サトノクラウン31.5
キタサンブラック31
サトノクロニクル31
スワーヴリチャード31
ヤマカツエース30
シャケトラ30
レインボーライン30
サクラアンプルール30
シュヴァルグラン30
ルージュバック30

(及第点は30で展開に注文付くが、嵌まっても2,3着までが多い)


押しが弱い。

サトノクラウンは最高評価だけど中期長期がどちらか欠けてなければ、な31.5。物理適性もシックリこなくて、機械的には買えても大金は賭けられない。

キタサンブラックが皆殺しにしてアドマイヤモナーク的にレインボーラインがのこのこ差してくるのが一番面白い有馬記念。短期中期長期のストレスが全部微妙で、14ジェンティルドンナになれるかは一か八かの展開次第。

スワーヴリチャードは買うなら単勝、でも誰かに負けそう、なので今回は遠慮しておきます。活性化レベルが物足りず、アルゼンチン共和国杯組は基本相性悪くて極端な脚質やショック嵌まる形がベター。

ヤマカツエースは93ナイスネイチャ的臨戦過程。今年も3〜5着がある気配。

ルージュバックも上っ面は悪くないけど活性化が弱いがための30点。スワーヴリチャード的詰めの甘さ。

シャケトラはショックが欲しい局面。無難ないっくんさんだからこういう臨戦になっちゃった。

データ的によろしくないはずの5歳JC勝ち馬シュヴァルグラン。そのわりに30点で消しじゃないのは意外な感も、短期長期はきつめでも中期蓄積疲労は抑えられていて、今回も先行して流れの中に入ると辛く感じるリスクも2走前2400で後方から競馬してる点で活性化度合いが抑えられていて、やや判断難しかった。

ミッキークイーンは活性化が弱い29点。S質な有馬、L質なエリ女、ここ試験に出る。

あとはみんな30点未満なので、この中から勝たれたら自分の評価の修正を検討しないといけなくなる。そんなことがないはずがない。

馬券は最高評価なのでサトノクラウン単勝、2〜3着はあるのでヤマカツエース複勝、淡々と。



……結果。
1着キタサンブラック31点
2着クイーンズリング27点
3着シュヴァルグラン30点

30点以下の単勝はない、は死守したんだかしてないんだか。騎手なぁ。

クイーンズリングはリズムとか活性化とか低かったゆえの27点低評価で、とりあえず「わからない」ということにしておきます。

JCメモ④(外国馬) | ファンダメンタルM
https://ameblo.jp/saisyuotoko/entry-11958725499.html


☆オーストラリア調教馬は12頭中3頭複勝圏
3着以内になったのは92ナチュラリズム、91シャフツベリーアヴェニュー、90ベタールースンアップ。3頭中2頭はセン馬。

92ナチュラリズムは8月以降6戦消化うち4勝、前走は11月7日の2000m準重賞で1着。
91シャフツベリーアヴェニューは8月以降5戦消化うち1勝、前走は11月9日の1600mGⅠで2着。
90ベタールースンアップは8月以降5戦消化うち4勝、前走は11月3日の2000mGⅠで1着。
タフに使い込まれる豪州馬らしく過密ローテだが、2100m以上を走っていた馬は1頭もいない。短い距離を経由して疲労や活性化をクリアしつつ好調なタイプが面白いか。

ナチュラリズムは6戦中3戦が1600m以下、シャフツベリーアヴェニューは5戦中3戦が1600m以下、ベタールースンアップは5戦中2戦が1600m以下。
シーズン序盤は短い距離を叩いて調子を上げていくのがパターン。



馬券はフローレスマジックとモズカッチャン。ローテ無難で量もあるソウルに単勝届かず。

 

蓄積疲労ギリギリのモズカッチャンを買ってみた。S質経験はクリアしてるから流れの中に入って消耗しないことが最後のピース。そこもクリアできたのだけど、相手が悪かった。モズカッチャン同様蓄積疲労ギリギリのヤマカツグレースは流れの中に入って消耗して最下位。ノリさんが疲労馬に乗ったらヤラズやポツンがあるから怖い。

2走前500万、3走前未勝利戦で鮮度は高いけどデータ的にも際どいラインだったモズカッチャン。全く同じデータになる馬はいないのだから、そこは幅を持たせて応用、みたいな。

 

しかし複勝も買った本命のフローレスマジックは消えてるから、調子は相変わらず。それを見越してモズ買ったん。別路線組の取捨はだいたいおけ。蓄積疲労とS質経験。良馬場なら矯めキレ差しタイプ。道悪ならパワー先行タイプ。

