第8064回「るろうに剣心(第2作) 京都大火編 その2、ストーリー、ネタバレ 和月伸宏原作」 | 新稀少堂日記

第8064回「るろうに剣心(第2作) 京都大火編 その2、ストーリー、ネタバレ 和月伸宏原作」





 第8064回は、「るろうに剣心(第2作) 京都大火編 その2、ストーリー、ネタバレ 和月伸宏原作」です。「伝説の最期編」の前編になっています。


「プロローグ 斎藤一VS志々雄真実」

 1878年(明治11年)、摂津鉱山に警官隊が集結していました。率いるのは、かつては幕府側だった斎藤一(江口洋介さん)でした。鉱山に突入を命じます。目指すは、多数の部下を率いた志々雄真実(ししお まこと、藤原竜也さん)です。




 坑内の広まった場所は、赤々と燃え盛っています。板敷の通路で挑発していた包帯で全身を覆った男こそ、志々雄でした。斎藤がここに達するまでに多数の部下を失っています。さらに多数の部下が天井からぶら下げられていました。斎藤の目の前で次々と殺されます。


 そして、なす術もなく見守る斎藤を嘲笑しながら、志々雄は部下を引き連れ立ち去ります・・・・。


「第1章 大久保利通内務卿暗殺事件」

 かつて“人斬り抜刀斎”と恐れられた伝説の剣客、緋村剣心(佐藤健さん)は、居候している道場主の神谷薫(武井咲さん)と芝居見物を楽しんでいました。舞台では、「人斬り抜九斎」が悪役として演じられていました。




 「剣心も伝説になったのね」と話しかけてくる薫に、「拙者の時代は終わったでござる」と剣心は答えます。いまや剣心は、仲間たちとのどかな生活を送っていたのです。ですが、そんな剣心を呼び寄せた人物がいました。内務卿の大久保利通でした。


 「志々雄は明治政府の転覆を狙っている。差し向けた警官隊は、ことごとく惨殺された。事は急を要す、志々雄を倒せるのは、剣心おぬしだけだ」、大久保は返答に一週間の猶予を与えます・・・・。


 しかし、大久保内務卿は、志々雄の部下である瀬田宗次郎(神木隆之介さん)に暗殺されたのです。しかも、犯行を暗殺を企てていた一味の仕業だと見せかけます(歴史と整合性が取られています)。しかも、殺戮した警官の死体を内務省に送り付けていたのです。


 殺された警官の遺体に取りすがる家族を見て、剣心は決意を固めます。そして、薫に別れを告げ、京都に向かいます・・・・。


「第2章 旅の仲間、少年と操」

 その頃、剣心の行方を追っている者がいました。元御庭番の四乃森蒼紫(しのもり あおし、伊勢谷友介さん)でした。相楽左之助(青木崇高さん)を半殺しにします。そこに割って入ったのが、医師の高荷恵(蒼井優さん)でした・・・・。




 相良は薫をけし掛けます。「おれは、剣心を追って京都へ行く、おまえはどうする?窮地にある友を助けるのは、友だちの役割だ」、相良の言葉に動かされ、薫も同行することにします・・・・。


 一方、逆刃刀(さかばとう)を盗もうとした女がいました。元御庭番の孫である操(土屋太鳳さん)でした。剣心は簡単に刀を取り戻します。そんなふたりの前に現れたのが少年でした。少年は助けを求めます、兄が斬られていたのです。少年の兄は目の前で息を引き取ります・・・・。


 少年の村に行きますが、彼の両親は惨殺されていました。遺体を葬ろうとすると、数十人の野盗がやってきます。志々雄の部下でした。剣心は斬って斬って斬りまくります(コマ落としとワイヤー・アクションが多用されています)。


「第3章 逆刃刀、断たれる」

 そこに現れたのが、瀬田宗次郎でした。「おぬしが人斬り抜刀斎か?志々雄さまが会いたいと言っておる」、ですが、志々雄は剣心と闘う気などありませんでした。宗次郎に相手をさせます。剣心とは同格の腕を誇っています。




 十数合、打ち合います。その時でした。逆刃刀が断たれたのです。宗次郎が使っていた刀は、虎徹でした。虎徹も多数の刃こぼれを生じていました。ですが、剣心が敗れたことに間違いありません。剣心は愕然とします・・・・。


