ヨーロッパで次に不況の影響を受けるのは、スペインか、ポルトガルか。
そんな事がささやかれている今日この頃ですが、実際にスペインに住んでいると
確かに失業者は多いものの、それほど危機感を感じません。
いいことなのか。悪い事なのか。
もともと、不況とは関係なくこちらに来て驚いたのは社会保険システムの違い。
日本は、仕事をしていてもしていなくても、国民全員が保険でカバーされていて、
必要なときに必要な病院へ行き、すぐに診察を受ける事が出来る。
スペインは、仕事をし社会保険料を納付していても、診察を希望する場合には必ず
割り当てられている「担当医」の予約を取ってから必要な場合には専門医へかからなくてはならない。
救急診療もあるものの、少なくとも私の地域の診療所はいかにも頼りない感じのお医者さんしか
おらず、ちょっと不安である。
以前エコー検査が必要だった事があった。
心配な症状がある事を担当医につげ、担当医はエコーの申請書に「大至急」と記入したものの
検査は約1ヵ月後まで予約出来なかった。
スペインの社会保険のいいところは全て無料!であること。薬が必要な場合には買わなくてはいけないが
私立の病院へプライベート保険で行く場合より格段に安い。
ただ、医療サービスでとても大切な要素の一つ「迅速さ」に関してはかなり疑問が多く、
国の社会保険だけでは不安なのでプライベート保険に加入している人が多い。
日本は医療費の一部を患者が負担しなくてはならないものの、歯医者さんまでカバーされる。
やっぱり素晴らしいなと思う。