OPLL 神秘的システム
<12/6 ②>
今日「頚椎後縦靭帯骨化症(OPLL)」の記事を書いたついでに、明日は病院なのでアップ出来ないかも知れないと思い・・・もう1本。
OPLLを発症した時にある意味貴重な体験が出来ました。
まあ、あまり嬉しくない情報なんですが、興味がおありなら読んであげて下さい・・・
脳から頚椎を通って全身にいきわたる神経の束(脊髄)が何らかのショックを受け、脊髄神経の信号伝達が一時的に遮断されたら(もしくは切れたら)首から下のすべての筋肉は全く動かないし、そして痛さも熱さ冷たさも何も感じません。
自分の目の前を自分の「手」がまるでスローモーションの様に自分の意志とは関係なく通り過ぎる。
その時の「手」はまるでただの肉で物体。
動かす事も何かを掴む事も温かさを感じる事も出来ずぶらぶらです。(自律神経系の心臓や内臓を除き)腕も太腿も腰も足もすべて同じなので受け身を取る事は不可能。成り行きに任せて倒れるしかありません。
脊髄に一時的ショックを受けた後、神経回路が運良く回復するとして・・・その時にもう一つの恐怖が待ち受けます。(もし回復しなければ場所により半身~全身身不随などとなってしまいます)
神経が伝える信号はすべてが電気的信号。
「右手の人差し指よ動け」という脳からの信号。
「足をどこかにぶつけて痛い!」という足の神経からの情報。
熱い寒いという感覚情報・・・すべて脊髄を通って情報交換されています。
学校の理科とか生物とかでひょっとして勉強したのかも知れないがすっかり忘れているし普段からそんな意識はしていないですよね。
その神経がショックから回復するときに「誤動作」する可能性があるのです。
例えば、右足の親指が病んでも痛んでもいないのに「痛い」という情報だけが何らかの原因で脳に伝わり続ける。外科的処置は何も出来ないのにその親指は「痛い」という信号が途絶えるまで強烈に痛み続ける。つまり脳は右足の親指が痛いという誤った認識を続けるわけです。まるで本当に怪我をして痛くてたまらないかのように。
「痛い」のはその場所とが痛い(勿論そこが痛い筈)というより、脳がそれを感じて「痛いのだ」と判断している・・・生命を維持する為に作られた神秘的なシステムな訳ですね。
私が最初にそれを体験したとき・・・救急車を待つ間、救急車で運ばれている最中、病院で投薬されるまで・・・首から下の身体の全て、何処とは言えないすべての部分の強烈な「痛み」に襲われました。
雪のガタガタ道を走る救急車の振動はまさに地獄。
「殺してくれ~!」と叫びたかった記憶が今も残っています。
本当に恐怖だったけど、人間の身体の神秘と現実を感じる出来事・・・
OPLLゆえの貴重な体験でした。