”西洋更紗”と聞いて、更紗好きの私はワクワク。
江戸更紗でもインド更紗でも、つい魅かれてしまいます
ドイツ出身のプリント技師、クリストフ=フィリップ・オーベルカンプによってヴェルサイユ近郊の村、ジュイ=アン=ジョザスの工場で1760年から生み出されたのが、トワル・ド・ジュイ(ジュイの布)。
今でもフランスでは、日常の暮らしに取り入れらています。
どこかで見たことがある柄がたくさんあって、初めてトワル・ド・ジュイのものだと知りました。
わが家のカーテンはウィリアム・モリスですが、モリスもトワル・ド・ジュイを始めとする西洋更紗の影響を受けているのだそう。
そういえば、柄の雰囲気が似ているものがあります。
この展示は、日本で初めて集大成を体験できる機会とあって、展示量も多かったのですが、会期前にゆっくり鑑賞できてラッキーでした。
17世紀後半に東インド会社によってもたらされたインド更紗は、ヨーロッパやアジアに広がり、日本でも受け入れられて、着物や茶道具の仕覆、たばこいれなどに仕立てられて受け継がれてきました。
インド更紗の展示品の多くが、「染司よしおか」の所蔵であったことも驚きでしたし、半襦袢に細かいパッチワークを施されたものなど、日本の所蔵品も観られたことが思いがけず嬉しいことでした。
そういえば、「染司よしおか」の吉岡幸雄先生のお嬢さんのお名前も更紗さん。
吉岡先生も更紗に魅了されたお一人なのでしょうね。
なんといっても、王妃マリー・アントワネットが着用していたドレスの断片の展示にはドキドキ。
コットンにプリントされた美しい花々の柄のドレスを愛したマリー・アントワネットの、知られざる一面を感じました。
17世紀か19世紀までの時代の流れに合わせた展示で、フランス革命やアメリカの独立など、世界史の勉強にもなりました
美しい自然や生き物は、いつの時代でも国や人種に関係なく誰もが愛するのだと、改めて実感しました。
そして、このような美しい布が生み出されたフランスに行ってみたい!
先行鑑賞会のお土産でいただいたクリアファイル、一筆箋、チケットフォルダー
展示を拝見した後には、その柄の背景がわかって嬉しさが増しました。
『西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展』
会期は6月14日~7月31日
Bunkamura ザ・ミュージアム
公式HPはこちら
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