現場が焦っているとしか思えない。担当員の発言の中にそれがうかがえる。2,3月を迎え、部数の一番厳しい時期であることはみんな知っている。そのためとはいえ、どんな言葉を使ってもいいものではない。社と店は一店づつの取引契約を行っているのであり、法人の別人格である。確かに社は大きく、店は小さいが、対等な取引であり、相互に「取引していただいている」という感謝の念が不可欠だ。この原理原則をわすれてはいけない。

 『改廃』という字は、一方的『脅し』だ。『脅し』た結果は多くの歴史上の事実が教えてくれている。一時的に表面を取り繕うが、所詮本音の部分で大きく目的が異なり、馬脚を現してしまう。成功した事例はないのだ。ナポレオン戦争やドイツの2度の開戦を見ればすぐわかることである。歴史に学ばなければならない。

 何故、こういうことが起きるのか。それは「焦り」である。考えられない人までこの過ちを犯す。日頃の「会話」のありかたにも問題の原因が潜んでいる。日常、本当の仕事を考えていないで、過去の一時しのぎの手法ばかり踏襲しているせいでもある。大目的の達成のため、何をなすべきかを考えろ。

 人が動いて、「なんぼ」の世界。脅されて本当に人は動くか。モチベイションを上げてもらうのが目的ではないのか。だとするならば方法は何か。自分は「なんぼ」のものか。どれぐらい真剣に相手の立場で考えているのか。努力しているのか。そのことが『今』問われているのだ。『焦る』ことは厳禁。