昨年のフランクフルトショー、東京モーターショーで公開された新型コンパクトカー、iQコンセプトの市販版がこのほど発表されました。最近のトヨタにしては極めて意欲作であり、スマートのトヨタ版といえばそれまでですが、昨今の軽自動車に対するアンチテーゼでもあります。軽自動車が本末転倒状態になっている今、軽自動車とは何かをもう一度考えさせる問題提起になるでしょう。子会社のダイハツへの牽制も兼ねています。日本での発売も予定されていますが、初代ヴィッツのように「トヨタの走りでなければ」とならないことを祈ります。大体トヨタの場合はニューコンセプトの世界戦略車、それも初代に限っては出来が良いのですが・・・。例外は3代目セルシオ(レクサスLS後期型。セルシオとしては最後のモデル)、現行レクサスSC(後期型)くらいでしょうか。

その他にもイストの欧州仕様も出しますが、日本仕様とは違ってちゃんと作っていると思います。日本市場の好みをうまく分析していると言えば聞こえが良いですが、それが手抜きに繋がっていると思うとユーザーの意識向上が必要でしょう。学校教育やメディアの報道が極めて重要です。ついでに東京モーターショーのコンセプトカーも出しますが、こんなものを欧州でも披露してよいのか・・・。欧州の自動車メディアは失笑するでしょう。


トヨタiQ

【ジュネーブ08】トヨタiQの量産バージョンが初公開(ホビダス・オート)

トヨタ・モーター・ヨーロッパは、3月4日に開幕するジュネーブ国際自動車ショーで、新型コンパクトカーのiQを世界初公開するとともに、コンパクトSUVのアーバンクルーザー(日本名:イスト)を欧州初公開する。
iQは、2007年のフランクフルトショーで初公開され、その後東京モーターショーにも出展されて注目を集めた超小型シティコミューターのコンセプトカー、iQコンセプトの量産バージョン。生産開始は2008年後半の予定だ。
iQは革新的なエンジニアリングが可能にした6つの省スペース技術を採用。巧妙なパッケージングにより、全長3m足らずの車体に大人3人が快適に過ごせる居住空間と、子供または荷物のための十分なスペースを確保した。同時に優れた環境性能も実現した。
また、日本的なデザイン要素を用いたスタイリングは、“スモールカーは環境に優しいが、あくまでベーシックカーで安全性も低い”という消費者の思い込みを覆すとともに、個性と上質感も備えているという。
一方、アーバンクルーザーは、日本ではイスト、北米ではサイオンxDとしてすでに販売されているモデルの欧州仕様。スタイリングは日本仕様とほぼ同じだ。発売時期などは明らかにされていないが、クロスオーバー・ビークルの人気が高まっている欧州でも若者の注目を集めそうだ。
このほかトヨタは、今回のジュネーブショーにプラグイン・ハイブリッド・システムを搭載したFFV(フレックス・フューエル・ビークル)のコンセプトである1/Xと、1人乗りパーソナル・モビリティ・コンセプトのi-REALを出展する。