…お母さんの中に入った私。
なんか、不思議と目線も高くなった感覚。
そして思いもよらない気持ちに。。。
先生『お父さんの事、どんな風に思っていますか?』
私『尊敬してます。
子供達(私の他に、兄がいた)も可愛いし、幸せです。』
嘘だろ〜?!?!って感じで内心ビックリしていて。
ずっとお母さんは不幸せで可哀想だと思ってたから、お父さんといて幸せだったなんて!!!
母は父を受け入れていたんだ。
とても衝撃的だった。
父はお役人さんらしく、周りからも尊敬されていて母はそれを誇らしく思っていた。
先生『娘さんはどんな子ですか?』
私『明るくて元気。前向きな優しい子です。
気を使っていつも空気読んでる。頭のいい子。
大切で、とてもかわいいです。』
先生『娘さんにどんな風に育って欲しいですか?』
私『健康で楽しく暮らしてもらえればそれでいい。』
先生『何か心配な事はありますか?』
私『家柄に潰されずに生きてもらいたい(?)』
そして私はお母さんの中から出て5〜6才の自分の中に戻った。
そして次に、先生から今ご飯が終わりました。
これから何でも好きな事をしてください。
外に出て遊びに行ってもいいし、家の中で本を読んだりしてもいいですよと言われ、もうその言葉を全部聞くまでもなく、やりたい事はただ1つ。
心の奥底から湧き上がってきて涙が止まらずオエオエ言いながらやっとの思いで吐き出した言葉
『お父さんに肩車してもらいたい』
先生が、してもらっていいですよ。と言ってくれるのになかなか出来ない。
怒られるかもしれない。
嫌がられるかもしれない。
躊躇してしまう。
何度か先生が促してくれて、大丈夫、怒らないからしてもらってくださいねと言われ、でも嫌がられるかもと思いながらもようやくしてもらった。
私は嬉しくて、ずっと泣いていた。
涙が流れ続けていて、マッサージ機みたいな椅子に寝ていた私の耳に、ポタポタと溜まって行く感覚を感じ続けていた。
先生『どんな気持ちですか?』
私『嬉しいです。』
先生『お母さんはどんな顔してみていますか?』
私『嬉しそうに優しい顔で笑っています。』
その顔を見てまた号泣(笑)
先生『お父さんはどんな顔をしていますか?』
私『。。。無表情です』
悲しくなった。
先生『じゃあ、ちょっとイタズラをして見ましょう。耳を引っ張ったり、鼻をつまんだりしてみてください。』
私『そんなことしたら絶対怒られるから嫌です。』
先生『大丈夫です。してみてください。笑ってくれるかもしれないから!』
私『。。。怒りませんでした。でも無表情です。全く笑いません。能面みたいです。』
気持ちが落胆した。
他にやりたい事と言われたけど、外に遊びに行くよりも私は家が好きで、大きな暖炉の前が特にお気に入りだった。
そしてちょっと時を進めてくださいと言われ…
次の私は30才前頃。
天井がとんでも無く高いどデカイお屋敷に住んでいた。