「ロマンス」と「ポルノ」。
水と油のような関係と、とらえられがちの言葉を組み合わせた
日活ロマンポルノ。まずはこのネーミングがイイと思う。
1971年から1988年までの17年間に制作され、後の日本映画を支える
多くの才能を輩出したのが、日活ロマンポルノだ。
但し、当時の関係者の証言によれば、それまでの日活で製作した
一般向映画よりも、収録期間や製作費などは半分以下であったという。
当時は、才能あふれる監督や俳優・女優がずいぶんこの「日活ロマン
ポルノ」を舞台に活躍していた。
上映本数は、3本立てはあたりまえの世界で、オールナイトとなると
連続5本というのもあった。そうなると、もうストリーも裸ももうろうとした
状態で、ぼくはみていた記憶もある。
日活創立100周年記念特別企画として、映画評論家の蓮實重彦、
山田宏一、山根貞男が選ぶ愛の革命「生きつづけるロマンポルノ」は、
5月12日よりユーロスペースほかにて全国順次公開されるとのことだ。
今回の特集上映では、ファンの間で日の目を見る日を待ち望まれて
いた『白昼の女狩り』が、28年の時を経て、劇場公開されることも話題に
なっている。
「白昼の女狩り」は当初、漫画家・谷岡ヤスジが監督を務める予定だった
が、スケジュールの都合で断念した。
それで、曾根監督が後を引き継いだ。加来見由佳、なぎら健壱が主演と
いう異例のキャスティングが話題となり、当時はポスター制作まで行われ
ていたという。
ファンの間では、特集上映が行われるたびに「次こそ上映されるのでは」
とささやかれ続けてきた待望の作品だ。
曾根監督が、このように語っている。
今回の上映に際しては、「『白昼の女狩り』を監督するにあたって、私の
イメージの中になぜか『殺しの烙印』があったような気がする。ゲームする
男たちである。
ゲームの延長線上で人を殺してしまう殺人者集団の邪悪さに、嫌悪感が
エロティシズムをはるかに超えていたように思える。<にっかつ>上層部は、
これはロマンポルノとして世間に提出してはいけないという断を下したのでは
ないか。
どんな映画だったのか、もう一度見てみたい」と、当時を述懐するコメントが
寄せられた。
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