やっと家出人の車が見つかりました
と無線でやり取りしていたら
未だ息子さんの顔は
調査員は深夜
情報の駐車場で
息子さんの車を発見しました。
しかし暗がりのため
中の様子が全くわかりません
ここからはかなり慎重に
状況把握に努めます
むやみに声をかけると
逃げてしまうこともあります
また、探されていることに
驚き素直に対応することも…
果たして息子さんは
乗っているのか
それとも無人の車なのか…
ご依頼人のお母様が
自分で声をかけたい
と希望されたので
調査員たちは
お母様の到着と
明るくなるのを待ちつつ
遠目にじーっと暗闇を
見つめながら
待機していました。
…やがて朝焼けで
あたりも明るくなりました
車内を確認してみよう
と無線でやり取りしていたら
いきなり息子さんの車が
動き出しました
張り込んでいた2台は
そのまま
尾行開始
いったい
どこへ向かっているのか…
未だ息子さんの顔は
確認できていません。
本人と信じてまずは追います
やがて、コンビニに止めて
店内へ…
トイレの利用です
コンビニはガラス張りで
中の様子がわかります
間違いなく息子さんでした
途中、やり取りしながら
お母様も近くまで
来ています。
あと5分でお母様は
着くというのに、
息子さんは店から
出て来てしまいました
ここは止むを得ず
足止め作戦
で、お母様を待ちます。
観光客になりすまし
声を掛けます
息子さんの得意な
名所は把握していますので
尋ねてみました
愛想よく、
色々と教えてくれます。
とても好感の持てる人柄
そしてわかりやすい説明です。
それ以上に…
誰かと
話したかった
というような
人なつこい眼差し
話に花が咲き
お母様は無事到着、
別の調査員と合流し
近くから見守っていました。
息子さんを客観的に見た
お母様は
こうやって息子を
遠くで見たことが無かった
私が子離れ
できていませんでした…
いろいろ気づくこと
反省することも
あったようです
そのあと、お母様は
息子さんに近づき
謝りました
息子さんも目に涙を溜めて
親戚が集まるお盆に
家にいられず逃げてしまい
悪かった
そして気がついたら
昔家族と行った観光地に
たどり着いていたこと
どうやって帰ろうか
悩んでいた頃に
迎えに来てくれてよかった
そう話したそうです。
家出騒動があって
親子の絆は
何倍にも強くなった
と後日お手紙が届きました。
もしかしたら放っておいても、帰ってくるかもしれない…
でも、何の保証もない…
私たちは
お引き受けしたこの調査が、無駄にならないよう、終了してからのアドバイスを大切にしています
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