帰宅すると、子どもがクラッカーを鳴らして出迎えてくれました。
「かーさんが帰ってきてくれただけで嬉しい」
そう言ってくれました。
退院後しばらくは、手術あとの肛門が痛くてたまらず、毎日、ロキソニンを飲んでいました。
慣れないストーマの装具交換に、いらいらしたり、ストーマが気になり夜中に何度も目が覚めました。
入院中に、子どもは学校で色々あったらしく、情緒不安定で、フォローが大変でした。
手術後の足のしびれがなかなか取れず、買物に行くのも、ヨタヨタしていました。
そんなこんなで、退院後バタバタと過ごしていましたが、今思えば、あの頃は、大変なりに前に向いて進んでいたのだと思います。
当時、大変だと思っていた事は、全て一過性のものでした。
今かかえている排便障害は、これから一生付き合っていかないといけません。
私の主治医の先生は、
「今はまだ2年経っていないから、評価できない」
と言います。
2年くらい経ってからでないと、排便状態について、良いか悪いか判断できない、と。
2年、、、。今の状態があと1年経って、もう少し良くなるのか、不安です。
最近は、一応、主婦としての日常生活はできていますが、働きに行くには、まだリズムが整わず無理があります。
人工肛門だけは絶対に嫌だ、と思っていたけれど、私の場合は、永久人工肛門にした方が社会復帰しやすかったのではないか、もっと深く考えるべきではなかったか、そう思ってしまいます。
本当は、一年前に退院するとき、もっと違う未来を考えていました。元気になったら、また働くつもりでした。
元気にはなったのに、働くには無理がある、そんな事もあるとは想定外でした。
今は、こんな状態でも、とにかく前に進むしかないので、ここからまた頑張ります。