対人恐怖症克服法のジュークボックス
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12回で対人恐怖症が克服できる方法?

恐い場面にあえて入っていって恐怖を克服する治療法「恐怖突入(エクスポージャー)」は何回やればいいのでしょうか?

これに対する答えは調べてもなかなか出てきません。エクスポージャーというのは認知行動療法の中にあるいろんな方法の1つです。しかし、現在エクスポージャーを専門にしている人というのは本場のアメリカでも少ないとのことです。

専門の心理療法家でもPTSDのエクスポージャーの訓練を受けたことがあるのは28%だけとのこと。効き目はあるけれどもまだまだこれからという感じなんですね。そのエクスポージャーを説明している動画がありました。




12回で人生が変わる方法??

いろんな数字が出てきますが最も印象的だったのが、

エクスポージャーにかかるのは12セッションです。12年でもありません。12か月でもありません。

というもの。12回です。1週間に1回やれば2か月ちょっと。これで恐怖が弱まるというのです。しかも、薬よりも効果は長く続きますし、人によってはそれですべて終わりということもあります。そんな夢のような治療法なんですね。


70%が自殺を考えたことがある

もちろん全員に効くとは限りませんので注意は必要です。他にも以下のような数字が紹介されていました。

  • 平均発症年齢は11歳

  • 医者に相談するまでに20年かかる

  • 70%が自殺を考えたことがある

  • 不安障害の治療でエクスポージャーを受けるのは30%以下

  • エクスポージャーを受けた75%が不安減少


だいたい11歳で発症し、31歳で病院に行くという感じでしょうか。一刻も早く正しい知識を知り、治療をスタートすることが大切なんですね。

対人恐怖克服は恐怖から逃げずに我慢して耐えるのがカギ

桜咲く。今はちょうど桜が満開でお花見の時期ですね。もうお花見はしましたか?しかし、今週は雨が降り、桜の花を散らせてしまうとのこと。まさに一瞬で咲き、一瞬で散ってしまうものなんですね。

私たちの人生もはかないものです。しかし、せっかく与えられた時間ならば、一生懸命、楽しい人生を送りたいものです。

それを邪魔するのが対人恐怖症。。。できることなら治したいですね。


対人恐怖症は評価されるのが怖い病気

そもそも、対人恐怖症とは何を恐れているのでしょうか?それは、他人からの評価です。他人からの評価を大げさに考えすぎる病気ともいえます。また、大げさに考えるといっても、中身をよく見てみると2つあることがわかります。それは、

  1. 評価される可能性を大げさに考える

  2. 評価された害を大げさに考える

ということです。例えば、相手とうまく話せずどもってしまう場合を考えてみましょう。実際のところ話をしている相手はそこまで気にしないかもしれないにも関わらず、「相手は絶対にこれに気づき、何かを思うに違いない」と考えます。起こらないかもしれないことを「絶対に起こる」と考えてしまいます。

また、実際に相手がそう考えてしまっても、その結果起こることを大げさに考えてしまう傾向があります。「相手にそんな風に思われてしまったら、この世の終わりだ。もうどうしようもない」と。実際にはこの世は終わりません。


恐怖に「あえて」飛び込むのがコツ

これらの大げさに考えてしまうことが対人恐怖を引き起こす要因の1つです。そして、これを改善する方法の1つが恐怖突入(エクスポージャー)なのです。怖いことに「あえて」飛び込み恐怖を解除するこの方法。

一見、荒治療に見えますが(実際に辛いですが)、きちんとやれば驚くべき効果を発揮する素晴らしい方法です。しかし、きちんとコツを押さえておかないと逆効果になってしまいます。このコツを知っているといないとでは成功する可能性も大きく変わってしまいます。


恐怖から逃げずに堪えることが治療の本質

そのコツとはずばり「我慢すること」なんです。えっ?そんなことかって?いやいや。大事なことなんです。実際、恐怖突入を行っても、形だけ行っているだけで、心は「早く終わってくれ」と逃げの姿勢だったり、知らないうちに安心感を感じるクセ・行動をとってしまうものです。

そうではなく、「恐怖を味わい尽くすという姿勢」が恐怖突入の効果を高めるためには絶対に必要なことなんですね。もちろん成功のポイントはこれだけではありません。きちんと恐怖が出てくること、馴れること、これらも大切な要素です。

しかし、それより大切なのが「耐えること」なんです。


対人恐怖の記憶上書きする方法


昔は恐怖突入というのは恐怖に慣れること(馴化:habituation)がポイントなんだといわれていました。しかし、最新の研究では「慣れ(habituation)」よりも、「消去(extinction)」のほうが重要だといわれています。

