*どうもさりぃーです。*

*第二部を書き始めました。*

*よろしければ読んで頂けたら嬉しいです。*

*でわ、↓楽しんで読んでください。*



第二部


第一章説


「暖かさと手」


藍子「起きなー朝だよ。ほら起きなって」


髪の毛をむしりながらベットから起き上がり
ソファーに腰を下ろした。


テーブルの上から煙草を取りあくびと一緒に一本、口に運ぶ


台所の方から藍子が朝食を持ってテーブルの上に置く。


聖史「朝飯食わんて、起きてから食う気分じゃないし」


藍子はむくれた顔をしながらソファーに座り朝食を食べ始めた。


俺は食べてる姿を横でぼーっと観ている。
藍子は食べながら俺の方を向き恥ずかしそうに睨む。


藍子「なに?はずかしいじゃん」


聖史「別にみてねえよ、ただよく朝から食えるな~って思ってさ」


藍子「食べるよー、お腹減るもん」


聖史「なんじゃそりゃ」


藍子「あ、聖史、今日何時に紀天君の所行くの?」


聖史「うーん、そろそろ準備しようかなって。お前も早く準備しろよ」


藍子「もうー待ってよ。」


ソファーを離れ箪笥の中から今日の服を決める。
中々決まらない。


横で藍子も支度を始める。


聖史「藍子ー、紀天どれがええんかな?」


藍子「もうさすがにスーツじゃなくていいと思うよ。」


聖史「だよな。そう言えば花買って来た?」


藍子「買って来てるよ。あ、煙草忘れた」


聖史「煙草はコンビニで買うからええやろう」


服を着替えて顔を洗い窓を開け外を見てみる。
外は雲が見えないほど青色で埋め尽くされていた。


風が吹き桜が舞っているのが分かる。


お互い準備を済ませて家を出る。

歩きながら色々な事考え空を見ながら進む
なぜか横の藍子も同じく俺の真似をするかの様に空を見上げる

昔は空なんて見なかったのに本当に綺麗で気持ちいいなっと思う自分が居る。


藍子「きもちええね。涼しいし。」


俺は鼻から思いっ切り空気を吸い口から吐いた。


聖史「ふうー。絶好調!」


近くのコンビニで紀天の好きだった
セブンスターのカートンと缶コーヒーを購入し

紀天の所へ向かった。


山の坂道を登り右の横道からさらに上に登る
毎回、この坂は息がきつくなる。


藍子が早くと言い俺を煽る。
遅い俺にイラついたのか手を差し伸べた。
俺は笑い、手を添えた。


女の力じゃ無いほど力強く引っ張られ。
繋いだ手を離す事なく
一歩一歩、重たい足を前に出す。


のぼりきったら石のブロックが沢山ある所の端っこに女らしき人が居るのが確認できた。


紀天の母親の由紀さん。


俺と藍子は、頭を下げ由紀さんの立ってる石段に向かう。


聖史「おはようございます。」

藍子「おはようございます。」


由紀「おはよう、毎年忘れないでくれてありがとうね。」


目に涙を浮かべて俺らに話しかける。
つられて藍子も涙堪えていた。


俺の頭の中でどれだけつらい思いをしてここに来たのだろう?
どのくらい前から来たのだろう?と一瞬よぎる。


聖史「いやいや、忘れませんよ。紀天と話していいですか?」


由紀「どうぞどうぞ、花持って来てくれたの?」


聖史「はい、後、煙草と」


由紀「ありがとうねー、花洗って来るから一緒に洗って来てあげようか?」


藍子「私も一緒に行きますよ。」


由紀「話難いこともあるから私達はすこし外した方がいいね」


藍子「そうですね。」


聖史「ありがとうございます。」


俺は頭を下げた。


花を持って藍子と由紀さんは石段を離れ、洗い場に向かった。


俺は紀天に毎回話しかける。


聖史「紀天ー久しぶり、お前の好きだった煙草をカートンで買って来たぞ!喜べ」


周りには線香って形で置くが俺は煙草に火を点け
線香代わりに差す


煙草の煙は吸っているかの様にペースが速く煙が横に流れる。


聖史「うまいやろう?あ!コーヒーもここに置いとくわ。飲めよ!」


藍子と由紀さんが俺の所に花を切って持って来て両方の瓶に供えた。


三人で手を合わせ目をつぶる・・・・


まぶたが閉じて視界が暗く何も見えない。
風の音と同時に木の揺れてる音が聞こえる。


紀天「聖史!聖史!おい!聞いてる?」


目を開け、技術室で紀天が俺を見て怒鳴っている。


聖史「わりぃ!わりぃ!」


少しの輝きの為に咲いて、輝きはやがて一瞬で散る。

外では桜が咲き、同時に散っていた。