今回も 「手の治癒力」山口創著 から内容の一部を
紹介したいと思います。
*手は脳の出先器官*
資生堂の傳田光洋は、皮膚は脳と似た構造をもつ
情報処理器官であると考えている。
それは、皮膚の表皮には脳の海馬にあるNMDA受容体
という組織があり、表皮はホルモンまでも作り出している
からである。
そして、皮膚への微細な刺激情報は、皮膚自体が情報処理
を施し反応していると指摘している。
皮膚がなぜこのような能力を秘めているのだろうか。
それは皮膚と脳の発生の過程を考えると納得できる。
受精卵の胞胚期は、外胚葉、中胚葉、内胚葉という3層に
分かれているが、皮膚は脳と同じ外胚葉に由来するのだ。
脳のない生物は現在でも非常に多いが、皮膚がない生物は
いない。
皮膚は脳ができるはるか以前に、生物の発生の初期に出来、
脳に匹敵する情報処理機能を備えていったのである。
人間の皮膚にも、原始の生物の時代の名残として、情報
処理機能を残しているのである!
ではまた。。。