恐怖がなくなるのは、恐怖自体を消すのではなく、「この恐怖が起こっても大丈夫だ」という記憶で昔の恐怖を上書きするのと同じことなんです。これが消去学習です。そして、この恐怖学習は「こわいことが起こっても大丈夫」ということを頭、身体で学ぶことによってできるもの。


恐怖を味わい尽くす気持ちで踏みとどまりなさい

だから、恐怖突入の時は「早く終わらないかな」と思ってはいけません。それだと効果が薄れます。恐怖に立ち向かい、味わいつくし、我慢してやる、という考えのもとに「あえて」やることがポイントになってくるんですね。

そう、負の感情はコントロールするより、受け入れるほうが長期的には結果が良いのです。そういう意味だと、呼吸法などのリラックス法は短期的には恐怖を減らしてくれますが、本当は使いすぎないほうがよいでしょう。また、恐怖突入中の恐怖減少はそれほど気にしなくてもいいでしょう。


知識こそが恐怖突入の成功要因

では、恐怖に立ち向かうための力はどこから得ればいいのでしょうか?それは「知識」です。正しい知識こそが、「これは正しい方法であり、科学的にも証明されている。だから大丈夫なはずだ」という知識から来る確信が立ち向かう勇気になってくれます。

だからこそここで紹介した恐怖突入のメカニズムをしっかり知って、理解しましょう。知識は力になります。それが行動を支えてくれます。そして、行動が続けば、習慣になり、習慣は人生を変えてくれるでしょう。

【保存版】対人恐怖症克服のための暴露療法6ステップ

恐怖を克服するためには恐怖のことをよく知る必要がある。私はこの言葉を信じて疑いません。恐怖に立ち向かわなければならない場面で自らを奮い立たせるのは「信念」です。そして、その信念のもとになっているのは正しい知識です。証明された知識です。

科学的に正しいと証明され、客観的に確かめられた「事実」。他の人にも効いて、データでも確かめられているのならば、私にだけ当てはまらないという考えは明らかにおかしい。だからこそやれるのだ!こういう感覚が恐怖突入・エクスポージャーでは必要です。


恐怖突入の王道6ステップをマスターせよ

では、対人恐怖症の治療で確かめられた方法とは何でしょうか?私が本で勉強し、試し、実際に克服をした経験において、最も納得し、実体験で役に立つと感じたのは「恐怖突入」、別名「エクスポージャー(暴露療法)」です。

治療法の基本は、怖いと思っている状況に、あえて飛び込み、恐怖を解除するというものです。しかし、それだけではあまりにおおざっぱすぎます。そこで、初心者がすぐにでも取り組めるように具体化したステップをお教えします。それが以下の6ステップです。

  1. 治療法の原理を理解する

  2. 治療の最終目標を立てる

  3. 不安階層表を作る

  4. 具体的な練習課題を作る

  5. 課題に取り組む

  6. 課題の結果と治療の効果をプラスに評価する

これらを詳しく見てみます。


1.治療法の原理を理解する

恐怖にあえて突入することによって、恐怖がどのように下がっていくのか?これを知ることは非常に励みになります。私なんか、この原理が書いてある本を何冊も繰り返し自分に確かめるように読んだものです。


その原理は2つあります。

  1. 不安は、時間とともに、下がる

  2. 不安は、練習により、下がる

図を見ればわかるとおり、恐怖にさらされ続けると時間とともに、人間の脳は慣れてきます。そして、恐怖は下がってきます。実際に本当に生命をおびやかすことはおきないな、と脳が学習するんですね。これはwithin-session-habituation(練習内での慣れ)と呼ばれています(最近では、消去学習もかかわっていることがわかっている)

次に、練習回数を重ねていくうちに、全体的に恐怖レベルが下がってきます。これも同様ですね。これは、between-session-habituation(練習の間での慣れ)と呼ばれています。


2.治療の最終目標を立てる

恐怖が下がる原理を理解したら、次は、やる気の出る最終目標を立てることです。ここでのポイントは目標を2つに分けて立てることです。

  1. 長期目標の設定

  2. 短期目標の設定

例えば、「他人と二人っきりで会話ができない」、というのが症状だったとしましょう。すると、長期目標としては、「電車の中で同僚と会話をしながら帰る」というようなことが考えられます。