 

ブラックスビーチはS質経験イマイチ。

ディアドラは2走前桜花賞14番人気6着が経験としてはいいのだけれど蓄積疲労としてはちょっと余計。それならモズの方がまだフレッシュな馬柱で。

ハローユニコーンはハードレース向きっぽいハーツ産駒で、オークス適性としてはハーツ<ハービンジャー感。

基本的に緩むのがオークスで、タイプ的にはSよりL。でも経験的にはSが重要(前走がL的なレースなら余計に。オークスの場合は桜花賞以外の別路線組のほとんどがそう)。キャリア浅い若駒戦だからこそ、どういう経験をしてきたかの重みが増すという。

 

モズカッチャンの小倉1800(小回り)経験。それでいいらしい。ブラックスビーチにはそれらしきものがない。 主観的判断というより過去の好走馬のデータから読み取れるラインで。ブラックスビーチが徹底先行S系だったら許容できたかもしれないけど、そうなると今日のオークスのレース質には合わない。パワー寄りぽかったフローレスマジックが徹底先行して差し馬や量系の餌食になったように。そのあたり自分の予想の詰めもズレてるんだけども。(フローレスマジックのS質経験は多頭数マイル重賞経験でクリア。これもデータ的にそれでいいらしい)

 

 

今年の大阪杯における金鯱賞とか、同距離重賞の前哨戦でもローカルならストレスさほど問題にならなかったり・・・疲労軽減やS質経験として機能するローカル、理屈やメカニズムはよくわからないけどその機能には感心する。現実そうなってるからそれに従うスタイル。

 

青葉賞も新潟2400で組んでみたら歴史の扉が開くかもよ、知らんけど。

 

 

 

ハンデ戦ですが、まずは斤量設定を押さえておきたい。コックスプレートが馬齢重量なのでそれを参考に。

3歳牡馬(セン馬含む)48.5kg

3歳牝馬47.5kg

4歳牡馬57.5kg

4歳牝馬55.5kg

5歳以上牡馬59kg

5歳以上牝馬57kg

 

 

南半球では生産の時期が約半年違い、8月1日に馬齢が加算されるそうなので、コックスプレート(10月)に3歳馬が出走する場合、満3歳になっていなかったりする。日本の感覚だと3歳春に古馬と馬齢重量で戦う感じ。

北半球産馬は半期早生まれになり、コックスプレートでは3歳牡馬セン馬56kg、4歳牡馬59kg(5歳牡馬と同じ)になってる。

 

ソーユーシンク(2006年11月10日生まれ)が3歳時の2009年にコックスプレートを勝ってる。5月生まれの3歳馬が大阪杯を勝つ感じ?

 

北半球産馬にとっては3歳秋に当たるのでまぁ斤量もそんなものだろうと。ちなみに過去10年メルボルンCへの3歳馬の出走は4頭で、うち3頭は北半球産馬(13トレスブルー、08アレッサンドロヴォルタ、07マーラー。3頭中2頭が愛国オブライエン管理馬)

 

過去10年唯一の南半球産3歳の出走馬06ザビート(ニュージーランド産)は斤量52kgで23頭立て23着。最下位。 メルボルンC、3歳馬の勝利は1941年スキプトン(オーストラリア産)まで遡る。

 

 

0828GⅡメムジーS1人1着

0918GⅠアンダーウッドS1人1着

1009GⅠヤルンバS1人1着

1023GⅠコックスプレート1人1着

1030GⅠマッキノンS1人1着

1102GⅠメルボルンC1人3着

↑2010年のソーユーシンク。どういう概念の世界?

 

 

メルボルンC3連覇のマカイビーディーヴァ、3連覇した2005年のローテ

0827GⅡメムジーS3人1着

0910GⅡチンナムS2人2着

1001GⅡターンブルS1人1着

1022GⅠコックスプレート1人1着

1101GⅠメルボルンC1人1着

 

メムジーSが1400m、チンナムSが1600m、ターンブルSが2000m。短い距離経由なら疲労が残りにくい(ビシッ

 

・・・

 

豪州調教馬で1990年にジャパンカップを制したベタールースンアップのローテ

0825GⅡJJリストンS4着/1400m

0915GⅡジョンFフィーハンS1着/1600m

1006GⅡターンブルS1着/2000m

1027GⅠコックスプレート1着/2000m

1103GⅠマッキノンS1着/2000m

1125ジャパンカップ1着

 

シーズン序盤の8月、短い距離のGⅡは叩き台感覚なのか。

 

馬そのものが違うのか、レースにおけるダメージ量が違うのか、ダメージのケア含めた環境が違うのか、さっぱり。

ヨーロッパでもファウンドの使われ方とか今の日本では考えられないけど。

 

 

 

4歳牡馬セン馬の56kgと5歳牡馬の57kg。実質トップハンデはどっちなん?

