彼女との話で思い出したのは、過去の自分・・・・・・


ずっと、一人きりだと思っていた私のそばにはいつも、あなたがいた・・・・・・・・


・・・・・傷つけられたとしても、それだけは変わらない事実・・・・・・・・





ange 【ボクだけのdiva】 vo.12 ~co-starⅡ~





詳しく話を聞きたいからと、案内された部屋の扉には・・・・・・

「LOVE ME部??」

「あぁ、知らないんですね??」

「ハイッ」

「中で教えますね。」



・・・・・・・ガチャリ


中に入ると、こじんまりした部屋だった。
ロッカーがあり、テーブルと椅子もあった。


「キャァ~~~~~~ッ!!!!!モー子さんっ!!!!!今日は仕事終わったのぉ~~~~~???」

京子さんが、中にいた黒髪ロングヘアーの美人さんに、破顔しながら突進していった。

「~~~~~~~もーーーーぅっ!!!!!いい加減恥ずかしいから、会うたび突進してくるのは、やめなさいっ!!!!!!!」

と怒りながらも、顔は嬉しそうにみえる。

「・・・・・・後ろにいるのは、お客?見ない顔だけど・・・・・・」

「あっ・・」
「そうなのっ!!!モー子さんっ!!!!(よくぞ聞いてくれましたっ)
彼女、あの、天使ちゃんなのぉ~~~~~~~~っ!!!!!!!」

「!!!!天使ちゃんって・・・・・・、関 和奏?????」

「そうなのよぉ~~~~~、すごいでしょ、ステキでしょ~~~~~~!?」
(クルクル回りながら、トリップ中・・・・)

「はいっ!はじめまして。関 和奏ですっ!!!琴南 奏絵さん、よろしくお願いしますっ!!!!!!」

「あらっ!!私の名前、知ってたの!?」

「キュララに出てみえたので・・・・・・」

「・・・・・・ふ~~~~~~~ん?んで、何の用なのっ???」

「京子さんが、今度のドラマの役で悩んでいるようでしたので、お話をしに来ました。」

「・・・・・・・・なんで、あなたがっ・・・・・・・・・??(ギロッ)」

「ドラマの主題歌を歌うのが私なんですが、先に歌が出来上がっちゃいまして、

ちょっと、京子さんの役が難しくなってしまったので、説明をしに来ました^^」

「・・・・・・説明、ねぇ・・・・・・・・・」

「大丈夫ですよ?女優さんのプライドを傷つける様なのことは言うつもりはありませんからっ!!!!!」

「なっ!!!!!!」

「京子さんが愛や恋に苦手そうなので、怖がることはないって言うだけのつもりなので・・・・・・」

「~~~~~(言い返せないっ!!!)」


「・・・・・・・モー子さんっ?今日はもう仕事終わりなの???」
(トリップからようやく帰還)

「・・・・これから主任と打ち合わせよっ」

「・・・・・・・そう、なん、だ・・・・・・・・(シュンッ)」

「~~~~~~っ、終わったらまたここに寄るからっ!!!

・・・・・・一緒に帰ってあげてもいいわよっ!!!!!!」

「(パアァァッ)モー子さぁ~~~~~ん、大好きぃ~~~~~~っ!!!!!」


ガバッ、サッ・・・・・・


「・・・・・モー子さぁん・・・・・・(ウルウル)」

「行ってくるわよっ!!!・・・・・あなたも、じゃあ、ねっ!!!!」

「お疲れさまです。」
「モー子さぁん、行ってらっしゃ~~~~いっ!!!!!」


・・・・・・パタン

シーーーンッ・・・・・・・・



「・・・・・仲、いいんですね!?」

「(パアァァッ)そうなの~~~~っ!!!!私の唯一無二の親友なのよぉ~~~~~~~っ!!!!!!」

「・・・・・・・なのに、LOVE ME、なんですね・・・・・?」

「えっ・・・・・・?????」

「京子さんは、親友もいて、礼儀正しいので、余り周りから疎まれていないように思われるのですが、それなのに、“私を愛して”というのは、どうしてなのでしょうか??」

「!!!!そ、それは・・・・・・・
もう、恋なんてしないって、決めたから・・・・・・・」

「もうって事は、してた事があるって事、ですよね?