いったんこのような目標を設定すると、次々と短期目標が出てくるはずです。どんどん分解していくんですね。

  • 「おはよう」という挨拶する

  • クラスの友達の会話に入る

  • 駅まで友達と一緒に帰る

  • 電車に乗り、会話をする

これらに1つづつ取り組んでいくわけです。


3.不安階層表を作る

次のステップはやるべきことを難しい順に並べて、点数を付けることです。100点満点で、大きいほど不安が強く、0点ならば恐怖がない、という付け方です。実際に行動しなくても、想像も含まれます。

  • 電車で会話(100点)

  • 駅まで(90点)

  • クラスで会話(70点)

  • あいさつ(50点)

恐怖突入・暴露・エクスポージャーはこれらのどれかを選び、その一つに集中して取り組んでいきます。


4.具体的な練習課題を作る

不安階層表ができたら、取り組むべきものを選びます。具体的には3つのステップで行います。

  1. 不安階層表から50点くらいの状況を選ぶ

  2. 練習課題を決める

  3. 難しそうなら練習をより簡単にする


まずは50点ぐらいの状況がよいでしょう。いきなり100点のものを選ぶやり方もありますが、最初は50点からはじめるのをお勧めします。

例えば、あいさつ(50点)を選んだとすると、練習課題は、「京都駅ですれ違った人に会釈をする。声は出さなくてよい。構内に人が少なかったら、まわりにも移動する」などです。

それでも難しそうに感じた場合は、どんどん簡単にしていきます。例えば、「京都駅ですれ違った人と目を合わせる。あちらの目が合ったら、すぐにそらす」(不安度40点)などです。


5.課題に取り組む

練習課題を決めたら後は取り組むのみです。この時のポイントは2つあります。

  • 15分ルール

  • 前と後で点数比較

練習をはじめたら、充分に不安が低下したと感じるまで、課題を1時間半程度かけて、1つの恐怖場面にとどまって行います。最低でも15分は我慢しましょう。あまりに早く逃げてしまうと逆に恐怖が強くなってしまうので注意しましょう。

どうしても難しい様だったら、不安度が低い練習課題に変えます。私の経験でも1時間半ぐらいが適当だと思います。もちろん、その日の気分、体調で恐怖が早く低下する時もあれば、なかなか恐怖が下がらないこともあります。

また、恐怖突入・エクスポージャーをする際は、練習課題を始める前に不安を点数化し、練習が終わった後の点数と比較します。すると、恐怖突入でどれくらい恐怖が減ったのか確認できるはずです。この記憶は、後から見直しましょう。効果が出ているのがわかるので希望が出てきます。


6.課題の結果と治療の効果をプラスに評価する

最後に練習の振り返りを行います。その際は以下のポイントに注意しましょう。

  • 課題がうまくできたなら、自分をほめる

  • 2回連続で課題達成し、不安度が30点以下になっていたら、次の難しい課題に進む

  • うまく課題を達成できなくても、チャレンジ精神をほめる

  • 課題を少し簡単にしても、やらないよりは全然よい

課題は必ず振り返ります。そうしないと前に進めません。自分でやったことの結果を確認し、次に生かしていくのです。


まとめ

私は昔、恐怖突入のことを知り、100人に道を聞くという訓練を行ったことがあります。実際に、訓練を行っている途中で、道を聞くのがふっと楽になる瞬間がきたのを覚えています。このおかげで2か月間程度は人と話すのが楽になった気がしました。

しかし、結局もとに戻りました。恐怖突入にも実は2種類のやり方があります。一気に洪水のように恐怖を浴びるフラッディングという手法と、紹介したように段階的に行う段階的暴露です。

一見私が行ったフラッディングの方が荒治療で効果も高そうです。しかし、最近ではフラッディングは恐怖が戻りやすいということも言われています。クリニックなどでも主流は段階的暴露ですので、上にやったような不安階層表を作って、基本に忠実に恐怖突入を実践していくことをお勧めします。

目標設定のコツを抑えて対人恐怖症を3倍速で克服

対人恐怖症はただ空想しているだけでは治ることはありません。克服には行動を起こす必要があります。具体的には恐怖に突入して、頭、身体ともに恐怖を解除していくという恐怖突入・エクスポージャーは避けては通れない道でしょう。

そのためには目標をきちんと設定することが必要です。しかし、この目標設定という言葉、何が正しいのかよくわからないことも多いでしょう。そこで、今回は対人恐怖症を克服する行動を起こすための「目標の設定の仕方」、「目標達成計画のコツ」について書いてみたいと思います。


ポジティブシンキングは間違い???

