◆「担当員は俺の天職だ」と昔、豪語した人が居たが、その人は今、何と語るだろう。聞きたいものだ。信頼する後輩から、「先輩、今の担当員は大変なんです。担当員を批判することだけは止めてください」と言われているが、あまりに非のケースが多く、特に責任感、当事者意識の欠如には苦言を呈さざるを得ない。担当員の経験歴から言うと、20年以上の経験者は「不勉強からくるヤル気の欠如」、10年以下の経験者の「勉強不足、遊び過ぎ」といった傾向が強い。10年~20年経験者は「よくやっているが、事態の悪化に対処しきれていない」という評になるのでは。

◆社内における序列とは異なり、担当員は取引していただいている販売店との最先端の窓口責任者であり、その地区の販売店から見れば、唯一一人の本社利益代表者である。故にリーダーであり、全知全能が問われることになり、当然不足する能力を付けるべく、必死の勉強、過重の労働が強いられることになる。近年「担当員がサラリーマン化してきた」と評されるには、人材不足からくる組織重視ゆえの所産とも言えるが、個人の進化への努力不足の感は否めない。

◆販売現場は急変する。不測の事態に即時対応することが不可欠。その為の日頃からの準備は当然だが、発生した緊急事態への対応のスピードが問われる。現場を預かっている以上、その報を受けるや、その現場へ即時動くスピードが緊要。現場に直行し、現場の話を直接聞き、対応を考え、協議する以外にない。電話やメールで済ますなどもっても他だ。特に今は「金不足」「ヤル気不足」「カード不足」の非常事態。全方位への重大なる配慮が必須だ。納金・カードに係わることには、超スピードを持って現場急行を旨とすべし。

◆日本国の異常事態は「長いものにはまかれるという風潮の蔓延」が原因ではなかろうかとも考えている。全て周りを見渡してから、みんながそうしているからと判断するなら、余程のことが無い限り、行動にはつながらない。「自分が当事者だ、自分が行動を起さなければ、事態は改善しない」と考え、すぐ行動に移す。そんな激しく努力・行動する担当員の後姿を多くの関係者が見ている。それが人々に行動を惹起させるものだはないだろうか。「担当員の背中を見て、店主は動く」のである。担当員諸氏の奮起を期待する。