 

11番/54.5kg/6歳セン馬グランドマーシャル

12番/54.5kg/4歳牝馬ジャメカ

13番/54kg/6歳セン馬ハートブレークシティー

これ馬番はアローワンス考慮されてないってことよね。単純に斤量の数字大きい順に馬番付いてる。セックスアローワンスなしだったらビビる。

 

 

オーストラリア表記だと北半球生まれの馬はオーストラリアでは前期生まれということになるので、例えばカレンミロティックは現地表記(16-17シーズン)では9歳になってる(日本では8歳)。 データにしてもどっちに準拠してるかでズレがある。

 

で、過去10年中8年は北半球表記で4歳か5歳の牡馬が勝っていて、うち6年は5歳牡馬が勝ってるわけですが。今年は5歳牡馬不出走。

 

レース展開として多いのは4角で全体が動いて直線入口でもう先行勢が飲み込まれる形。中団馬群から抜けてくる差しが決まりやすい。もともと差し馬なのか、先行馬や追込馬が差しに回ってるのかは知らんけど。

去年(2015年)は内バイアスが発生したらしいので内枠絶対有利みたいな決着になってるけど、例年の形ならごちゃついて過度に揉まれそうな内すぎる枠や徹底先行馬はイマイチ。 5頭出しのゴドルフィン、先行馬が混じってて何してくるか怖いよ。

 

超多頭数でそんな展開になりがちなこともあってか、Lっぽいノーザンダンサー系はあまり好走してなくてドイツ系がよく走ってる。肉体的なスタミナより精神的なスタミナを重視したいかな。

 

 

 

※1996年以降参照

 

・ローズS連対馬は18頭中11頭複勝圏(2007年以降)

好走率はまずまずだが当日勝ちきったのは4頭で前走1番人気1着かつ当日スローだったのが2頭、前走1番人気2着だったのが2頭。牝馬戦なので好調さは有利だが最主要前哨戦だけにストレスレベルは決して低くなく、影響の少ない形がベター。

3着以内になった11頭中9頭は前走が休み明け。残る2頭は2走前が休み明けで未勝利戦1着とクイーンS8着。叩き2走目なら蓄積疲労の心配はなく、使われている場合はいつもの視点で注意すればいいだろう。

 

活性化の観点においては外回りのローズSでは好位より前で競馬して、内回りの本番では前走より控える位置取りショックが一般的な双方のレース質の関係性からベターになるが、前走追込でも2走前にローカル小回りなど忙しい(S質な)経験をしていれば問題なく通用している。さすがに2走前も緩い経験をしていたり小回りでもないレース(オークスが該当)で追い込み続きだと活性化不足が懸念されるので、臨戦過程の中でS質な手続きがなされているかどうかは注意しておきたい。

 

 

・ローズS3~5着馬は20頭中5頭複勝圏

3着以内になった5頭中4頭は前走5番人気以内で着順は人気を上回ってはいなかった。さらに4頭中3頭が前走休み明け。やはり直近、中期のストレスが蓄積されていない馬が有利。

夏に使われていて当日3着以内になった2頭はともに2走前1000万下1着で3走前500万下1着。弱い相手との対戦を挟んで疲労蓄積を抑えている方がベターではある。なお07レインダンスは当日スローでローズS1着馬(ダイワスカーレット)が勝つような疲労の影響が出にくいレース質だった。

もう1頭の11キョウワジャンヌは2走前が新潟内回り1400m。忙しい小回りでS質の手続きをし、さらに短い距離なので疲労レベルも抑えられるという二重の効果が大きかったか、前走7番人気3着と人気を上回る激走でありながら当日も好走する例外的な結果を残した。

 

(2走前短距離といえば。 00トーワトレジャー…前走ローズS11番人気3着、2走前900万下(札幌1200m)3番人気1着、当日5番人気3着。 98ナリタルナパーク…前走ローズS6番人気5着、2走前900万下(札幌1200m)7番人気1着、当日14番人気2着。 活性化と疲労抑制)

 

また3着以内になった5頭中4頭が2走前1着で、当日1着になった2頭は2走前オークス1着。前走が中途半端な着順だけにある程度好調さを示している方が牝馬戦としては有利で、実力馬であれば直近ストレスの少なさが後押しにもなる。

