軟酥というのは、「やわらかくてよいにおいのする丸いもの」
今でいえば、アロマボール(香玉)みたいなもの。
これが頭の上にあって、それからゆっっくりとだんだんと下に降りて
きて、心や身体の中の嫌なものとともに、足の真ん中から抜けること
をイメージする。
そうすると、心身ともにすっきり健康、という自律訓練法みたいなもの。
白隠禅師という江戸時代の禅の坊さんは、これを『夜船閑話』という
本の中で「内観の法」としてこれによって自分は座禅によるノイローゼ
から脱したと書いています。(私は翻訳本しか読んだことはありませんが)
白隠さんというお坊さんは、アイデアマンで、歌を作ったり、お経を作ったり
いろいろやりましたが、これもそのひとつで、いろいろな方法で、禅の世界、
仏教の世界に誘った人です。
晩年には、まだまだもう少しと言う人にも、「それでよし」と与えたしまった
在家の人が結構いたので、弟子たちは、あとで往生したという逸話も残って
いますが、まぁ、少々あやふやでも仏教の道を歩んでほしいという心だった
のでしょう。
この方法に似たことをやっているのは、沢山あります。
「だんだん、手足がぽかぽかあったかくなる。」とか、自己暗示にかけて
いくことをやっているところもありますね。
自律神経のコントロールというのは、不安だなぁ、という世の中では
たいそう流行るはずで、白隠さんの時代も冨士山が煙を出していて、
地震も結構あったから、こういう時は宗教が流行ります。
くれぐれも、いろいろな良さそうな手法を使って、犯罪を目的とする反社会
的団体への勧誘したりやお金を巻き上げることを目的にした団体が存在する
ようですからご用心くださいね。
今日は、横道にそれたコーヒーブレイクのようなお話でした。