よく本屋さんで売っている目標設定の本を見ると「目標設定のためには、ポジティブに考えることが大切」と書いてあります。これは一部は正しいですが、一部は正しくありません。例えば、対人恐怖症克服という目標についてポジティブに考える時、その方法は2つあります。

  1. 「目標を達成できる可能性」についてポジティブ

  2. 「ハードルを乗り越えること」についてポジティブ

1つ目はたとえば、「私は対人恐怖症をきっと克服できる。いつか普通通りの生活が送れるようになるはずだ」、などです。2つ目は、「私はどんな恐怖に直面しても逃げてしまうことはないだろう。恐怖突入など簡単にできるずだ」などですね。

この2つは別ものです。目標を達成することについてはポジティブに考えてもいいです。しかし、起こりうるハードルについてはポジティブに考えるのではなく、慎重に考えて、対応策を用意したほうが目標を達成できる可能性は間違いなく高まるでしょう。


対人恐怖症治療時の困難を乗り越える2つの視点


ただし、楽観的になるといっても、なかなかうまくいかない場合もあるでしょう。私も、落ち込みが激しく、もう克服できなくていいや、もう何やってもだめだなと思うこともありました。また、あまりの恐怖に現実から逃げだしたこともありました。

そんな時はどうすればいいのでしょうか。コツは2つあります。

  1. モチベーションが下がったら「なぜ」を考える

  2. 難しく不慣れな行動をするときは「何」を考える


1.モチベーションが下がったら「なぜ」を考える

対人恐怖症の治療は長い旅路です。年単位と考えたほうがよいでしょう。その過程では、必ずモチベーションが下がる時がやってきます。そんな時は「あの自然に会話ができる楽しい生活ができるようになる!」など、治療に取り組む理由を思い出すようにしましょう。


2.難しく不慣れな行動をするときは「何」を考える

特に、恐怖突入などの訓練は実際にその場になると恐怖のあまり逃げ出そうとしてしまいます。実際私も何度も途中であきらめたことがあります。しかし、その恐怖についてあらかじめ考え、恐怖を感じた時は「死ぬわけではないと考え、まずは5分だけ我慢してみよう」と準備しました。これによって明らかに逃げることが少なりました。

まとめると、目標を立てる時に重要なのは、「まず達成によって得られるものを想像し、次に進路を阻む障害物のことをよく考える。モチベーションが下がったら「なぜ」を、困難が現れたら「何」を意識せよ」ということなのです。


対人恐怖症克服計画を立てる際の5つのポイント

これまでは、どんな目標をどんな視点で設定するのがいいかを説明しました。良い目標を立てた次のステップは、どういう計画を立てるといいのか?です。目標は素晴らしくても、途中であきらめてしまうことはよくあることです。目標をあきらめてしまうのは、「行動」の機会を逃してしまうからです。

逆に言えば、成功のカギは、機会を逃さない方法を学ぶことです。そのためには5つのポイントを意識すると役に立ちます。


1.計画を作る

目標達成における様々な問題はシンプルで練られた計画を作ることで解決できます。きちんとした計画は「行動機会を逃さず」「障害物を避け」「不安や自信喪失に対処し「」問題に直面しても粘り強く努力する」ことができるようになります。目標をたてて終わりではなく、きちんとした実行計画を立てることが重要です。


2.「何」をするかを決める

まずは、具体的な行動を決めます。「人に慣れる」などではなく、「10人に道を聞く」「毎日3人に挨拶をする」など明確な行動を決めます。そのように決めれば、何をすべきか、その行動を実際に取ったかどうかがはっきりとわかります。


3.「時間」と「場所」を決める

次に、その行動を「いつ」「どこで」行うかを決めます。これもできるだけ具体的なものにします。時間と場所をはっきりと決めることにより、他のことに気を取られても、無意識に状況を察知して、自動的に行動を開始できるようになります。


4.条件型計画を作成する

「何」「時間」「場所」を、「~の時は、~をする」や「もし~であれば、~をする」といった条件型計画として、文章にまとめます。たとえば「毎週、月、水、金は夕方に10人に道を聞く」という形です。この計画は紙やノートに書き出し、できれば何回か繰り返し音読して、頭によく覚えこませるようにします(2,3回でも十分な効果があります)


5.障害物を明らかにする

目標達成の途中でどんな障害が起こるかはっきりさせます。そして、それらに対抗するために条件型計画を作ります。(同僚に飲みに誘われたら、「申し訳ないけど勉強で忙しいので、また今度で」と返事をするなど)。これによって問題が起こったときに、前もって決めておいた方法を取りやすくなります。