そして、もうしないって事は、その時に傷ついたから、ですか???」

「!!!!!!!」

「・・・・・傷ついたままじゃ、前には進めないんですよ?
恋はしなくても、生きてはいけます。でも・・・・・・
女優としては、どうなんですか??
今ももう、苦しんでいるんじゃないんですか???」

「・・・・・・・・・」

「恋をしないのは、京子さん自身でも、役の中だけは、相手に恋をしたっていいと思うのですが??」

「・・・・・・・・・・・私も、そう思うわっ!!!でもっ!!!!!

今回は相手が敦賀さんなんですよっ!!!!!

惚れさせる役には本気で惚れさせちゃうんですよっ!?」

「・・・・・・役の中は、本気で惚れてしまって、いいんじゃないんですか?

役が終わったら、綺麗サッパリ、なくなると思いますよ??
だって、惚れるのは、愛莉であって、京子さんではないんでしょう???」

「あっ・・・・・・・・」

「・・・・・・まぁ、京子さんが先に敦賀さんに惚れてたら、話は別、ですけどねっ!?」

「なっ!!!!!(カァ~~~)あっ、ありえませんからっ!!!!!!」

「・・・・・・・そうですかぁ~~~~?(顔、真っ赤にしてるのにぃ~~~)」

「・・・・・・(小声で)そ、それに、敦賀さんには他に好きな人が・・・・(ゴニョゴニョ)」

「・・・・・・・京子さんは、その人に他に想い人がいるなら、好きにならないんですか??」

「えっ!?」

「・・・・・恋って、するのではなくて、落ちるものなんですよね!?

・・・・・・だから、相手がいるとかいないとか、好きな人がいるとか、関係ないような気がします・・・・・・・」

「・・・・・・・・関さん・・・・・・・・」

「きっと、大丈夫ですって!!!!当たって砕けろって感じで、

思いきって愛莉になっちゃって下さいっ!!!!!!」

「・・・・・・ありがとうございます。」


「・・・・・・・・・和奏、でいいですよ!?」

「えっ!?」

「私、アメリカ育ちなんで、関さん、とかで呼ばれるの、あまり好きじゃないんです・・・・・・」

「・・・・・・・でも・・・・・・・」

「・・・・・・私が、京子ちゃんって呼べば、いいですか?

・・・・・ホントは、京子って呼びたいけど、先輩なんで・・・・・(ヒロに口すっぱく言われたもんね・・・・・)」

「・・・・・・・ありがとうね、和奏、ちゃん?」

「いえ、頑張ってくださいね!!!京子ちゃんっ!!!!!」


ニッコリと笑って、握手をした。
・・・・・・これで、多少はドラマの撮影がスムーズになるといいけど、なぁ~~~。

そういえば、さっきの話で気になる事が・・・・・・



「・・・・・・・そういえば、京子ちゃんの苦い恋は、何だったの??」

「えっ!?」

な、何となく、京子ちゃんの周りの空気が重くなっていく・・・・・
京子ちゃんのか、顔がぁ~~~~~~っ!!!!!
女優にあるまじき、すごい顔ぉ~~~~~!?


「ショータロー、許すまじっ!!!!!!!!」

ヒ、ヒィ~~~~~~~ッ!!!!!!!!!




*




京子ちゃんが落ち着いてから、幼なじみとの因縁を教えてもらったけど・・・・・・

不破 尚なんて歌手、居たっけ???(←覚えてないだけ・・・)

でも、家政婦、ねぇ・・・・・・


「・・・・・和奏、もう家に着いたぞ!?」

「あぁ、ヒロありがとう^^。今日は今から彼女に会いに行くの?」

「・・・・・・まぁ、な・・・・・。」

「遅くなって、ゴメンね!?彼女にヨロシクネ!!!!」

「おぅ、言っとくよ。・・・・・お前のファンだからな、喜ぶよっ。

・・・・・・早くサイン色紙も書けよぉ?」

「はぁ~~~い。じゃあ、ね^^」

「また明日なぁ~~~~」

バタン、ブーーン・・・・


恋、かぁ・・・・・・。
私には、要らない、なぁ・・・・・・・・・・・・。

でも、落ちる、かぁ。・・・・・・・・うまい例えかたよね。
それにしても・・・・・・・・・・・


「・・・・・・・・・初恋の相手が、幼なじみなんて・・・・・・・在り来りなのかなぁ~~~~。」


クオン、あなたの想い人は、面白い娘(コ)ね・・・・・・・
・・・・・・・・ちょっとだけ、面白くなってくる予感がした・・・・・・・・





vo.13