2走前9着だった15クイーンズリングは前走3角5番手から当日追込に回る極端な脚質が展開に嵌まった形。データ的には分が悪く、相性が悪いステップが好走する時のパターンでの結果になっている。激走しても勝ちきれないのは仕方ないか。

 

 

・ローズS6着以下は33頭中2頭複勝圏

本番とは別距離になってストレスレベルが極端に高いわけではないが主流の前哨戦だけに同路線が多く、鮮度に欠ける上にリズムも大事な牝馬戦ということで惨敗からは相性が悪い。

3着以内になった2頭は前走人気を下回って2桁着順。そしてともに前走重馬場で当日良馬場。さらに前走先行から当日差しに回っている。 極力ストレス少なく消化し、ふたつのショック材料をもってようやくといったところだが、秋華賞は極端なバイアスになりやすいのでそれに嵌まる形が好ましい。

 

なお2000m時代のローズSで6着以下だった馬は30頭中1頭複勝圏。唯一3着以内になった00ヤマカツスズランは前走が阪神JF1着からの故障休み明けで5番人気14着。当日はスローの前残りを逃げて7番人気2着。相性が悪いデータの定番、極端な脚質が展開に嵌まる形だ。

 

 

・芝の1000万下1着馬は29頭中4頭複勝圏

古馬相手の1000万下を勝つと疲れが残りやすい。3着以内になった4頭の2走前は1000万下で人気を下回って4着以下。まず蓄積疲労がなかった。そして4頭中3頭は前走2番人気以内。前走が激走ではなかったことも疲労要件で押さえておきたい。

前走3番人気以下で唯一当日3着以内になった05ニシノナースコールは前走から中10週とたっぷり間隔を開けられていた。 いかに疲労の蓄積が避けられているかがカギになるが、必ずしも以上のような形でないといけないわけでもなく、それをクリアするような臨戦過程であれば特に問題ないだろう。

 

なお4頭中3頭が当日3角14番手以降から好走しているが、極端な脚質での好走が目立つということは基本的にはあまり相性が良くないステップだと言えるのかもしれない。 1800mになってさほど疲れが残らなくなった前哨戦ローズSに対して、古馬相手に勝ったこの組には優位性が生まれにくいか。

残る1頭の00ティコティコタックは当日3角4番手だが、この年はレース上がり33.9秒のスローペースで前残り。単に脚質が極端であればいいのではなく、それが展開に嵌まるものであることが重要で、小回りらしい忙しい流れになるかならないかの問題。

 

 

・500万下1着馬は10頭中1頭複勝圏

唯一当日9番人気以内の15マキシマムドパリが3着以内になっており、さすがに500万下なら相手も弱く疲れが残りにくいので鮮度のアドバンテージを活かしやすくて悪くないだろう。レベルの低さから来る能力不足、活性化不足、経験不足などが課題になる。

 

その点マキシマムドパリは前走1番人気1着、3角4番手。ストレスや活性化は及第点で、2走前がオークスなら経験と鮮度のバランスも取れている。当日極端な脚質でなくても好走できたのはこのステップがよいものだったからだろうが、さすがに一気の相手強化なので流れの中に入りすぎない方がベターか。

 

 

・オークス以外のレースからの休み明けは21頭中3頭複勝圏

3着以内になった3頭は前走GⅠ。うち2頭は惨敗後だが、2走前に牡馬相手の重賞を勝って1番人気に支持されていた。牝馬相手の残り1頭は連対していたので、ある程度好調なリズムのまま休養に入っていた方がベターか。

レベルが高く体力的にタフなレースや忙しいレースからなら休み明けの小回りGⅠの流れにもそれほど違和感なく対応できそうで、同様の理由で非L系が好ましい。 1番人気を裏切った07ウオッカ以外の2頭は当日先行していて、11番人気4着の98エガオヲミセテも徹底先行。単調な臨戦、タイプだと休み明けで流れの中に入るのはどうかと思われるが、タフなレースからの臨戦である程度活性化されている非L系ならむしろ先行が面白いというデータになっている。13番人気で6着になった馬も前走桜花賞で逃げていた。

 

ちなみにオークス以来の休み明けは28頭中3頭複勝圏。3着以内になった馬はいずれもオークス5着以内でS要素やC要素が強く、オークスでは9番手以内で競馬して機動力を示していた。L要素が強い馬や追い込んでいた馬は冴えない。

また3着以内になった3頭中2頭は当日序盤は中団後方の位置になっていて、唯一先行して好走したのが当日1番人気で改修前の桜花賞を圧勝していた01テイエムオーシャン。S条件で高パフォーマンスを示した圧倒的実力馬だけということになる。単調な東京2400mからの短縮になるだけにその他組とはやや色合いが異なる。

