野生の狼みたいな瞳にかえろうと思う今日この頃 | 美しきダメ人間の日々

野生の狼みたいな瞳にかえろうと思う今日この頃

暑いっすね、でもほら、夏と言えば僕じゃないですか?
そんな感じでお久しぶりです。

先日ですね、話題の映画を観てきました。
「おおかみこどもの雨と雪」でございます。
ここ2~3年に観た映画の中では抜きん出てました。
淡々と流れるストーリーの隙間から沁み出る激情がたまらなく素晴らしいんです。
観た方が良いですよ、マジで。
たいした深みもないのに小難しい御託ばかりを押し付けるクソ映画なんて観てる場合じゃない。

映画と言えばですね、最近は街の映画館って少なくなりましたよね。
寂しいかぎりでございます。
僕が幼少の頃は少し大きな駅前になら必ずあった街の映画館。
すげえ田舎の鳥取にでさえ5つもあったもんね。

その中の映画館の一つであったすごく思い出深い映画館のお話し。
レトロパチンコ&スロット好きな方なら行ったことがあるかもしれない鳥取駅前にあった永楽会館というホールの近くにあった小さな映画館。
そこで上映されてた「ドラえもん~のび太の恐竜~」って映画をどうしても見たかった僕、ケンヂ少年。でも入場するお金なんてないわけですよ。
でもね、そこの映画館、お手洗いの窓からなら子供ならギリギリ入る事が出来たんです。そうギリギリもぐり込むことが出来たんです。
そんな感じで幼なじみと違法入場し、映画を堪能した僕ちん。
良い映画だったなあ、「ドラえもん~のび太の恐竜~」
もうね、感動しながら退場するわけですよ、まばらな客に混じって堂々と正規の出口から。
そしたらね、呼び止められるわけですよ、一人でその映画館を切り盛りしてるおじいさんに。
「おい、わりゃあどこから入って来ただい?」って。
んでもって泣きながら「ごめんなさい、どうしても観たかって、でもお金がないけえ便所から入りました」って素直な僕と幼なじみは謝るわけですよ。
そしたらそのおじいさん「卑怯な真似はするじゃないだ、観たかったら表から来い、観さしてつかあさいって頭下げに来い」って言うんですよ。
もうね、僕も幼なじみも本当にありがとうの気持ちで一杯でしてね。
その後5回は観に行きましたね、堂々と表から、「観さしてつかあさい」って思い切り頭を下げて。
最後の方はおじいさん、若干迷惑そうでしたが。

いやね、僕が言いたいのは、おじいさん、本当に映画が大好きであんまり儲かってないみたいだったけど一生懸命やられてたんだろうな、ってことなんですよ。
その映画館も今はスーパーマーケットだか駐車場になっております。

あのおじいさんも多分今となっては鬼籍に入られてるんでしょうけど、あんなおじいさんがやってる映画館で観たい映画ですね「おおかみこどもの雨と雪」は。