【お知らせ】
『桜井信一の最難関算数教室』が7月28日発売開始となりました。
志望校が変更になると色々準備が変わるでしょ。
夏の勉強の方針だって変わるかもしれない。
多くの受験生がオープンキャンパスでひとめぼれなんていう理由で決めてしまっている。
親は偏差値とか大学進学実績とか。
たまに、親の母校なんてケースもありますよね。
まず、学校見学でひとめぼれの話から。
学校行事をつくりあげるのは生徒たちでそういうのは完全に生徒任せという学校もあれば、そこは先生たちが主導するという学校もあります。
これは学校の方針の違いですね。
見せかたが上手な学校もあればドヘタな学校もある。
ドヘタの場合、入学してみて「おー!思ったよりいいじゃん!」となるかもしれない。
1日だけ見たその一面で判断するのはかなり怪しいってわけです。
実際に通った子の話を聞いたところで、それはその子が通えばという話ですから、全然公約数ではなく「素数」みたいもので鵜呑みにはできない。
あとは学校説明会の熱弁。
「う~ん、微妙」と思ってしまう人も結構多いのです。
次に偏差値で決める話。
入試難易度=偏差値ではないとつくづく思うのですが、私は偏差値で学校を決めることに賛成なのです。
こういうと学歴コンプレックスと言われて終わりなのですが、そういう単純な人は話が合わないから私からするとどうでも良いのです。
面接で志望動機を聞かれて「偏差値が一番高いからです!」と答えたくらいですから。
だって、いくら大学進学実績が良くても学校が最悪だったら受験者は減少していくと思うのです。
その高い偏差値を維持することはできない。
学校がのほほんでもそこに集まる生徒たちが良い意味の変わり者だらけなら毎日通う場所としては最高だと思うから、そういう子を集めた学校は人気が高くて当然だと思う。
そんなこんなも含めて結局のところ、偏差値表は人気投票みたいなものだと思っているのです。
もうこれ上から順に決めていけばいいんじゃないの?と思っていました。
そして、親が母校の話。
まあ、学校出てない私には関係ない話ですね。
母校への思いとか、まるでわからないし。
ここまでは入学前の考え。
実際に子どもが通ってみると、色々プラスされたり変更されたりしていくわけですが、そこは講演会などでぶっちゃけた話をしていますので、また機会があればぜひお会いさせてください。
ブログで言える当たり障りのない範囲で言いますと、学校選びで重要なのは次の2つ。
<家からなるべく近い学校を選ぶ>
簡単に転居できる人なんてそうそういないでしょ。
だから6年間通うことになるわけです。
ここで通える距離・時間かどうかを考えるだけで終わってしまう人が多いと思うのですが、もう一歩踏み込んでほしい。
朝のラッシュ時に実際に電車に乗ってみた、なんて話もネットでみたことがありますが、「暇か!」と思っちゃいます。
学校行事のための準備とか、部活している人は日曜日に対外試合とか、ちょっと集合とか色々あるわけです。
重要な係りをしたい人は遠距離通学はちょっとキツイ。
家と学校との電車の所要時間や混み具合いという単純な話ではないのです。
<予備校とのトライアングルを考えたアクセス>
これも通学時間の話に似たことですが、学校と家は比較的近いけれど、予備校がまったく逆方向なんてケースもあります。
予備校は学割定期が使えないなんて細かい話もありますね。
この逆方向は結構大変だと複数の人が言うのです。
いったん家に帰るのは無理だしコンビニのおにぎりばかりも嫌だし、そもそも疲れるし。
OINと書かれたカバンを持った集団がある方面に向かう姿を目にしますが、どこへ向かっているのか大体想像つきますよね。
家が逆方向だと辛いだろうなあと思います。
そんなことで、志望校を決める際にもう一度考えてほしいのです。
「遠くないでしょうか?」
そういえば、当時サピックスの先生に貴重なアドバイスをいただいたことをよく覚えています。
「桜蔭志望だからといって桜蔭だけ受験する子なんてほぼいないのですよ。当然いくつか受験します。その対策をまったくしないなんてことはできないので、広く構えた勉強が大事なのです」
そのときはまったく刺さらなかった。
でも今は思います。
「まったくその通り!」
2017.8.4
桜井信一