休み明けは特にS質の要求が強いと言えるか。秋華賞が小回りGⅠであることを意識させられる。

 

 

・フォワ賞連対馬は17頭中2頭複勝圏

当日5番人気以内の7頭全てが人気を下回る着順。また最高でも2着と勝ちきった馬はおらず、同距離同コースで古馬同士のレースと、本番と極めて近いカテゴリーで行われるだけにストレスレベルは高い。

3着以内になったのは前走1番人気2着の2頭と日本馬3頭。前走1番人気2着の2頭は人気を裏切って力を出し切っていなかったのでストレスレベルはそれほど高くなかったということだが、当日2番人気3着の06ハリケーンランは2走前キングジョージ1着で当日11番人気2着の14フリントシャーは2走前サンクルー大賞1番人気4着。2走前にも凡走していたことで蓄積疲労も少なかったフリントシャーが大穴をあけているように、直近だけでなく中期または長期の範囲でストレスレベルには注意したいということになる。これは直近のストレスレベルが高いステップではよくある話。

そして日本馬3頭だが、12年と13年のオルフェーヴルはともに前走1番人気1着で当日1番人気2着。一方の10ナカヤマフェスタは前走3番人気2着で当日10番人気2着と、前走で人気を上回る好走をしていながらさらに激走するという形。直近のストレスは大きかったはずだが。

この2頭の2走前は宝塚記念1着と大阪杯1着。ともに日本の阪神内回り2200m以下のレース。広くて単調な欧州中長距離路線とは違い小回りのスピード競馬を経験していたことが活性化またはカテゴリー鮮度の面で効果的だったと考えられる。ともにステイゴールド産駒で物理的に道悪が鬼に近いレベルで得意なこと。また相手強化の多頭数替わりが得意なC要素の強い特性を持つことなどは他の欧州血統馬たちにはない材料だったと言えるかもしれないが、それでも勝ちきれないあたり厳然たるストレスの壁を感じさせる。

2走前が京都外回り長距離の天皇賞春で、L要素が強いマンハッタンカフェ産駒の11ヒルノダムールは当日内枠を引いて惨敗しているように、基本的にはC要素の強さが要請されるステップだと言えるだろう。欧州にそのようなタイプがどれほどいるのかは定かではないが。

 

父が量系キングマンボ、2走前サンクルー大賞2番人気1着、前走フォワ賞1番人気1着、当日2番人気2着の99エルコンドルパサーとは。

腰を据えた長期遠征で欧州4戦目。(憶測程度に)当日逃げの極端な脚質(欧州では逃げは好まれず選択される可能性が低い戦法)、また当日不良馬場だったが前走と今走の質が違うほどいいということか。

 

 

・フォワ賞3着以下11頭中1頭複勝圏

カテゴリー鮮度に欠く上に好調でもないということで決して相性は良くない。当日9番人気以内に限れば2頭中1頭複勝圏なので、能力や調子に問題がない程度なら案外悪くないのかもしれないが。

唯一3着以内になった06プライドは前走3番人気3着、牝馬、当日最後方からの追い込み。前走で力を出し切ってはいないこと、性差的にしぶとくC要素を持つ牝馬であること、相性が悪いステップにありがちな極端な脚質が嵌まる形だったこと。これまでのステップ論に齟齬がないレベルには収まっている。イキのいいニエル賞勝ち3歳馬レイルリンクには及ばなかったが。またこの年はフォワ賞連対のシロッコ、ハリケーンランが上位人気で揃って人気を裏切り、前哨戦からの逆転劇で如何にもストレスの影響を感じさせる結果となっている。

 

短期中期長期の視点からストレスレベルに問題がないこと、極端な脚質やショック(位置取りや馬場状態)が嵌まるなど、前哨戦敗退からの巻き返しパターンというものがあるので、それに該当するケースが好ましいだろう。

 

 

・ヴェルメイユ賞連対馬は8頭中2頭複勝圏

3着以内になった2頭は前走1番人気1着、2走前が6月の仏オークス1着(2100m)、3歳で共通している。古馬も出走できる同レースだが、より生涯鮮度が高い3歳が優勢で、短期・中期・長期のストレスの少なさというニエル賞連対馬と同様の好走要件になっている。

 

凱旋門賞3連覇を逃した15トレヴはじめ4歳以上は3頭全てが当日人気を下回り、8月に出走して連対していた2頭も当日人気を下回っている。本番と同条件のGⅠ好走という直近のカテゴリーストレスのきつさだけに、使い込みの蓄積疲労や生涯鮮度には注意。

