精神的な不調を抱えたとき、精神科を受診して治療し、働き方、生活の仕方などを体調に合わせて考えていくことが必要ですが、気持ちの上でも物理的にもなかなか大変なことかと思います。

自分自身、精神的な病気であることを認められずに治療を受けない場合があったり、少し治療したときに改善したので自分の判断で治療を中断してしまう、などから体調不良で家に引きこもりがちになるなど日常生活が困難になってしまうこともあります。
自ら治療や福祉のケアを受けるために行動するに至らない人がまずは最初の一歩を踏み出すために、医師や保健師などが患者さんの家に出向いて行くのが「アウトリーチ」です。

練馬区では2011年度からアウトリーチ事業をしていますが、活用が十分にされていないので、以前も議会で質問しました。詳細はこちら をご覧ください。

区のアウトリーチ事業は今は保健師が訪問をする中でなかなかそれだけでは対応できていない人のところに医師も一緒に訪問しているのですが、精神障害者家族会は「病気になった早期の段階ですぐサポートする体制を作ってほしい」とおっしゃっています。

アウトリーチ事業の改善について、その後の進捗状況を確認するために今回も質問をしました。

質疑の議事録のご紹介のあとに、注釈も書きますので最後までご覧ください。

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(かとうぎ桜子)
精神障害者のアウトリーチ事業について伺います。

練馬区では精神障害のある方へのアウトリーチ事業として、保健師の対応だけでは十分でないケースについて医師が同行して当事者の家を訪ねるアウトリーチ事業を2011年度から行っていますが、2011年度は11件、2012年度は12件と十分に活用されていない状況にあります。

精神障害者家族会からは、重度化した患者への対応だけでなく早期発見・早期治療を目的としたチームを組織してほしいこと、またその方策についての検討委員会の設置してほしいという要望が出されています。
これについては2013年9月の決算特別委員会でも指摘しましたが、その後どう取り組んでこられたかをお聞きします。まず、2013年度、また2014年度途中までの事業実施数をお聞かせいただくとともに、アウトリーチの方策についてどのように検討を進められたか、当事者・ご家族からご意見をお聞きする機会は持ったのか、お聞かせください。また、今後どのように事業を改善させていく考えか、お聞かせください。

(健康部長)
私から、精神障害者の地域移行・地域生活支援事業についてお答えします。

はじめに、事業実施数とこれまでの検討内容についてです。
精神疾患は早期に発見し適切な医療に結びつけることで回復が促進されるものであり、区では未治療・治療中断の区民等に対し、患者や家族の相談や受診勧奨などを行っています。
この事業は、東京都等の事業と併用する形で平成23年度から開始しました。
平成25年度(2013年度)は合わせて22回、今年度は現時点で17回実施しています。

これまでの実績として、長い間引きこもりだった方や未治療の方を医療機関や相談機関につなげることができ、その後も引き続き保健師や関係機関が連携し、その方々の地域生活を支援するなど一定の成果が出ています。一方で、当事者の体調に合わせた臨機応変な対応が困難であるなど、いくつかの課題も明らかになりました。区では、こうした実態を踏まえ、事業の検討・分析を進めています。

つぎに当事者や家族からの意見の聴取と今後の事業についてです。区はこれまでも保健師の活動等の中で個別の意見や家族会の要望をお聞きしてきました。今後はさらに、精神保健福祉連絡会等を活用して当事者等の全体的な意見を直接お聞きする機会を設けて課題等を整理し、効果的・効率的な事業の進め方を検討いたします。

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質疑に出てきた事業実施数について、以下に詳しくご説明します。

区の事業は保健師と雇いあげの形の医師による訪問、都の事業は都立中部総合保健福祉センターで専門職が組んで作っているチームによる訪問、病院は区内の精神科病院が実施していたアウトリーチ事業と区との連携によっておこなったものだということです。


2011年度 区事業:9回(実人数11人) 都事業:6回(実人数6人) 合計15回

2012年度 区事業:11回(実人数12人) 都事業:7回(実人数7人) 合計18回

2013年度 区事業:11回(実人数12人) 都事業:7回(実人数7人) 病院との連携:4回(延べ人数6人) 合計22回

2014年度途中(8月まで) 区事業:1回(実人数1人) 都事業:6回(実人数4人) 病院との連携:10回(実人数3人) 合計17回

また行政の答弁に出てくる「精神保健福祉連絡会」というのは、行政の担当と病院関係者などによる会議体で、当事者や家族は参加していない性格のものです。つまり、そういう会議の場に家族会の人を呼んで意見交換する形で事業の改善を図りたいというのが答弁の趣旨のようです。

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