恐怖突入の恐怖に何度も逃げ出してしまった私

私の対人恐怖克服の大きな壁は恐怖突入の際に恐怖が大きすぎて逃げてしまうということでした。なんとかしたいという「なぜ」は強いのですが、やるべき「何」が恐怖のあまり実行できなかったのです。

私は独力で対人恐怖症の克服に取り組んでいましたので、自分の背中を押してくれるカウンセラーや医者などはいませんでした。恐怖突入・エクスポージャーを行う時に自分を励ましてくれる人がいないという状況だったんですね。


恐怖が強くなった時の対応策をノートに書いておくとよい

そんな時は、あらかじめ「恐怖が強くなった時にやるべきこと」を決めて心に持っておくということが非常に役に立ちました。恐怖は予想していればある程度はこらえることができるのですが、予想していないとパニックになってしまい、逃げだしたくなるのです。

記事にも書いたようにあらかじめ「何」を決めておくことが恐怖突入・エクスポージャーを実践する際にはきわめて重要です。できればノートを用意して、書き出して、音読して、記憶するくらいで丁度いいと思います。対人恐怖症の実際の場面に入った際の荒れ狂う恐怖に対抗するにはこれらの準備をすることとても役に立ったように思います。是非試してみてください。


参考図書

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対人恐怖症者がネルソン・マンデラから学べるたった1つのこと

$対人恐怖症克服法のジュークボックスネルソン・マンデラさんがなくなりましたね。95歳ということなので長生きしたように思いますが、そのうち27年間は監獄の中で過ごしたという壮絶な人生だったのではないでしょうか。

オバマ大統領が追悼演説をしていましたが、アメリカこそがアパルトヘイトを支持し、マンデラのことをテロリストと呼び、CIAがネルソンを監獄にぶちこんだわけですから、なんだか白々しく感じてしまいました。


マンデラさんの理念こそ対人恐怖症者が持つべきもの

そんな中でも自らの理念を貫きとおしたマンデラさんは本当にすごい人だと思います。そして、この理念・価値観というのは対人恐怖症の克服・治療にはとても大切なことなのです。

近年は、対人恐怖症などの不安障害治療にACT(アクセプタンス コミットメント セラピー)というのが有効であるとして、話題に上がっています。実はこの治療法がマンデラさんの持つ理念と共通点があるんですね。


辛い時は自分の価値観に立ちもどり、あるがままに

その治療法の軸となるのが、実は「価値観」を大事にするということなんです。ただテクニックを学ぶだけではなく、自分が大切にする価値観を持ちながら、あるがままを実践していくというもの。

例えば、会話恐怖症の人ならば、人との会話に辛くなった時、実際に辛さを味わった時逃げたくなります。しかしACTでは、そのつらさから逃げるのではなく、「それでも、自分は人と話すことによって素晴らしい経験や人生を送りたいのだ」という自分が大切にする価値観に戻り、あるがまま実践を続けるのです。なので、自分の価値観にはっきりと気づき、それを持つというのは大切なことなんですね。


マンデラさんの名言

そんなマンデラさんの名言をいくつかご紹介します。
生まれながらにして肌の色や出身や宗教を理由に他人を憎む人は誰もいない。憎しみは後から学ぶものであり、もし憎しみを学ぶことができるなら、愛することも教えられるはずだ。愛はその反対の感情よりも、人間の心にとって自然になじむものだから

自由や正義への我々の闘争は人々の力を合わせて行うものだ。そこに生きるすべての人のために、より良い世界を作り出すのはあなた自身だ

監獄で27年も過ごせば人生は無駄になったと人は言うかもしれない。だが政治家にとって最も重要なのは、自分の人生をかけた理念がまだ生きているかどうか、その理念が最後には勝利しそうかどうかだ。そして、これまで起きてきた全てのことが、我々の犠牲が無駄ではなかったことを示している

過ちを犯すことと無縁なのは、はたで論評している人たちだけだ。政治的行動に過ちは付き物だ。

マンデラさんと自分の理念を比べる必要はありません。ただ、自分が何を大切に思っているのかということをきちんと考え、それを自分の軸に据えていくということがとても大切なのだと思います。


参考図書

信念に生きる――ネルソン・マンデラの行動哲学
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参考リンク

アクセプタンス・コミットメント・セラピーと新しい行動療法
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