新しい朝の光が
生まれる
薄暗く
闇に包まれていた
この部屋に
光が降り注ぐ
真っ白なシーツに
反射し
部屋いっぱいに
広がる光
テーブルには
空のワインボトル
飲みかけのワイングラス
雑然と
愛おしく
懐かしい
朝かぁ
あまりの
まぶしさに
目を覚ます
わたしの身体を覆う
彼の腕を解き
少し
身を起こす
床に置かれた
ミネラルウォーターに
手を伸ばし
昨夜
彼がしていたように
直接口をつけ
流し込む
生ぬるい水が
身体に染み渡り
潤いを与える
ふと振ると
眠っていたはずの
彼が
薄く目を開け
わたしを見つめていた
その瞳に
わたしだけが映る
そっと
心で会話する
彼の腕が
そっと
しっかり
わたしの
身体を引き寄せる
離れているのが
不自然かのように
彼の腕の中に
吸い込まれる
再び
温かいぬくもりの中
深く心地よい
眠りに
落ちてゆく
今日が生まれる
@sakigokochi