ぼくの奥さんはラーメン屋さんでバイトしているのだが、
そこのお客で来たおっさんが、中央道・笹子(ささご)トンネル事故の事に
関してこう言っていたという。


『あんなトンネルの中で、天井が落っこちて事故に合うなんて、よっぽど
運が悪いとしかいいようがない』


うちの奥さんは、そこで当然「運がどうこうの問題ではないのに」
と、思ったそうだ。実際、事故に合って亡くなった方の身内にとって運が
どうこうのレベルの話ではないだろう。
落ちてはいけないものがなぜおっこちたかが、問題だ。


4日のニュースで、トンネルの検査に関し、「中日本、打音点検の
記録なし 他高速4社は実施」というタイトルで、記事が出ている。
ようするに、9人が死亡した山梨県の中央自動車道上り線・笹子(ささご)
トンネルでは、他の会社が必要だと考える検査を行っておらず、
その結果、このような事故につながったと思われる。


原因としては、東日本大震災及びその翌日に発生した長野県北部地震も最初
にあげられていたが、地震ですぐにボロボロになるような建築レベルでは、
まずいのだ。


と、思いつつもぼくは今、品川のビルの11階で働いているのだけれど、
見渡すとビルの山々ばかりで、ふと怖くなるときがある。
『このビルのそれぞれの強度は本当に大丈夫なのだろうか?』と。


密接して立っているビルがとても多い中、どれかが、力つきてゴテッと倒れ
たら、ビルが将棋倒しになるかのようなイメージが頭に浮かんでくるのだ。


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