【野球】巨人の収入の柱[年間シート売上3年で9億円減、放映権料も危機的]…グッズ販売会社倒産

1 :先読み博士▲φ ★:2009/01/26(月) 17:17:14 ID:???0
徹底研究 謎に包まれた「人気球団の本当の懐事情」
今オフ「大型補強なし」には理由があった

■衝撃! 読売巨人軍のカネ■
グッズ販売会社は倒産、「年間シート」売上約9億円減、
放映権を割り引いてNHKやテレビ東京に叩き売り…

 「巨人の経営はブラックボックス。プロ野球は野球協約では文化的公共財という
位置付けなので、収入、支出、ストックなどの経営情報はもっとオープンにする
べき。ところが実態は謎に包まれたまま」(明治大学政経学部教授・高木勝氏)

 人気・実力を兼ね備えた球界の盟主として日本プロ野球界をリードしてきた
巨人。今季も日本一は逃すも、見事リーグ優勝。言うまでもなく巨人は〝金満〟
のイメージが強い。近年も毎年のように大物FA選手や他球団で活躍した
外国人を金に糸目をつけず獲得。'08年の平均選手年俸5510万円も球界一。

 しかし、今その〝盟主〟の凋落が囁かれている。圧倒的な強さを見せ続ける
シーズンはなく「巨人のナイターをテレビ観戦する」という日本の風物詩とも言える
光景はもはや過去のもの。さらに今オフは大型補強をする気配もない。一体巨人
に何が起きているのか。そこで本誌は信用調査会社の調査、経営の専門家、複数
の球団・読売新聞関係者の取材から、秘められた「巨人の懐事情」の実態に迫る。

 まずその組織から。巨人の正式名称は株式会社読売巨人軍。読売新聞グループ
本社の100%子会社。株式は非上場。同本社の子会社には巨人の他に読売新聞
東京本社や出版社の中央公論新社など。また関連会社には日本テレビ、報知新聞、
東京Vを経営する日本テレビフットボールクラブなどがある一大企業グループ。

>>2 以降に続く


2 :先読み博士▲φ ★:2009/01/26(月) 17:17:54 ID:???0
>>1 の続き

 当然、球団幹部は読売新聞出身者で占められている。「巨人の役員は渡邉
恒雄代表取締役会長、桃井恒和代表取締役社長以下、監査役まで、ほぼ
全役員が読売新聞出身者で占められている。この顔触れからも分かる通り、
巨人の経営陣=読売の経営陣そのもの。しかも巨人は非上場のため、経営
情報を開示する必要がない。巨人の内部で金銭にまつわるどんなキャッチ
ボールをしても、外部からは伺い知れないという構造になっている」(プロ野球
選手の年俸に詳しいコンサルティング・アルファ代表・北田朝雪税理士)

●マンU並みの経営状態だが…
 では、その巨人の金満ぶりとは。非上場のため数字は全て推定となるが、巨人
の売上高(3月期の決算)は'08年は約240億円、'07年が235億円、'06年が243億円
と、コンスタントに240億円前後の売上(信用調査会社調べ)。黒字も20億円超。

 この数字がいかに凄いのか北田氏が解説。「例えばJリーグの稼ぎ頭の浦和レッズ
でも年間売上高はせいぜい100億円。プロ野球でこの規模なのは数球団だけ。
つまり、他のチームより何に対しても金を使う事が可能。日本では飛びぬけた存在」

 その売上の内訳は、半分の約120億円を占めるのが東京ドームの
年間シート代金。企業などが接待などの目的で購入するケースが多いという。
一般ファンの観戦チケット収入(約20%)を加えると収入の70%に達する。

 「ちなみにイングランドのマンチェスター・ユナイテッドなど欧州サッカー
の一流クラブも、売り上げの50%が入場料収入。これと比べても、
巨人は欧州の一流クラブ並みの経営状態」(前出・北田氏)

 「年間シート(最も安いもので19万9800円。個人で購入する人も多いという)
は2万席くらい捌けていると聞く。チケットの販売は、株式会社東京ドームと
読売新聞東京本社事業局に業務委託し、手数料を払って売ってもらっている。
2社の販売数はほぼ同じだと言われている」(巨人事情に詳しい読売新聞OB)


4 :先読み博士▲φ ★:2009/01/26(月) 17:18:21 ID:???0
続き

 続いての収入の柱はテレビ放映権料。約25%を占める。「これまで日本テレビ
は1試合1億円の放映権料を払っていた。また、'05年には交流戦のSB戦が
1億3000万円、楽天戦が1億2000万円もしたという。放映権の販売も巨人が
読売新聞東京本社事業局に業務委託」(同・OB)

 そしてキャラクターグッズなど物品販売の収入は4%程にしかならない。「実は巨人は
他球団と違い東京ドームでの物品販売の営業権がない。ドームでの物品販売や看板
広告は収入にならない。巨人は株式会社東京ドームに、後楽園球場に代わりドームを
建設してもらうのと引換に権利を譲渡。それでもこれだけの収入がある」(球界関係者)

●優勝しても観客が戻らない
 そんな優雅な球団経営に影が差し始めている。収入の柱で、年間売上高の50%を
占める年間シートの売上が大きく落ち込んでいる。年間シートの約半分を受け持つ
株式会社東京ドームの年間シート売上は(読売新聞東京本社の売上は不明)、

