オリオン座の夜が明けると野ぼたんの朝があった。薄紫と白の星型の花が３メートル大に育った木にいっぱいついている。星に終わり、星で始まるうれしさに、７時前には洗濯を済ませ、風呂掃除をし、伯母には煮リンゴ乗せトーストとレモネードを出し、俺はレモネードにチクワブをつまんだ。アンバランスな取り合わせに固茹で卵の俺は満足する。朝っぱらから何でも完璧にすると碌な事はない。なにごともいっぽいっぽ、リトルバイリトル、アームインアーム、ベツィーアンドクリスなのだ。故郷の恋人のあしもとに咲いている白百合なのだ。
You are reaching for the stars, I'm sure.