 

 

・ヴェルメイユ賞3着以下は10頭中4頭複勝圏

前走2番人気以内なら4頭中3頭複勝圏で当日15番人気2着や9番人気5着の馬がいたりと、前走は力を出し切れず直近ストレスが少ない馬は期待値が高い。3着以内になった3頭のうち2頭は3歳で、残る1頭14トレヴ(4歳)は2走前が6月のGⅠで1番人気3着。

直近のストレスの少なさ、中期ないし長期の消耗の少なさが活きるという点では連対馬の傾向とほとんど変わらないが、ヴェルメイユ賞連対から好走した2頭が当日2番人気以内だったのに対してこちらは全て当日6番人気以下と、期待値の高さではむしろこちらに怖さがある。

 

一方前走3番人気以下は5頭中1頭複勝圏。3着以内になった12ソレミアは当日12番人気1着とやはり穴で怖い。同馬は前走10番人気3着の4歳馬と、ややストレスが気になる外観ではあるが、2走前が8月のGⅡで2番人気4着、加えてGⅠは前走が初出走で牡馬混合GⅠは当日が初めてだった。中期長期の消耗の少なさという要件さえクリアしていれば、3歳でないといけないとか、こうでなければならないとか上っ面をなぞる必要はないということになる。

 

 

またこれは同レースに限ったことではないかもしれないが、ヴェルメイユ賞組全体で見て当日馬場が道悪の場合は7頭中4頭複勝圏、良馬場では11頭中2頭複勝圏と好走率に差がある。牝馬らしいしぶとさが活きるのかあるいは他路線のストレス馬が後退するせいか、より期待値が高いのは道悪の方になる。

斤量差やキレが活きるという文脈なら良馬場スローの方がよさそうだが…?

 

 

 

※過去10年参照

 

・ニエル賞連対馬は17頭中4頭複勝圏

3着以内になった4頭中3頭が前走1番人気1着。1番人気1着なら4頭中3頭複勝圏という好走率。この3頭はいずれも地元フランス調教馬で、仏ダービーやパリ大賞の勝ち馬。世代の頂点に立った実力馬が3歳相手の前哨戦をストレス少なく勢いに乗ってクリアし、相手強化の古馬戦に挑んでくる形が面白い。

06レイルリンク、09キャバルリーマンは2走前が7月のパリ大賞1着(2400m)。間隔を開けての前哨戦で蓄積疲労もそれほどなく、今回が古馬初対戦で鮮度も高い。当日2番人気3着の15ニューベイは2走前が8月のGⅡギョームドルナーノ賞1着(2000m)。やや間隔が詰まっていた分の疲労もあったか。また同馬は先の2頭と違って2100mの仏ダービー勝ち馬で、2400mに出走したのは前走が初めてといった差異はあった。

前走1番人気1着で唯一当日4着以下になったのが14エクト。2走前は4月のGⅢフォンテンブロー賞1着(1600m)で、前走は休養明けの1戦だった。その後の成績からもやや実力が足りなかったと言えるが、ニエル賞のメンバー構成にも注意しておきたい。実績が高いほど信頼できるとは言える。

 

前走2番人気以下の場合は11頭中1頭複勝圏とかなり相性が悪くなるが、唯一好走した07サガラは前走4番人気2着、2走前GⅡドーヴィル大賞5着(2500m)。2走前に古馬との対戦を済ましていて鮮度抜群でもなく、仏ダービー7着、パリ大賞3着の1勝馬で実績も乏しい。蓄積疲労自体はそれほど高いわけではなかったが、同馬は当日ほぼ最後方から追い込んでいるように、相性が良くないステップによくあるパターンとして極端な脚質が嵌まるケースが怖いということになるか。

 

少し遡ってニエル賞連対馬の凱旋門賞成績を見てみると、

05ハリケーンランが前走1番人気1着、2走前6月愛ダービー1着、3走前仏ダービー2着で当日1番人気1着。

03ダラカニが前走1番人気1着、2走前愛ダービー2着、3走前仏ダービー1着(2400m)で当日2番人気1着。

02スラマニが前走1番人気1着、2走前6月仏ダービー1着(2400m)で当日2番人気2着。

01ゴーラン(英調教馬)は前走1番人気1着、2走前愛ダービー3着、3走前英ダービー2着で当日4人4着。

00シンダー(愛調教馬)が前走1番人気1着、2走前愛ダービー1着で当日2番人気1着。

 