'06年1月期=61億1600万円 '07年1月期=53億7300万円 '08年1月期=52億3200万円

 と、僅か3年で実に9億円近い大減収。「企業がドームの年間シートを持つ意味がなく
なってきているようです。これまで巨人戦に招待する事は接待としても大きな価値があり
ましたが…。かつてプラチナと呼ばれた巨人戦のチケットが今や余っている。新聞販売
店も『巨人戦のチケットあります』と折り込み広告を入れているし新聞本紙にも同様
の広告が出ているほど。実際、観客動員数は2年連続リーグ優勝しても上向かない。
チーム状態がどん底の'05年~'06年と変わらない('04年までの観客動員数は『興行上
の慣習』を理由に水増しが行われていた。'05年から実入場者数に変更)」(前出・OB)

 収入のもう1つの柱・放映権料も危機的な状況。かつてキラーコンテンツと言われ
20%もの視聴率(地上波)を稼ぎ出していた巨人戦だが、年々視聴率がダウンし、
'06年以降は10%を割り込んだままだからだ。

 これまで巨人の主催試合のテレビ中継はその全てを関連会社の日テレが独占。
だが、'02年からはNHKに年間5試合、'05年には他の民放にも放映権は売られ始めた。
それでも視聴率は下がり続け'08年の地上波平均視聴率は9.7%にまで落ち込んだ。

>>4 以降に続く

6 :先読み博士▲φ ★:2009/01/26(月) 17:18:44 ID:???0
続き

 「日テレは今でも1試合1億円払ってるといわれてるが他局にはかなり安く売って
いるようです。'08年の1試合当たりの平均放映権料(日テレも含む)は約8100万円。
テレ東には5000万円で売ったという話まで伝わっている。まさに叩き売り」(同・OB)

 実際'06年、巨人戦の放映権を買って5.5%の視聴率しか稼げなかったテレ東の菅谷
定彦社長(当時)は記者会見でこうボヤいたという。「視聴率が15%とれると思って
購入し制作費も1300万円かけた。ところがCMは5000万円しか入らなかった…」

●縮まる巨人と阪神の年俸格差
 '09年は厳しい状況に拍車がかかりそう。「'08年4~9月期の日テレの決算
は12億2000万円の赤字ですが、そのうち数億円は巨人戦中継による赤字
といわれている。今や巨人戦中継のスポンサーがなかなか集まらない。
今季41試合放送したが来季は30~31試合に抑えたいのが上層部の考え。
中には半減の20試合でいいと提案した幹部もいたと聞く」(日テレ関係者)

 巨人凋落の影響で倒産した会社もある。'07年2月、巨人に関連するキャラクター
グッズを販売していた株式会社スポーツマーケティングプロパティーズが推定3億円
の負債を抱え破産。「この会社は巨人とライセンス契約をし、ジャビット人形や選手
のネーム入りタオルなど様々なグッズを製作、東京ドームを中心に販売。'04年には
巨人軍創設70周年記念グッズが好評で年商17億円に達したが、8年ぶりのBクラス
に落ちた翌年は年商7億円にまで落ち赤字転落。元々巨人の勝率に左右されやすい
会社でしたが、ここ数年の巨人人気の陰りが決定的でした」(信用調査会社関係者)

 視聴率がとれずスポンサーがつかないから放送試合数が減らされる。放送が減れ
ば人気凋落に拍車がかかり観客も年間シート売上も減る。その結果、益々視聴率
がダウンするという悪循環が迫ってきている。

 「今オフ、巨人が大型補強を見送った訳は補強から育成の方針に変えたなどと
されてますが懐を引き締めにかかったのではないか。実際、清水、二岡、門倉、
野口、小坂ら〝働かない〟高額年俸選手が軒並みチームを去ったのはリストラ
ともいえる。各球団の年俸上位10選手の総額を比べると巨人と2位阪神の差は
8億円程しかない」(巨人関係者)

>>5 以降に続く

7 :先読み博士▲φ ★:2009/01/26(月) 17:19:06 ID:???0
続き

 巨人に未来はあるのか。プロスポーツの経営に詳しい帝京大学経済学部・
大坪正則教授はこう話す。「今のプロ野球ファンの中で、巨人を支持している
のは2割程度。それなのに巨人は金を使って選手を集め、巨人には勝てない
だろうと、最初から他球団のファンの興味を奪っています。巨人には野球ファン
全体を取り込む作業が必要。例えばMLBでは、コミッショナーが全米放送の
権利、関連グッズの商品化権、広告収入を管轄。それにより各球団が個別に
交渉するより、良い条件で契約することができる。収益は各球団に分配。日本
でもこの方法が実現できれば、リーグ全体の収入が増え、MLBへの選手流出
を抑える事ができる。そうすれば、ペナントレースはより白熱するでしょう。
巨人の収入の大きな割合を占めるチケット収入も上がるはず」

 今こそ巨人は〝球界の盟主〟としての自覚を持つべきである。

●他球団から移籍した高額年俸選手(金額は推定)
イ・スンヨプ 6億円 ラミレス.     5億円      小笠原道大 3億8000万円
クルーン  3億円 グライシンガー 2億5000万円 豊田清    2億1000万円

●収入(億円)         ●支出(億円)
年間シート    120.00   選手らの年俸   55.00
一般チケット   47.40   キャンプ遠征費  44.00
放映権       63.32   雑費        33.00
キャラクターグッズ他.  9.98   球団職員人件費  7.00
                 球場使用料    14.30
                 その他       62.70

総収入.      240.70   総支出.      216.00
経常利益     24.70

注)収入、支出ともに'08年3月期決算の数字

<了>