サラシアは、古来糖尿病薬として用いられてきたもののうちでも、多分だんとつに効くものの1つだった


感覚的には、同様に用いられてきたギムネマ・シルベスタの方が、衝撃的だ。

ギムネマはただその葉を口にしてしがむだけで、甘味を感じなくなる。


これは、昔の人にとっても衝撃的だったろうし、現代人にとっても納得しやすい現象だ。そしてそのために糖尿病に用いられてきたという来歴から、わけもわからないうちから、甘味を感じないように腸でも糖の吸収を抑えると思い込まれてきた。

その後、確かにそのような研究もされたが、その現象ほどには実はその効果は大きくない。


もちろんその現象から、甘いものを多食することを諦めるタイプの人には、摂取が減るのだから効果があるが、これで吸収がおさえられると過信(まさしく過信にすぎない)できるほどにはこいつは効かない。


それに比べて、初めからサラシアエキスは衝撃的に効いた。それは、既に世にある医薬品と遜色ない効果を持っていた。

その効果は、ふりかけ実験でもなく、わけのわからない効果でもなく、生体内での効果が検証されていった。

吸収を待たずに腸管内できくので、通じが良くなる程度の副作用?だけの安全なもので、成分研究が進むと、それは早い時期から合成され(その研究がされるだけの効き目が十分にあったのだ)、海外では医薬品としてデビューしている。採算の合う合成がされている。



悲しきというのは、これだけの力のあるものであり、簡単に抽出して飲むことができるものが、血糖値のコントロールをできるものとし紹介されることが少なく、健康食品として世に出てしまったことだ。

効果をうたえず、そのためダイエットのためとして大きな顔をしていることだ。


ダイエットは、ばっさり言って、取り込みが消費より多ければ太る、その逆なら痩せる、それだけのことである。


糖尿病では、カロリーとしては取りすぎていなくとも、その吸収によっては、血糖が急激に上がりなかなか下がらず、そして、本来取り込むはずの余分を、取り込むことができずに、体を傷め、尿に捨てる。

薬物の力を借りないなら、ちびちびとちょぼちょぼとお腹を減らしている程度の食事を、のべつまくなしに、飢えないように、食べ続けるネズミのように暮らさなければならなくなる。


この効果を目にした研究者は、手軽な血糖コントロールの助けになるものとして、是非大きな顔で世に出て欲しいと思ったという。


ところで、悲しきは、悲しきとして・・・

つまり・・・こいつは効く!ということだ。

吸収できない二糖を吸収できる一糖に分解するのを邪魔するため、善玉菌には潤沢な食べ物を用意し、人間には急激な血糖上昇を抑える。

このため、腸内環境は改善され、脂肪合成は急がない。


同じだけ食べても、吸収が早ければ、使われるより先にグリコーゲンとして片付けられ、さらには脂肪が作られる。できちゃった脂肪を使うために空腹に耐えなければならない。

吸収がゆっくりになれば、脂肪にならずに、ゆっくりあがった血糖で空腹を感じないで、順々にエネルギーとして使っていける。

空腹を感じなくても、食って食って食いまくりたいという身勝手な気持ちの者でなければ、十分にその力を発揮してくれるのだ。