少し面白いのが98サガミックス。前走4番人気1着から当日好走しているが2走前は4月の非重賞マロニエ賞1着。前走で人気にならなかったのも仕方ないが、その前走の1番人気馬は仏ダービーと愛ダービーを勝っていたドリームウェル。ダービー馬を倒したということで当日は1番人気の評価を得ていた。

サガミックスの場合は当日1番人気1着なので力通り走っただけということになる。前走で人気にならなかった理由に注意なのはよくある話だが、裏付けはやはり欲しいということか。

 

 

13キズナは前走4番人気1着、2走前日本ダービー1着で当日3番人気4着。ほぼ力通りの結果になっているが、外々を回る不利な競馬をしながらの内容なのでまずまず悪くない。

 

※1990年以降の中山開催参照

 

・中12週以上の休み明けは108頭中25頭複勝圏

 

このうち前走がダービーだった馬は50頭中20頭複勝圏。50頭のうち当日1角3番手以内が15頭中5頭複勝圏。4番手以降なら35頭中15頭複勝圏。徹底先行型よりも序盤は控えた馬の方が相性が良く、休み明けの定石である先行はやや忙しく流れの中でストレスを受けやすい傾向にある。

1角3番手以内から3着以内になった5頭のうち3頭は当日重馬場で、当日の馬場状態が重か不良だった場合は5頭中3頭複勝圏と好走確率が一転する。時計が掛かる道悪で忙しさが薄れて体力の優位性が活き、体力豊富なタイプやL要素が強いタイプが走りやすくなる。またこの3頭は当日13頭以下の頭数だったことも、摩擦係数の低さから先行しても忙しさを感じにくく好材料だったと言える。 徹底先行して好走した残る2頭は当日良馬場の15頭立てと、設定的には好ましくはなかったが。この2頭が揃って好走したのが2015年のこと。

2015年は道中の流れが遅い上に残り600mの地点まで全くペースが上がらず、先行馬と内枠が掲示板を占める典型的な前残り決着だった。セントライト記念は中盤以降淀みなく流れやすいコースで、例年にない極端な展開になったことが不利を覆す要因に。

 

摩擦係数が低ければ好走確率が上がる休み明け徹底先行だが、当日1番人気を裏切った95オートマチックはブライアンズタイム産駒で、混戦向きのC要素が強いタイプには淡々とした流れは合わないので、各馬固有の性質との相性は考慮しておきたい。

 

一方の当日4番手以降だが、(標準的なレース質の場合は)序盤は控えるのがベターだが、3角10番手以降だと11頭中2頭複勝圏で3着以内になったのは当日2番人気以内の2頭のみとかなり好走率が下がる。1角10番手以降でもそれほど変わらないが、せめて淀みなく流れる中盤以降で動いていけるタイプが望ましく、後方すぎると逆に間に合わない恐れがある。3角10番手以降から好走した2頭は当日が良馬場フルゲートで、1000m通過が1分を切る序盤から忙しいレースだった。

ダービー2着以来の出走で1角も3角も10番手だった15サトノラーゼンが1番人気7着と凡走し、同じくダービー以来で先頭と2番手だったキタサンブラック、ミュゼエイリアンが連対した昨年は例外的な年ではあるがその例外性が象徴的でもある。

また当日好位から機動力を示して好走した15頭の中にはステイゴールド産駒が3頭、フジキセキ産駒が2頭いるように、休み明けのセオリーとは少し異なる混戦向きの差し馬の好走が多いあたりにもセントライト記念がタフなレースになりやすい傾向にある示唆が読み取れる。

 

ダービー以来の休み明けを総括すると追込一手のタイプはよほど忙しいレースにならないと間に合わない恐れが強く、徹底先行タイプは忙しさが軽減される材料がないと流れの中で精神的負荷を受けやすい。機動力がある好位差しが無難だが、2走前青葉賞の馬は若干相性が悪く、長距離の緩い経験続きだと活性化に不安も。

(この一文だけだと先行馬はスローペースで、追込馬はハイペースで、と至極平凡なことを言ってるだけのように見える。当たり前のことを言ってるだけ、ってなんか不思議な感じ)

 

 

ダービー以外からの休み明けは58頭中5頭複勝圏なのでダービー組に比べるとかなり分が悪いが、2歳時以来の長欠明けとかなり特殊だった05キングストレイルを除く4頭は当日の1角も3角も2番手または10番手以降となっている。相性が悪いステップによくある傾向として極端な脚質が嵌まる形が好ましいということだが、先行していた96ローゼンカバリーが当日重馬場の9頭立て。ダービー組の傾向と同様やはり徹底先行なら忙しさの軽減がキーワードということになる。

