角川エンタテインメント
父、帰る

今年の秋冬ファッションでは、「ロシアン テイスト」がおしゃれと言われています。



ロシアの思い出といえば、、、、



うTが小さいころ、うTハハは冬に「コサック帽」をかぶっていました。(ソビエト土産)

かなりお気に入りの帽子だったらしくて、アルバムを見ると

ネギボウズみたいな格好のうTハハがよく映っています。



何年か前にその帽子が欲しくなって、ハハに聞いたところ

「ああ、あれね。中にある芯の部分がボール紙でできていたから、

そこからぼろぼろになっちゃったのよ!

毛皮じゃなくて、毛紙だったのよね!だから捨てちゃったわ!キーッ」



とのことでした。

今年の雑誌に載っているコサック帽の値段が11万というのを見るたびに

ハハの怒りが伝染してきます。

ちくしょー。



そういう悔しさを紛らわすために(?)、週末はロシア映画を鑑賞。



12年ぶりに帰ってきた父と、旅行に出かける兄弟二人。

寡黙で厳しい父を、兄は羨望のまなざしで見つめるが

弟は「父がいなくても十分幸せだったのに、何で今さら帰ってきたんだ!」と反発する。。。。



うう、思わず泣けてしまうほど、美しくも悲しい話でした。。。。



この国から生まれる芸術に対する情熱は

どうしてこうもすばらしいのでしょう。。。。



青いフィルターを通して映されるロシアの風景が

温度をまったく感じさせない寒々しさ。

登場人物の心の中にある、荒涼とした気持ちを表しているようです。



父親を演じる俳優さんが

渋くて渋くて。か、か、か、かっこいいー!!

映画を見ながらよだれが出ちゃったよ。



ロシアの男の人って、こんなに渋くてかっこいいものなのかしら。。。



っと、思わずヨン様にはまるおばさんな気分になりましたが

特典映像の撮影エピソードを見ると

ロシアでも家庭での父親像は、やさしいらしい。



映画では「父がなぜ帰ってきたのか」理由は明かされません。

謎は謎のままで終わる、かなり余白を残す映画でしたが

子供を愛するがゆえに帰ってきたんだな、っと思います。



時代が変わって、やさしい父親が主流の今になっても

国や性別にかかわらず、

「子を愛する父の心」、「父親に対する畏怖の念」が

しみじみと伝わってくる映画です。



ファッションに限らず、

最近は東欧に興味がでてきました。

チェコのビールとソーセージは美味なんだとか。

ああ、旅してみたい。。。。

シベリア超特急に乗って、水野晴男に会いたいなあ。。。