O邸新築工事 木造2階建(外張断熱)


立柱方式による木造2階建て、外張断熱の和風モダン住宅の建築が始まります。立柱方式としては3棟目になります。確認申請が改正(改悪?)になって初めての木造住宅です。建築確認申請が厳しくなり、N値チェックなど法的書類が増え、ちょっと大変でした。タンバリンさんのご親切でN値チェック表を頂きました。タンバリンさん有難うございました。感謝

これにちょっと手を加えさせていただきました。おかげで全数の柱のチェックも比較的簡単にできました。それでもA4に7ページにもなり大変でした。

(柱本数110本)審査機関の方もチェックが大変でしたでしょう(^^;)


また、私の作成した壁長チェック表も面積の出し方が表からでは出来ないので耐力壁のチェックのための図面も2枚作成することになり、これまた手数がかかりました。コの字型プランの変則なので、簡単に面積が出ないんですね。それに加えて一部2階建なので、考え方の違いで全く違った評価になります。検査機関の方から「何度数えても数が合わないので、分かりやすくしてください。」との連絡があり、新しく耐力壁だけの図面を作成しましたが、結果的に私も完全に理解することができ自信がつきました(^_^)


で、前振りがとても長くなりましたが、これから立柱方式で木造2階建住宅の建築リポートをしていこうかなと思います。まずは、地盤の検査から公開していこうと思います。


地盤の検査方法にはいろいろな方法があります。よく知られた調査としてボーリング調査、表面波探査法、スゥエーデン式サウンディング法(SS試験)などがあり、本格的な調査では、ボーリング調査となりますが、費用がかかります。1m当り約1万円ほどで、1ヶ所で3O万円くらいかかります。住宅の調査としては費用がかかりすぎますので、住宅の場合ですとSS試験となります。試験費用は5ヶ処で5万~3万円程度ではないでしょうか。


今回の敷地は整地されて何十年も経ちますが、いわゆる元レンコン畑の状態で、敷地の周囲に用水が回っています。建物が建つロケーションとしては抜群なのですが、地盤が気になります。そこで、地盤の調査をすることをクライアントに提案し、実施することになりました。


SS試験1


一般的には手回しでするのですが、モーターを使い、トルクを一定にしながら測定しています。測定者は私ではありません。測量会社の方です。


SS試験2


目標の深さまで掘り終わったので、その結果を写真に残しているところです。まあ、深くても10mくらいが、この調査の限度です。


SS試験3 錐

地面を掘った錐の先をチェックしているところです。掘り進む時の状況で

音を判断したり、切り先の土の状態をチェックし、経験により粘土質であるか砂質であるか、礫の状態、地下水位の状態を判断します。このデータをもとに調査票が作成され報告書として送られてきます。


今回はこの調査の結果、軟弱地盤があることが確認されましたので、表層地盤改良ではなく、深層地盤改良を行うことに決定いたしました。

次回は、深層地盤改良工事の様子をレポートします。


天羽英雄 建築設計事務所

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