数年前より評判の高いこちらで休日にケーキを買いました。
神楽坂にある「パティスリー・ カー・ヴァンソン」です。
伺ったのは、土曜日の14時過ぎ。店内には3組のお客さん、外には2組のお客さんが並んでいました。店内に入るまで10分程度、あまり待たずに済みました。
購入したケーキは4つ。
■ ショートケーキ(680円)
■ モンブラン(680円)
■ クレーム・キャラメル(プリン)(320円)
■ シュー・ア・ラ・クレーム(300円)
ショートケーキ
いまにも崩れそうな、多層のケーキ。切り口からはたくさんのいちごが見えます。スポンジ生地には洋酒シロップがほんのりしみ込んでおり、ふわっというよりも、しっとりした大人の味わい。
スポンジの間の生クリームは少し甘め、いちごの酸味をサポートしています。外側とトップの生クリームは甘さをぐっと控えていて、バランスを取っています。
スポンジ生地がサバランのように洋酒がしみているショートケーキは初めて。バランスがよいのか、今までに食べたことのない美味しさで驚きました。
モンブラン
まずは、大きさに驚きました。アンジェリーナやヴィロンと同じか、少し大きいかと思うくらいのサイズ。
そして、購入した2つの形があまりにも違うのにも驚きます。最近のケーキは、どのお店でも、同じケーキは同じように成形しますが、こちらは、1つずつ形も大きさも違う個性的な形。重さを量ってみると、10%も重さが違う・・・
カルメ焼きをほうふつさせる、カラメル味の大きなメレンゲの上に、甘く柔らかいマロンペーストと無糖の生クリームが重ねられ、トップには、固めのマロンペーストが絞られています。
さくっとした食感の土台とマロンペーストと生クリームの組み合わせは、甘みが強いのですが、美味しい。特に、内側に入っている柔らかいマロンペーストと生クリームを一緒にいただくと、幸せな気持ちになります。
多少の形の違いは、味に影響がないでしょうから、大目に見ないといけないですね。
クレーム・キャラメル(プリン)
底には、苦みが強いカラメルソースが入ったプリン。
プリン部分は2層になっており、下層はなめらかな食感、上層はバニラビーンズが入ったムース状の食感。カラメルの苦みとプリンの甘さのコントラストを楽しむ大人の味でした。
シュー・ア・ラ・クレーム
表面にアーモンドスライスが乗ったシュー皮は、カリッと香ばしいもの。
中のクリームはバニラビーンズがたくさん入ったなめらかなカスタードクリーム。
皮が固すぎず、アーモンドの食感がよく、美味しくいただきました。
どのケーキも他のお店では出会えないお味のもの。お値段が少々お高めですが、それでも価値がある、みなさんが並ぶ理由がよくわかりました。
ただ、残念なことがいくつかありました。
■ お持ち帰りの箱が小さく、ショートケーキの高さに合っていないこと
紙箱のふたをきっちり締めないのはどうしてなのか・・・お店でケーキを箱に入れている時に難儀しているのを見て、疑問に思っていました。家で箱を開けてみてわかりました。
ケーキの高さが箱の高さを越えるため、蓋が閉められないのです。
イートインができないお店ですから、お持ち帰りが大前提。自分のケーキの大きさを吟味して箱を用意していただきたいと思いました。
■ 接客のスピードが遅いこと
ケーキの注文を受けて、箱詰め、お会計の流れをスムースにできるよう、スタッフが手際よく作業できるようになると印象がよくなります。うまくお客さんをさばけないため、行列ができていると思われます。
大切な作品であるケーキは、きちんと箱に入れてほしい、それだけなんですが、ケーキの取扱や箱詰めの様子は、見ている側をハラハラさせるものでした。
■ ケーキの周囲がクリーム等で汚れていること
ケーキを包むセロファンや紙にクリームなどがついているのが気になりました。
どちらのケーキ店でも、飾りの粉砂糖が付いていたり、多少の汚れがありますが、こちらは、その度を超えてると思いました。モンブランの紙箱の外側に何か所もクリームがついた手で触った跡が残っていたり、ショートケーキの周囲のセロファンの外側に、アーモンドスライスが付いていたり・・・
ケーキの美味しさだけなく、美しさにもこだわりがあると、さらによい作品になるのではと思います
ケーキが美味しかったので、また伺いますが、できれば、気持ちよくケーキをいただきたいと切に願っています。
patisserie K.ViNCENT (パティスリー・ カー・ヴァンソン)
03-5228-3931
東京都新宿区筑土八幡町1-2 第3NKビル 1F