マーチング宿泊研修への想い | さくら幼稚園のブログ

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 12月26日から本日まで、当園の教諭を2泊3日の研修会に送り出しました。

この研修会の主催は、日頃お世話になっている全日本幼児教育連盟で、全国からマーチングや和太鼓を学びに幼稚園や保育園の先生が集まります。

対象が幼児を指導する先生といっても、研修内容はとてもハードなものです。

各園から出張扱いで来ていますので、講義の際に居眠りしそうな時は肩をたたかれて注意を受けます。 

 基礎から学び始め、わずか二泊三日(実際には26日の午後から28日の午前中まで)に課題曲の演奏や振付を覚えて発表する、まさにマーチング浸け(和太鼓コースの先生たちには和太鼓浸け)の研修です。

 かつて私が新米園長ということを理由に興味本位で、特別待遇していただけると期待して、参加した研修のことです。

基礎のところでは、何しろ音楽の経験がないので、話されていることは全く分からず、拍子のとりかたなどは見よう見まねで行いましたが、自分でもぎこちないのはわかっていました。

ふつうは園長が参加していれば、状況を察して頂けるはずですが、事情を知らない講師の方に指をさされて、動きがあってないと注意され、ますますあせってしまいました。

それからは、必死のモードでイメージ通りの動きにするにはどうしたらいいか、今まで経験したこともない脳の動きをせざるをえませんでした。

かといっても、子どもたちのように直ぐにできるわけではなく、大人特有のごまかしごまかしで切り抜けていくしかありませんでした。

 ある程度まで他の受講の先生たち(ほとんど年齢的に20歳代前半)に混ぜていただき、寛大に扱っていただいていた時に、担当講師からの「どうせ、ここまで一緒にやってきたから園長先生も最後まで皆と一緒に発表にもでてもらおうよ!」の声がかかりました。

私は発表まで出るつもりは全くなく、全部覚えられないこともわかっていたので、できるところまでやって、他の先生方に迷惑がかかりそうなところで、「園長先生ここからはお休み頂いて結構です。」という講師からの優しい言葉を期待していたのです。

実はこの講師の方は、以前当園に園児の指導にお出で頂いた方で、とてもお世話になった方でしたので、断るに断れず、他の先生方の前で園長があきらめるのも、研修の士気を下げてしまうと思い、最後まで付き合わせていただくことになりました。

 マーチングは多くの人数で、皆が動きを合わせて行うのですが、何回やってもうまくゆかないこともあります。その場合は、合格点をもらうまでは繰り返しの連続でした。

講師も根気よく付き合ってくれました。

私は、体の疲れもそうですが、集中して音楽を聴いているので、時間がたつにつれ頭がぼーっ としてきたことを覚えております。そうこうしている間に夜の11時になり、会場(レジャーホテル)での音出しの制約もあるので練習は終了し、翌朝の早朝からの練習が課されました。

 私は宿泊せずに自宅から研修に通いましたが、夜ホテルのロビーから出ると激しい雨が降っていました。時折雷も鳴っていましたが、その音とは別に和太鼓の練習音も響いておりました。和太鼓は、別棟で練習を行っていましたので、まだ練習が続けられていました。

 そのような、今まで経験したことのない夢のような練習に参加し、生まれて初めて小太鼓をたたいたり、ポンポンを持って踊ったりしてマーチングを体感させて頂きました。

実際に発表には、不安だらけと緊張で臨みましたが、その時に割り切ることの大切さをさとりました。今まで練習してきたから、音楽に任せて体が動いてくれるだろうと気持ちを切り替えました。

講師の指導の下で40名以上のメンバーが二泊三日の練習で課題曲『Final Count Down』『Footloose』『Honesty』『Sugar Baby Love』の四曲を発表したあとの気持ち良さは今でも覚えています。苦労したからこそ味わえる達成感と自分にこんなこともできるんだという驚きも覚えています。

筋肉痛に加えて、今でも印象に残っているのは、講師の「マ-チングは皆で協力して行うものだ」という一言です。全く見ず知らずの人たちでも力を合わせることで、皆が心地よさを味わいお互いを讃えあって尊い経験を味わうことができました。

研修中は注意されてばかりいたメンバーが発表後に講師より「よくやった」とねぎらいの言葉を頂いたのが、この研修会が評価されているところではないかと思います。

 今回参加した教諭も自分を高める何か、講師や仲間への感謝など今後の人生への糧になるものを学んできたはずです。