5頭全てが近2走に条件戦か2歳戦に出走していて、どちらかで連対。鮮度の高さと好調さを残して休みに入ったこと。また4頭の前走が先行・ローカル小回り・短距離のいずれかということは鮮度が高い裏返しとしてレベルが低いレースからの休み明けだけに活性化されていた方がベターだということにもなる。

前走のレベルはGⅡだが東京2400mで追込とやや活性化不足な13アドマイヤスピカはやはり当日も後方からの競馬だったが、5着以内を3角9番手以降が占める極端な差し競馬に乗じる形。多少ステップに難があっても極端な脚質が展開に嵌まるケースはままある。

 

 

(重や不良だと忙しさが薄れて好走確率が上がるという傾向、秋天における京都大賞典組に似てる。テイエムオペラオーやメジロマックイーンが京都大賞典1着から当日重不良で1着。 短縮による精神的忙しさ(S質)の要求が低下し、体力的なタフさ(体力補完)が強調される文脈。オペラオーにしろマックイーンにしろ体力豊富でL要素が強いタイプというのもセントライト記念と同じ方向性。

先週の京成杯や新潟記念は道悪だと差しが届きやすかったりしたけど、そのあたりは個々のレースの性格によって微妙に異なってくるらしい。ベースにあるのが"外回りで単調な新潟記念"、"開幕高速の京成杯AH"なのに対して"中盤からタフに流れる中山のセントライト記念"、"根幹多頭数GⅠの天皇賞秋"なあたりが性格の違いやろか。知らんけど。

これは別に道悪でなくてもよくて、例えば15ラブリーデイは京都大賞典1着から当日スローで消耗を抑えて押し切った。 "忙しさ"という意味合いがポイントなので、道悪でないといけないわけではない、というのはセントライト記念における昨年のキタサンブラック同様)

 

 

8人1着ロゴタイプ
スローペースを逃げる位置取りショックが嵌まる。内が伸びる馬場でもなかったが、パワー豊富で他馬が消耗するような状況は得意なタイプ。やや時計が掛かったのもよかった。少頭数で摩擦係数が低く、ストレスの影響も出にくかった。

1人2着モーリス
これまで間隔を開けて使われることが多かったが、海外帰りで間隔詰まっており反動が取りきれなかったか、掛かってしまった。
強引なパワー競馬向きなのでスローを矯めて直線勝負というのもあまり合わない感じ。祖父グラスワンダーのような伸びそうで伸びない負け方。

6人3着フィエロ
量系得意の速い上がりの差し競馬で、外差し決まりやすい馬場。もう少し馬場が回復していればベターだったが。前走は内絶対有利の展開を大外回って4着で、軽い馬場ならパフォーマンスは安定している。

3人4着サトノアラジン
同じく量系の外差し。前哨戦激走のストレスはあまり影響しないレース質だったが、揉まれたくないタイプが狭いところに入った分差し遅れた。

4人5着イスラボニータ
少頭数なところに短縮外枠でスローペースでは、C系の同馬には軽すぎて集中力を活かしにくい。ショックの掛かりとしても弱すぎるレース質。好位の外を追走というのも合わないが、内は伸びない馬場なので仮に潜り込んだとして果たして。

7人6着ディサイファ
もともと高速上がりベストでもないタイプが、適性下限を超えているかもしれない距離への大幅短縮の局面でスローの上がり勝負とあっては舞台が軽すぎる。内伸びのパワー競馬ならまだしも伸びない内を通ったので仕方ない。

5人9着ロサギガンティア
C系が叩き2走目で増えてきて過去最高馬体重とあっては痛恨。出遅れ癖もある馬だが、独特の緩さ(または量)は血統的なものか、それ以外の何かからの供給なのかはよくわからない。ほぼ最後方から大外を回るというのは3歳時のNHKマイルの二の舞。

2人11着リアルスティール
海外帰りの疲れの影響か、こちらは間隔開けて過去最低馬体重。パドックでは発汗してギリギリの馬体で、レースでも掛かってしまい完全に体力切れ。昨年も同時期のダービーで馬券圏外になっているが、暑くなる時期に輸送を挟むと精神的に参ってしまうのか。


[総括]
吉田照哉所有のロゴタイプが、吉田和美(勝己氏夫人)所有のモーリスを出し抜いた。モーリスの父スクリーンヒーローは照哉氏所有だったわけだが。種牡馬入りへ前進したロゴタイプと照哉氏にとっては快心だったに違いない。