている。広告・折込バブルに躍らされ、そのしっぺ返しであるのに、新しく事業を創造する(クリエイト)することも出来ずにいる。

◆クリエイティブであるためには、そこに立つ自分の基盤が強固なことが前提だ。クリエイトできず、文句ばっかり言っている人の部下(社員)はその人の背中を見ているが故に、気持ちが離散してしまっており、リーダーの基盤は磐石どころの問題ではない。これではクリエイトすることに専念できない。そしてクリエイトするためにはあらゆる書物を深く読み、自分のものとした後、深く考えることが必要である。「朝の10分間の真剣思考」を勧める。365日継続することは60時間真剣に考えることになる。クリエイティブ人間として新しいビジネスモデルを創りあげないか