9月5日から練馬区議会第3回定例会が始まりました。10月17日までの予定です。

9月10日に一般質問をしましたので、その内容を順番にご紹介します。

ちなみに、練馬区議会のホームページから動画を見ることができます。こちらのページ、9月10日の「本会議1」の46分40秒くらいのところから再生すると私の質問です。

今回のブログでは最初に質問した、若い世代へのサポートについての質問と担当者からの答弁の内容をご紹介します。答弁が抽象的で分かりづらい部分が多いと思いますので、今度の木曜日にまた質問する機会に補足の質問もしていきたいと思っています。こちらは後日またご報告したいと思います。

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(かとうぎ桜子)

若い世代へのサポートについて伺います。

私たちの会派では先日、横浜市の視察に行きました

従来、若い世代、特に結婚していない人たちの困りごとを社会的課題として把握することはほとんどなされてきていません。

横浜市では2008年度、15歳以上35歳未満の学校や職場に属していない女性に対する調査を実施し、その中で引きこもっている状態にあり、そこから脱したいとお考えになる方が一定数いらっしゃることを把握したとのことです。
引きこもりがちになっていた方へのサポートとしては練馬区内でも実施されている若者サポートステーションがありますが、全国的に見ても横浜市でも参加者の6~7割が男性というように比較的男性の参加が多く、また女性が親元で引きこもりがちになっている場合「家事手伝い」として取り扱われて、本人に自立したい希望があっても課題としてすらとらえられてこなかったという問題があります。

そこで横浜市では調査結果をふまえて2009年度から、若い女性に特化した講座を始めました。
さらに、2010年度からは横浜市の男女共同参画センター内の喫茶スペースを活用して、就労訓練を実施しています。約束した時間に場所に行くこと、挨拶をすることなど、社会生活を送る上での必要なスキルを身につけ、「人と一緒に安心して働くことができる」ことを目標に訓練をする事業です。
講座と就労訓練によって、それまで引きこもりがちだった方がご自身の体調にあった仕事を探すきっかけが生まれています。こうした先駆的な取り組みから、練馬区が学ぶべき点もあると考えますので以下、質問します。

第一に、若い世代、特に結婚されていない方を対象にした実態調査についてです。
若い世代で結婚していない人が増えており、また過重労働、不安定雇用などの労働問題、デートDVの問題など、若い世代をとりまく社会的な課題も山積しています。従来十分に取り組まれてこなかった若い世代の課題をとらえ、行政として取り組まなければならないと考えます。そのためにまずは若者サポートステーションや教育委員会などと連携をしながら若い世代本人を対象にした実態調査をおこなうべきと考えますが、区の考えをお聞かせください。

第二に、若い世代が男女共同参画センターを活用するための工夫についてです。
男女共同参画センターは、誰もがより暮らしやすい社会を実現するための施策を実現する場ですから、若い世代が参加しやすい工夫も求められます。今まで述べたように、横浜市の先駆的な事例を参考に、引きこもりがちな若者が社会に出るきっかけとして男女共同参画センターを活用することも考えられますし、そのほかにも若い世代が参加してみたいと思える講座を実施するなど、企画の工夫をする必要があります。区としてはどのように取り組んでいかれるか、考えをお聞かせください。

第三に、男女共同参画センターの喫茶コーナーの活用についてです。
男女共同参画センターには以前、母子寡婦福祉連合会に運営を任せる形で喫茶コーナーがありましたが、現在は閉鎖されています。母子寡婦福祉連合会が継続するのが難しかったことや、施設の持ち主である東京都との協議からその後の再開には至っていない状況ですが、まず改めて経過をご説明ください。
また、喫茶コーナーを継続するための支援など、区としては検討されたのでしょうか。喫茶コーナーの再開について区民の方からご意見は寄せられているでしょうか。お聞かせください。
現在喫茶コーナーの場所は閉じたまま使われていない状態ですが、せっかくある場所を活用しないのはもったいないと思いますし、区として取り組むべき課題は多くあると考えます。
今までのように団体に任せて運営していく方法だけではなく、行政の積極的な事業として場を活用することも検討すべきではないでしょうか。たとえば横浜市のようにひきこもりがちだった女性のための就労訓練の場にするという事業のほか、結婚や出産を機にいったんお仕事を辞めたのちに復職を目指す人のための場として活用すること、様々な福祉関連の団体と連携しながら地域の居場所として活用することなども考えられるのではないでしょうか。指定管理者とも協議しながら喫茶コーナーの新たな活用策を検討すべきです。考えをお聞かせください。

第四に、若者サポートステーションとの連携について伺います。
横浜市では当事者から相談を受け、その人にあったプランを作るという部分を若者サポートステーションがおこない、それに基づいた具体的な就労訓練などを横浜市の男女共同参画の中の事業として行うという形で役割分担しながら連携しているとのことです。このように若者サポートステーションの事業と自治体の事業の連携を進めることが必要であると考えます。
練馬区は従来実施してきたわかものスタート支援事業を今年度から若者サポートステーションの事業に統合する形で実施していますが、このような形態に変えたことでどのような成果があるととらえているか、まずお聞かせください。
また、練馬区では若者サポートステーションと男女共同参画政策をどのように連携させていくお考えでしょうか、お聞かせください。
さらに、若い世代が具体的に働く場として区内事業者と連携した取り組みなどもすべきではないでしょうか、考えをお聞かせください。

(総務部長)

私から、若い世代への実態調査、男女共同参画センター、犯罪被害者支援などに関連した質問にお答えします。
はじめに、若い世代を対象とした実態調査についてであります。

横浜市が実施したアンケート調査では、有効回答数が46件と、アンケート配布数の1割程度の低い回答率となっています。この状況を踏まえ、区としての調査の必要性や方法について検討していきます。

つぎに若い世代が男女共同参画センターを利用するための工夫についてです。
センターでは、幼児を連れた若い世代の方が安心して参加できるよう無料で保育を行うなど、参加者の状況に配慮しながら事業に取り組んでいます。また、配偶者等の暴力に対する専門相談など、相談者の状況に応じたきめの細かい相談体制を敷いています。
引き続き、さまざまな年代の方や、相談のニーズに対応した取組の充実を図り、若い世代にも開かれたセンターとしていきます。

つぎに男女共同参画センターの喫茶コーナーの活用についてです。
センターの喫茶コーナーは、開設以来、練馬区母子寡婦福祉連合会に運営を委託してきました。しかし、平成24年に連合会から、運営を担う人材を確保することが難しいことなどを理由に撤退したい旨の申し出があり、平成25年4月末日を持って喫茶コーナーの運営を終了したところです。
この間、さまざまなご意見、ご要望をいただきましたが、喫茶コーナーについては、都営住宅内にあるため、営利を目的とした運営はできません。また、センターの設置目的に沿った運営が不可欠となります。このような制約を考慮しながら、引き続き検討をします。