第3126回「最上の命医 第7話、腸回転異常症編 ストーリー、ネタバレ」(医療ドラマ) | 新稀少堂日記

第3126回「最上の命医 第7話、腸回転異常症編 ストーリー、ネタバレ」(医療ドラマ)

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 第3126回は、「最上の命医 第7話、腸回転異常症編 ストーリー、ネタバレ」(医療ドラマ)です。図説は、腸回転異常(右)を、正常(左)との対比で描いたものです。日本小児科外科学会から、図説を含めて引用します。今回、この腸回転異常症が取り上げられています。


 『 小腸の長さは新生児で1.5~2m,成人で4~6mあります.この長い腸管がお腹の中にうまく納まるために,腸管の発生過程で回転と固定という現象が起こります.胎生8週頃に小腸と大腸の一部は一度臍帯内に脱出し,臍帯内で成長し胎生12週までにお腹の中に戻ってきます.


 この戻る過程で,十二指腸はいちばん背中側(深いところ)を体の右から左に走るようになり,逆に大腸はむしろお腹の浅いところで左から右に大きな円を描くように回ります.そして,その間の小腸は左上から右下(斜め方向)に走る形におさまり,長い小腸があたかもカーテンレイルに固定されたような安定した形をとります(図).


 一方,腸管の回転と固定が障害されると,いろんないびつな形で腸管が固定されますが,扇を広げたように小腸と大腸の一部が根元で収束する形が最も多いタイプです(図).このタイプでは,突然扇の要の部分で腸が捻転して,腸管の血行が悪くなる病気(中腸軸捻転)が発生します.放置すると,小腸と大腸の一部が壊死(死んでしまう)をおこし,手術をしても残った腸が短くなり,消化吸収に障害がでる短小腸という重篤な状態になります.・・・・ 』


 前回のラスト部分から引用します。

 『 平聖中央病院の小児外科が復活します・・・・。マリア(比嘉愛未さん)は、西條命(みこと、斎藤工さん)に言います。「わたし、富山に行きます。夢の形は違っても、夢は追える」、命の返事は「瀬名さん、無理していない?」 マリアは、休日に赴任先の病院を見学していたのです。マリアは言います。「行ってきます」


 マリアを見送ったのは、桐生危(あやめ、池内博之さん)でした。遅れて、命もやってきます。ふたりに見送られてマリアは旅立ちます・・・・。マリアは、バスの中で命の数々の言葉を思い出します。そして、慟哭します。病院に戻った西條命に、新小児外科部長が声を掛けます。「お前の好きにはさせない」 』


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 小児外科は復活します。ですが、メンバーは新部長の坂本(入江雅人さん)と命のふたりだけです。坂本には弱点を抱えています。息子の一馬です。腸回転異常症のため、小腸を切除したのですが、そのため、ずっと入院しています。いわば、副院長(陣内孝則さん)に息子を人質に取られている状況です。一馬の回復には、小腸移植しかありません・・・・。


 坂本の仕事は、命(みこと)を飼い殺しにすること、反抗すれば、部長権限で他の病院に飛ばせます。そんな坂本に、命は提案します。「飛ばす前に、一馬くんを治すこと」 命の提案は、ビアンキです。20センチの小腸を縦切りにして倍の長さにする、さらに合わせ技で5倍の1メートルにできると・・・・。


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 坂本は、日曜出勤します。息子・一馬のことが気になっていたからです。そこで、友人の小児内科医から、命が小児内科に度々来ていることを知ります。坂本は息子の一馬に聞きます、手術をする気があるかと・・・・。息子は、受けたいと、きっぱり言い切ります。坂本は、命に頭を下げます。命は危(あやめ)に協力を頼みます。


 第1弾でビアンキを実施し、第2弾で新たなオペを行うのです。第2段階では、ホッチキス式の機器を使うようです。パソコンの画面を見ていた副院長の眼が尖ります。一馬のオペを知ったからです・・・・。


 オペが始ります。副院長は、見学したいとオペ室に入ってきます。坂本も見学しています。副院長は、リスクをことさらに坂本に語りかけます。たしかに、副院長が指摘していたように癒着が起こっていました。副院長は、さらに坂本に揺さぶりをかけます。命は、別のオペに切り替えたいと申し出ますが、親の同意が必要です。


 坂本の心が揺れます。一瞬の躊躇の後、許可を与えます。命を信じきったのです。小腸の切り口を変え、どちらの小腸にも血管が行くようにしたのです。小腸には腸間膜が必要です。腸間膜には血液が通っています。癒着は、腸間膜以外のルートで、血管を作っていたのです。その血管を利用したのです。命は、それを目視で確認しています。副院長は、そのことを坂本に教えます・・・・。


 一馬の術後は、順調です。今回は、理事長の孫である真中(板谷由夏さん)と、教師である父親のエピソードも描かれています。今後、ドラマの中心に浮かび上がってくるかもしれません。危(あやめ)と真中も加わり、最終的に小児外科のメンバーは6人となります。


(補足) 2枚目、3枚目の写真は、公式ホームページからの引用です。コミックを原作とした良質なドラマなのですが、視聴率は伸びていません。残念です。


(追記) これまでの6話につきましても、ブログに書いています。

「第1話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10764551103.html

「第2話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10771654357.html

「第3話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10778759532.html

「第4話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10786081018.html

「第5話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10793701337.html

「第6話」 http://ameblo.jp/s-kishodo/entry-10801433115.html