(かとうぎ桜子)
こども発達支援センターに関連して伺いたいと思います。
障害のあるお子さんが学校が終わった放課後に過ごす場所として、学童クラブの障害児枠を利用するとか、移動支援を利用するとか、いろいろな形があるかと思いますけれども、児童デイサービスがとても増えてきていて、なかなかヘルパーさんの確保などができない、居場所がないという方のニーズにこたえているかと思います。

先ほど(ほかの会派から)も児童デイの整備についての質疑がありましたけれども、なかなか区の中でまだまだ児童デイが足りないということであるとか、整備して運営した後も、基本的に民間の事業者の責任になるというところはすごく課題であると思います。

実際、運営している中で、学校とか保護者との連絡か、そういった部分もすべて民間の事業者に任せているということですが、区として障害のあるお子さんの地域での生活、放課後の支援に対して、もう少し積極的に取り組むべきではないかと思います。
重度の障害のあるお子さんの学童クラブのことも課題であると思いますけれども、今回、こども発達支援センターが整備されるにあたって、障害のあるお子さんが地域で生活していくということに対して、児童デイとのかかわりを含めて、区としてどのような全体的なかかわりをしていくのか、お考えをお聞かせください。

(障害者サービス調整担当課長) 
光が丘の仮称こども発達支援センターについては、練馬区において障害を持っているお子さんのための中核的支援機関、私どもとしてはこのように位置づけております。
先ほどご指摘のありました、現在11か所あります民間の児童デイサービス、こうした民間の事業者さんに対しても、さまざまな働きかけや研修等をこのこども発達支援センターで実施していきたい、そのように思っております。

(かとうぎ桜子委員) 
そうはいっても、実際のところは民間に頼っている部分があって、区とのかかわり、また特別支援学校だと都立であったり、そういったところと区がどう接触していって、練馬区に住んでいる障害のあるお子さんの生活の安心を確保していくのかというところには課題があると思いますので、ぜひ整理をしていっていただきたいと思います。

---------
学童クラブには「障害児枠」が2~3名あるのですが、待機になってしまう場合もありますし、対象児童も「中程度の障害まで」であるため、重度の障害があれば対象になりません。

ヘルパーさんとともに外出をすることで放課後を過ごすとなると、ヘルパーさんの確保、制度として使える時間数の上限という問題もあります。

そこで、活用されているのが児童デイサービスなのです。児童デイは本来、「療育をする場」と位置づけられていますが、実質的には障害のある子の放課後の居場所になっています。

ここには、様々な問題があります。
・障害のある子が、障害のある子だけで集まるような場だけでいいのか。障害の有無にかかわらず、一緒に遊べる場を確保する必要があるのではないか。

・児童デイが開設・運営できる場所を確保するのが難しい。そのために地域の偏在が起きる。

・場所の確保が難しい中で物件探しを行うこともあって、比較的狭いスペースである。

・学校、保護者、放課後に出会う地域の人をつなぐという大変重要な、公共性の高い役割を担うにもかかわらず、現在のところ、上記の答弁を見ても分かるように、行政の関与が薄く、「事業者努力」での対応が求められている。


今増えつつある児童デイに頼るという姿勢ではなく、区として、様々な施策をミックスさせながら障害のある子の放課後、また地域生活を全般的に支援し、障害のある子に対する地域の理解も促進するシステムを作るべきであると思います。