第9074回「創元版ディクスン・カー短編 その17、悪魔の原稿 ストーリー、ネタバレ」 | 新稀少堂日記

第9074回「創元版ディクスン・カー短編 その17、悪魔の原稿 ストーリー、ネタバレ」

 第9074回は、「創元版ディクスン・カー短編 その17、悪魔の原稿 ストーリー、ネタバレ」です。


「事件編 読むと死に至る原稿」

 若いカップルのロイとジェニーが、自動車のエンジン・トラブルのために、いまや廃屋となっている海辺に建つブリード・ハウスにやってきます。しかし、彼らは単なる訪問者です。物語は数時間前に遡ります。


 マーシュは弁護士、コールストンは怪奇作家であり、ふたりはまったく性格の異なる親友同士でした。「深夜0時5分に、あの廃屋となっているブリード・ハウスで、きみはこの原稿を読む勇気があるかね」、コールストンはマーシュを挑発します。


 そして、物語は冒頭シーンに戻ります。カップルは、コールストンと思しき人物の死体と遭遇します。そこに現れたたのが、第五の人物、ショー博士でした。自分たちが犯人じゃないと言い張るロイに、ショー博士はうなずきます。「その男を殺したのは原稿だ」


「真相編 真夜中の廃屋で何があったのか」

 以下、結末まで書きますのでネタバレになります。


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 一方、0時5分、マーシュは別室で指定された時間に原稿を読もうとしていました。しかし、原稿には何も書かれていませんでした。コールストンは自殺をしようとしていたのです。そして、友人を死体の第一発見者にするために、細かく時間を指定していたのです。


 一命をとりとめたコールストンは精神病院に収容されます・・・・。彼の前歴としては、いたずら電話で他人を死に追い込んだことがある、とも付記されています。


(蛇足) 正直、スベったとしか言いようのないシナリオです。


(追記) 「ディクスン・カー短編」につきましては順次取り上げていく予定です。興味がありましたら、お手数ですが、ブログトップ左側にあります"ブログ内検索"欄に"カー短編"と御入力下さい。