レザーソール(革底)についての所感 | やっぱり チャーチ が好き

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チャーチ とは、教会 のことではありません。
Church's shoes のことです。他の靴も履きますけどね。

いま履いている革靴の多くはレザーソール(革底: leather sole )です。そうでない革靴もあります。それはラバーソール(ゴム底: rubber sole )の革靴です。ラバーソール(ゴム底)の靴は雨の日には重宝しています。雨降りの日は道路などが雨水でビシャビシャ、でも水が靴の中に染み込むことが少ないからです。そんな便利なラバーソールの靴ではありますが、しかしながら、私自身は、家を出るときに既に雨降りの日や、確実に雨が降りそうな天気予報の日でもないかぎり、ラバーソールの靴は履かずに、普段は主にレザーソールの靴を履いています。

靴底01
   革底の靴(チャーチの新古品)

一般的に、レザーソールの靴は、「よく滑る」、といわれています。そのこともあるからなのでしょうか?、レザーソールの革靴を購入して直ぐに靴底にハーフラバーを張られる方も多くおられます。確かにレザーソールの靴を初めて履いたときには、こんなに滑るものがあるのか、と思うほどよく滑っていました。ただ立っているだけで滑ったこともあったくらいです。きっと、レザーソールの革靴を買われて、滑るのが嫌でハーフラバーを張ったり、そもそも革底の靴を選択肢から除外している方も多数おられるのではないかと思います。

3都市靴底
3都市時代のチャーチの靴の靴底(革底)

それでは、今の私自身はどうなのか‥といいますと、実は今は全く足を滑らせることがありません。これは自分自身でも時々不思議に思うことがあるくらいなのですが、今は革底の靴を履いて歩いていても(モチロン立っているだけでも)、足を滑らせることが全くなくなったのです。これは何故なのでしょうか‥??私が思うに、きっと以前に対して私の歩き方自体が変わって、革底の靴に対応した歩き方になったからなのかな‥と。滑りやすい靴底に対応して、体の重心をあまり足の外に外さないような歩き方になったから、ではないかと考えています。

そんな私自身が、初めて革底の靴を履いてから今までにどんな感じだったか、というと、最初の頃は滑りまくりでした。普通の乾いたアスファルトの道路でも滑っていました。そして慣れていく途中では、滑りやすい靴と、滑りにくい靴があったりもしました。比較的早い時期に慣れてしまって、歩いていても滑らなくなった靴もありましたが、反対にそういった靴では滑らなくなった時期にでも、油断していると足を滑らせる靴があったりもしました。きっと革底の材質で滑り方が異なるのかも知れません。でもそれら全ての種類の靴を含めて、革底の靴というもの自体に慣れてきた頃にはまったく滑らなくなり、今ではどの靴を履いても足を滑らせる心配はなくなりました。

飾り釘全面
2都市時代のチャーチ靴(中古)のヒール

ところで、いま興味があるような、1960年代~1990年代くらいの古い靴ではやはり革底の靴がかなり多く、またそれらの中には、踵の化粧釘が踵の端部分に一面に打たれていたり、また地面と最初に設置する部分にゴムではなく、スチールが打ってあるものなど、強烈なものもあります。最初にそれらを見たときには、こんな底の靴では絶対に滑りまくって歩くことなどできない、と思っていました。ところが、実際に履いてみると、これもまったく滑ることなく、普通に歩くことができました。‥さすがに、このことはちょっと意外でした。

踵スチール
都市名なしチャーチ靴(中古)にあったヒール

‥と、この辺りになって、こんな風に考えるようになりました。

昔はアスファルト道路もなく、砂利道や土道だったので踵のスチールなどがついていたけど、今は全部が舗装道路になって、踵にスチールの打った靴は滑りやすく危なくて履けない。‥これは確かにそうなのかもしれません、けれども、それだけではない、ちょっと違う部分もあるのかな‥と。

今の人にとってはゴム底の靴が当たり前です。ゴム底はグリップ力があるので、多少カラダの重心が足底の上からずれていても、靴底は滑らずに地面に接地し続けられます。ところがそんなグリップ力抜群のゴム底の靴にすっかり慣れている方が革底の靴を履いたとき、革底ではそういった体勢を取ると足を滑らせてしまう。‥これは非常に危ない。

でも、昔の革底が当たり前の時代の人(現代でも革底に馴染んでいる人)は、歩き方そのものが、革底に対応していて、からだの重心を足の裏から外さないように歩いている。よって滑ることがない。そういった人にとっては、例えば踵に打たれたスチールも、例え現在のアスファルトやコンクリートの道路、もしかしたら大理石の床でさえも、そんなに危険なものではなく、それらを履いても普通に歩くことができる。‥ということなのかなと。

2都市靴底
2都市時代のチャーチの靴の靴底(革底)

革底の靴は、ゴム底にはない靴全体の通気性があって、それを知ってしまうと辞められなくなります。また、古い靴は革底が多いので、そういった意味でも、革底の靴を良く履いて、革底での歩き方に対応してしまう、というのもひとつの策なのかもしれません。