(かとうぎ桜子)
同じ子ども家庭支援センター維持運営費のところで、児童虐待への対応についても伺いたいと思います。

以前、不登校だった子が実は家で虐待を受けていたために学校に来られていなかったということが判明した事例から、学校との連携が課題と言われてきましたけれども、この間、スクールソーシャルワーカーとの連携など、学校とのかかわりをどのように進めてこられたかを、まず、お聞かせください。

(練馬子ども家庭支援センター所長)
今までの経験を踏まえ、学校とは十分に連携をとるようにしております。
代表者会議でありますとか、地域のネットワークということで、そこの中でのきちんとしたネットワークづくり、それから、日々のところでは、気になるお子さん、心配のあるお子さんがいらっしゃったときには、すぐにこちらにご相談を上げていただき、一緒に、連携をもとに、家庭等の相談を踏まえてやってきているところです。

(かとうぎ桜子)
相談の実績を資料でいただいて拝見しましたが、2013年度に、区が受けた子育てに関する相談は2477件で、そのうち虐待については616件ということでした。要保護児童に対する継続的な支援は1245件されているということです。

この間の推移についての資料をいただきましたけれども、相談件数も継続的な支援も、年々、増加しています。

それは、今、お話があったように、学校との連携などが進められて、今まで見えてこなかった部分が見えてきている部分もあるかとは思いますけれども、数が増えているところは課題としてあるかと思います。

虐待対応は石神井と練馬でされていて、相談担当の方は、非常勤を含めて22名で対応されていますが、1245件の継続的な支援をしている、それを単純に22名で割ると約57件です。

実際のところは、常勤、非常勤でかかわり方の違いなどがあるかと思いますけれども、虐待の問題が子どもの命やその後の人生にかかわる深刻な問題であるということや、何度も継続して働きかけをしていく必要がある問題であるということを考えると、相談担当の方の一人当たりの受け持ち件数が多いところは課題ではないかと思います。

この点については、区としてはどのように捉えているか、お聞かせください。

(練馬子ども家庭支援センター所長)
相談件数の増加については、先ほども申しましたように、学校等からの連携、それから、兄弟いずれかが虐待を受けた場合は虐待ととるというところもございまして、年々、増えているところがございます。

これについては、地域の方へも、心配である、気になるお子さんがいるというところでは通報していただいており、そちらの件数も大いに関係あると感じております。

職員の数については変わりありませんが、今回の予算に児童家庭相談システムを導入させていただいております。
これによりまして、事務の効率化、検証、それから、継続的な支援について、効率化を図り、職員につきましては、しっかりとお子様に会う、保護者に対応するというところを充実させていきたいと考えてございます。

(こども家庭部長)
若干、補足させていただきます。
まず、先ほどセンター所長が申しあげましたとおり、疑わしい場合は通報して下さいと推奨しております。

したがいまして、往来よりアンテナの感度が上がったことによって通報件数が多くなったところでございます。通報件数が多くなったことをもって虐待の件数が増えたとまでは言い切れないという状況がございます。 

それから、人材の育成でございますけれども、私ども、近年、東京都児童相談センターに職員を派遣いたしまして、その派遣研修の中で、児童相談所の取り扱い、いわゆる事務の進め方、対応の仕方も研修したうえで、その人たちにまた戻ってきたところで活躍していただいているということとともに、先ほど申し上げましたように、次年度の予算においては、児童相談の通報システム、いわゆるコンピューターシステムの開発を考え、より効率的、かつ迅速な対応ができるように体制を整えてまいります。

(かとうぎ桜子)
通告の件数が増えているので、必ずしもそれが全て虐待というわけではないということかと思いますけれども、実際のところは、きちんと対応したうえで、虐待かどうかを見極めていかなければいけないという点で、専門的な人の目が必要だというところは課題として考えていただきたいと思います。

今まで、子ども家庭支援センターに関連する経費のところで質問した中で、ひろばであるとか、アドバイザーであるとか、一時預かり、ファミリーサポートなどといったところで予防に取り組んでいかれるということがあるかと思いますけれども、それが虐待の数を減らすということに直結する部分はあるかと思います。

ただ、実際に、現に起きている虐待への対応もさらに検証を進めていただいて、体制の充実に取り組んでいただきたいと申し上げておきます。