「第4章 京都にて、逆刃刀を求めて」

 洛中で偶然再会したのが、操でした。宿へ案内します。旅籠の主人は、かつては御庭番として仕えた翁(田中泯さん)と呼ばれる老人でした。旅籠経営は偽装だったのですが、そのまま御維新を迎えたというのが真相でした。ただ、翁は老人と言えども、忍者としての腕は衰えていません。


 翁は剣心の志々雄打倒に積極的に協力します。剣心が最初に頼んだのが、逆刃刀を鍛えた刀匠の新井赤空(しゃっくう)の行方でした。ですが、赤空は亡くなっていました。さらに息子の青空(せいくう)は、新たな刀を打たないと断ります・・・・。


 一方、志々雄は十本刀を招集します。「いよいよ動くのですね」、宗次郎にニタニタ笑いが浮かびます・・・・。志々雄は、十本刀のひとりを新井青空の元に送ります。髪を染めた異様な男です、赤ん坊を人質に取ります。


 子どもを取り返すために、剣心が折れた逆刃刀で立ち向かいますが、圧倒的に不利です。そんな剣心に、あらたな逆刃刀を投げます。逆刃刀が男の首筋を打ち据えます・・・・。「刀匠は神への奉納に際し、必ず二本打ちます。優れた方が真の刀、劣った方が裏の刀。折れた刀は、裏の刀でございます」、青空はそう説明します。


「第5章 京都大火」

 志々雄が目指したのは、あくまで政府の転覆です。その第一弾として企てたのが、京都を燃やし尽くすことでした。多数の部下が洛中に侵入します。その情報は警察も剣心もかつての御庭番衆もつかんでいました。人のいなくなった市街地で激突します・・・・。


 そして、相良も薫も参戦します。さらに、斎藤一も警官隊を率いて対峙します。志々雄の部下は、大八車に火を放ち、手には松明を持ち、放火を始めます。剣心は斬って斬って斬りまくります。さらに剣心の前に現れたのが十数人の志々雄の影武者でした。すべて倒します(逆刃刀ですので殺してはいません)。


 その頃、四乃森蒼紫は剣心を支援する翁と対決していました。ふたりは相争います(翁を演じた田中さんが実に凛々しく演じています)。ですが、翁は四乃森に討たれます・・・・。四乃森を愛する操は複雑な表情で見つめます・・・・。


 この事態に違和感を感じていたのが、剣心でした。「何故だ?志々雄も十本刀も出てきていない」、その時でした。薫を拉致した騎馬の男が町中を疾駆したのは・・・・。剣心は追います。薫を乗せた馬が向かったのは、装甲艦でした。志々雄は艦砲射撃で江戸を焼き払おうとしていたのです。


 「志々雄は官軍を"見立て"て行動を起こしている」、そう考えた剣心は装甲艦に乗り込みます。しかし、薫は荒れ狂う海の中に突き落とされました。剣心も飛び込みます・・・・。


「エピローグ 謎の男」

 意識を失った剣心は、浜辺に打ち上げられていました。そこにやって来たのが、ひとりの男(謎の男とクレジット、福山雅治さん)でした。謎の男は、剣心を肩に抱えて立ち去ります・・・・。


(蛇足) 志々雄が維新政府によって裏切られた経緯が劇中に描かれています。鳥羽伏見の戦いのさなか、何人もの官軍兵士によって突き刺されました。さらに、油をかけられ焼かれました。以降、志々雄は復讐鬼になりました・・・・。このエピソードの断片は、第一作の冒頭でも描かれています。


 ところで、京都全土が灰燼に帰するところまではいっていません。志々雄が目指していたのは、鳥羽伏見の戦いの再現であり、江戸城開城でした。完結編「伝説の最期編」に続きます。


(補足) 写真は、"映画.com"から引用しました。


(追記) 実写映画版「るろうに剣心」に書いたブログは次のとおりです。

「第一作、感想」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11358990633.html

「第一作、ストーリー」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11359033521.html

「京都大火編、感想」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-11914146264.html

「京都大火編、ストーリー」 今回のブログです。