9月17日の決算特別委員会、「地域文化費」のときには、高野台運動場の安全な利用について、ということで質問しました。


これは、高野台運動場を利用されている区民の方からご相談いただいたことがあって、私としても担当課長に直接経緯を伺ったり、またご相談された方たちも直接区と交渉されたりしていたということなのですが、なかなか明確に今後の方向性などが見えない状態が続いていたので、改めて区議会の正式な場で、区としての見解を確認したというものです。



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(かとうぎ桜子)

地域体育館等維持運営費に関連して、高野台運動場についてお聞きします。



高野台運動場には、野球場とテニスコートが隣り合わせてありますが、野球場のボールがテニスコートの方に飛んで入ってしまうことがあると聞きました。区として、一定の安全対策を図ったとも聞きますが、今までの経緯をまずはご説明ください。



(スポーツ振興課長)

この運動場については、野球場のセンター方向が非常に膨らみが少なくて、すぐにテニスコートがあるという状況ですので、若干、ボールを打ちますと入りやすいという状況です。


したがいまして、ここでは金属バットの使用を禁止しておりまして、区が貸し出しをする木製のバットの使用しか認めておりません。


それから、また防球ネットについては、現状は10メートルの高さです。これは平成元年に一回高くしておりますが、一般的に区内の野球場は概ね15メートルの高さを維持しておりますが、今の10メートル以上高くするには、基礎部分を増強しなければいけないという状況もございまして、すぐにはネットの嵩上げはできないということです。

そういう状況を踏まえて、利用者の方といろいろと話し合いをしている状況です。



(かとうぎ桜子)

木製バッドだけを使うという対応のほかに、嵩上げも検討されたけれども、なかなか現状では難しいということかと思います。


物理的な対応をさらに図って、安全対策を進めることができれば一番いいわけですけれども、どうしてもできない理由があるならばということで、利用されている方からは、野球とテニスを交互に利用して、両方が安全に十分に使えるルールづくりをするというご提案も出されていると聞きます。その点について、区としては、どのように考えて対応をされていくのか、お聞かせください。



(スポーツ振興課長)

特に土日の利用率の状況ですけれども、野球場もテニスコートもほとんどフルな利用状況です。そういった中で、例えば利用時間を定めて、この時間帯はテニスだけ、こちらの時間帯だけは野球だけということは、なかなか難しいと考えています。


いずれにいたしましても、利用者の皆さんの考え方を統一してやっていかなければいけないと思っております。



(かとうぎ桜子)

区としても検討しているけれども、なかなか対応が難しい部分もある。



ただ、現状ではボールがいつ入ってくるかわからない。お話を聞くと、木製のバットに変えても入ってきてしまうことがあって、危険を感じるときがあるというお話がありまして、早急な対応が必要だと考えます。



具体的には、お話し合いの場を設けるであるとか、どのようなスケジュールで進める予定かということをお聞きしたいのと、万が一この対策がまだ追いついていない段階で、ボールが入ってけがをされるなど事故が起こってしまった場合、区としてはどのように責任をとられるのか、お考えをお聞きします。



(スポーツ振興課長)

テニスの利用者の皆さんと野球の利用の皆さんとの話し合いの場を、できるだけ早い機会に設けて、それぞれのご意見を伺っていきたいと考えています。


それから、万が一の場合ですけれども、基本的には当事者同士の話ということになるので、そこの間では、区が関与して補償するということはないのではございますけれども、かと言いましても、そういう施設を運営している区としても、何らかの責任があると思いますので、その場合には、誠意を持って対応していきたいと考えています。



(かとうぎ桜子)

利用されている方からは、積極的な対策について話し合いをしたいというご意見がありますので、誠意を持った対応をしていただければと思います。


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安全対策について、利用されている方は、区にすべてお任せの姿勢というわけではなく、一緒により良い方法を考えていこうという提案をされているわけですので、それに対して区が「かさ上げはできない」「じゅんばんこもできない」と言うだけでは誠意がある対応とは言えないと思います。


少なくとも、高野台運動場を利用されている団体の方たちが一堂に集まり、どうすればみんなが安全に運動場を利用できるのか、知恵を出し合い合意形成を図る場を設けていくことは早急に求められます。


また、一般論として区立施設を使っているときに利用者同士でぶつかってしまったりなどの事故が起きたら当事者同士で解決するというのは理解できますが、この運動場の場合、ずっと利用者側から区に対して改善を求める声があるわけなので、それに区が対応できていない状況の中でもし事故が起こるようなことがあったら、「当事者同士で解決してください」という一般論を適用するのはあまりに不誠実だと思います。


誠意をもって丁寧な対応をし、課題解決を図っていただきたいと思います。