二つ目の購買性向は「信頼できるサプライヤー」です。
製品が信頼できること、業者が信頼できること、担当営業が信頼できること、メインテナンス体制が信頼できること、プロジェクト管理が信頼できること、など一貫したサポート体制を重視します。
信頼を得ることが出来れば「浮気」をしない長期的な優良顧客となる可能性が非常に大きいです。
私が関係しているITの分野ではこのタイプの購買性向が最も多いと言えるでしょう。
その他にも、住宅、高級外車、医療などの精密機器なども多いのではないかと思います。
それ以外の商品でも一般に営業が想像している以上に、「信頼できるサプライヤー」を求めるお客様は多いと思われます。
家電量販店などを見ても、単に価格だけではなく5年や10年などの長期保証などの付加価値に重点を置く会社もあります。これはお客様が「信頼できるサプライヤー」を求めていることを理解している証です。
このタイプのお客様には営業はもちろんのこと、企業、製品、サービス体制などすべての分野において信頼を勝ち得るようにアプローチをしなくてはなりません。会社のブランド力も重要です。製品を売るのではなく、営業本人を買っていただく、会社を買っていただくといった考えが必要です。会社全体としてご支援するという姿勢を示すためにも、営業だけがコンタクトするのではなく、必要に応じて営業課長、営業部長、場合によっては役員や社長がお客様とコンタクトすることが大きなファクターとなります。お客様にとってみれば、営業など第一線の対応などに不満があればすぐに上司などに連絡ができる安心感があります。
えてして営業はお客様が上司にコンタクトするのを嫌がります。クレームを言われると恐れているからだとは思いますが、それであるからこそお客様は上司に会うことが安心感につながるのです。
営業の管理職でお客様にお会いするのを嫌がる人もいるようですが、それは自ら優良顧客を築くチャンスを逃しているようなものです。