(かとうぎ桜子)
ねりま防災カレッジ事業経費について伺います。
今年度、福祉の通所施設と保育施設に対しての防災研修を実施されたということですが、どういう経緯で実施されたのか、また、研修内容、目的をお聞かせください。
(区民防災課長)
防災学習センターにおいては、平成27年度から事業所向けの講座を実施しています。
昨年度(27年度)は、第1回目ということもございまして、業種を絞らずに、区内の事業所全般向けに、基本的な防災講話ですとか事業所内の安全対策に関する演習を実施させていただいたところです。
その講習会において、全般的な話はわかったのだけれども、業種ごとに状況が異なるので、もっと具体的な話も聞きたいというご意見もいただきました。
そのようなご意見を踏まえまして、今年度は、ある程度業種を絞った講習会をすることとし、検討していたところ、熊本地震等々がおきまして、福祉避難所に関する課題ですとか、そういった課題も指摘されたところもございますので、そのような課題について情報提供し、各事業所の運営に役立てていただく目的で、前半の部分については福祉事業所を対象とした、後半の部分については保育所を対象とした講座を実施したところでございます。
内容といたしましては、前半の福祉事業所は、熊本地震において実際に被災された福祉事業所の方に体験談もお話ししていただき、その後、さまざまな災害時の状況を付与された中で、どのように対応していくのかを検討していただくグループワークを実施したところです。
また、保育施設の部分につきましては、東日本大震災を被災された保育事業所の方に体験談をしていただいているところです。
(かとうぎ桜子)
今回の研修の対象となる福祉や保育の事業所に対して、この研修の周知はどのようにされたのか。また、どのぐらいの参加があったかをお聞かせください。
(区民防災課長)
今回の事業所向けの講座の周知については、区報、ホームページのほか、作成しましたチラシを関係部署にご協力いただきながら、メールですとか直接お持ちしたり、郵送などの方法で周知したところです。
参加者については、定員40名というところを、それぞれ41名程度の定員を超えるご参加をいただいたところです。
(かとうぎ桜子)
通所施設に対する研修は私も見学させていただいたのですけれども、先ほどご説明がありましたが、熊本地震を経験された方のお話のほか、まさに今、災害が起きていたらどういうことをやらなければいけないのかを、時間を追ってやっていくことを、かなり切迫した状況でやってみることをされていて、各施設で災害対策に取り組む必要性を考えるきっかけとしていい研修だったのではないかと感じました。
参加者からどのようなご意見をお聞きになっているか、お聞かせください。
(区民防災課長)
ご参加いただいた方からは、今、委員もお話がありましたとおり、実体験が聞けてよかったですとか、そういったグループワークの中で、ふだんは気づかなかったことに気づくことができたですとか、実際に職場に戻って実践してみますという感想もいただきました。また、グループワークを通じまして、ほかの福祉事業所の方と交流が図れたということで、顔の見える関係が構築できたというお声もいただいたところです。
(かとうぎ桜子)
災害が起きたときの要援護者への対応は、一つには、ふだんからその方が利用されている施設や福祉事業者による対応がとても重要になってくると思います。
研修を受けた方が職場に持ち帰って、各施設での対応をできるような継続した支援であるとか、より多くの事業種別で取り組むとか、そういったもっと多くの方が参加できる機会をつくることができれば、今後の区の災害時要援護者対策と民間の福祉事業者との連携というところにもつながっていくかと思いますので、ぜひ取り組みを今後も広げていっていただきたいと思いますが、今後の考え方を伺います。
(区民防災課長)
今回の講座実施の後には、参加された事業所の方から、防災学習センターに対しまして、災害時の行動マニュアルの作成ですとか、今あるそういったマニュアルの見直しの相談、そのほか、出前講座の依頼等々をいただいておりまして、各事業所におけるフォローアップをお手伝いさせていただいているところです。
また、今回の講座については、参加された方からも継続実施のお声もいただいております。このようなお声も踏まえまして、今後もある程度業種ですとかテーマを絞って、参加者のニーズに合った講座を展開していく予定でございます。
(かとうぎ桜子)
実際、役に立つ研修を続けていただければと思います。