はいさい、RINです
国頭(くにがみ)村の東西を横断する山越えの道路(県道2号線)沿いや
太平洋側の県道70号線沿いには、
「沖縄の梅雨を知らせる花」
として知られる
コンロンカやイジュが咲き始めました。
これらの花が咲き終わる頃に、
入れ違うように、沖縄には梅雨が訪れるのです。
コンロンカという木は、聞きなれないと思いますが、
南西諸島から台湾にかけて自生していて、
「常緑半蔓性(つるせい)低木」
という、
直立性またはつる性の両性を併せ持つ低木で、
「白い葉」
が最初に目に入り、とにかく目立つのです。
「白い葉」のように見えるのは葉ではなく、
「苞(ほう)」という花やつぼみの基部にあたり
それらを保護するための葉っぱ状のもので
花は、花径1cmほどの黄色い綺麗な星形の筒状花です。
白い葉っぱのような「苞(ほう)」は、
花部の周りに5枚つくのがふつうです。
コンロンカの白い苞を見ていると、
何となくクリスマスのポインセチアの赤い葉を思い出してしまいます。
沖縄には雪が無縁なので、クリスマスといっても味気ないもので
イベントとして喜ぶのは若い人たちだけですけどね。
コンロンカは
「アカネ科コンロンカ属」
で、コーヒーやクチナシ、ノニ(ヤエヤマアオキ)の親戚なのです。
コーヒーノキは
「アカネ科コーヒーノキ属」
クチナシ(沖縄方言ではカジマヤー)は
「アカネ科クチナシ属」
で、
ともに「アカネ科」の仲間になるのです。
バナナ園やコーヒー山には、クチナシも自生しています。
アカネ科植物は
熱帯系の草本や低木で、
アルカロイドを含む種が多いのが特長で
コーヒーノキのカフェインは、自身を守る一種の「毒」なのです。
そのためにイノシシ被害もありません。
鳥害が少ないのもそのせいかもしれません。
アカネ科キナ属のキナの樹皮には
マラリヤ特効薬キニーネというアルカロイドを含んでいます。
植物図鑑や百科事典、ネットのWikipediaなどで花名を調べると
分類(科、属)や学名、和名などが書いてありますが、
地球上の全ての生物の種は、永い時間の経過とともに
増えたり減ったり、絶滅したりを繰りかえして現在に至っています。
すべての生物は、
1種類の生物から順々に
樹木の幹からたくさんの枝が次々に分かれていくように
枝分かれ的に進化してきたと考えられていますが、
生物の進化的関係を樹木的に表現した図を
「系統樹」
といい、
根本的な最初の大分類を「界」といっています。
アリストテレスから中世までの分類では、
・動物界
・植物界
の2種類に分けていましたが(二界説)、
その後、三界説、四界説と増えて
18世紀になって、スウェーデンの博物学者カール・リンネが
五界説
・動物界
・植物界
・菌界
・原生生物界
・モネラ界
(細胞核を持たない原核生物の全てを含む生物界)
を提唱し、
「界・門・綱・目・科・属・種」
というような
今日の生物分類法の主流が創り出されました。
「コーヒーノキ」
でいえば、
・植物界
・被子植物門
・双子葉植物網
・アカネ目
・アカネ科
・コーヒーノキ属
私たち「人間」は、
・動物界
・脊椎動物門
・哺乳綱
・霊長目
・ヒト科
・ヒト属
・ヒト
となっています。
そういうわけで、
「コンロンカやクチナシはコーヒーの親戚」
になるといっても、
「それでも、ちょっと違うでしょう」
という方には、
例えば、
「ナス科」
・唐辛子
・ピーマン
・パプリカ
はスパイス系で何となく似ていませんか?
あるいは、
「ユリ科」
・ネギ
・ニラ
・ラッキョウ
・ニンニク
・タマネギ
だって似てますよね。
「シソ科」
・バジル
・ミント
・タイム
・セージ
・バジリコ
・ローズマリー
・シソ
も何となくハーブの同類っぽいです。
でも
「バラ科」
・バラ
・リンゴ
・梨
・ビワ
・アンズ
・ピラカンサ
・桜
・梅
・桃
こうなってくると、科目といっても
さすがに幅広いことが判ってきますね。
「コンロンカやクチナシはコーヒーの親戚」
ともに白い花が咲き、(コンロンカは黄色い花ですが)
しかも開花時期も春で、共通点が多いですよね。
コンロンカは、別名「白いハンカチの花」とよばれ、
漢字では「崑崙(こんろん)花」と書き、
花言葉は「神話」。
中国の古代信仰では,
神霊は聖山によって天にのぼると信じられ,
崑崙(こんろん)山は、その中でも最も神聖な山とされ、
「人間がたどり着けないほど遠い西方の果て、
黄河の源で、玉を産出し、最高神である黄帝の山であり、
諸神が集り,四季の循環を促す「気」が吹渡り,
不死や復活を司る仙女の西王母がいる崑崙(こんろん)山」
というのがあり、
コンロンカの花の名は、その白い「苞(ほう)」を、
「黄河の源で天界への入り口とされた
神々の住む崑崙(こんろん)山に積もる雪に例えて
名付けられた」
というのですから、
「コンロンカ」は、なかなか気品のある名前なのです。
「コンロンカ」の花言葉が「神話」というのも、
納得できますよね。
日本神話でいえば、
乱れた地上界を治めるために、天界の天照大神の命を受けて、
天孫の邇邇藝命(ににぎのみこと)が、葦原の中つ国(あしはらのなかつくに)、
つまり高天原と黄泉の国の間にあるとされる世界=日本の国土、
これを治めるために、高天原から日向国の高千穂峰へ天降(あまくだ)る
「天孫降臨(てんそんこうりん)」
というのが、記紀に出てきます。
中国神話の「崑崙(こんろん)山」=日本神話の「高千穂」
と考えれば、
「コンロンカ」
が、
いかに高貴で神々(こうごう)しい花の名前なのか、と
感嘆してしまいます。

国頭(くにがみ)村の東西を横断する山越えの道路(県道2号線)沿いや
太平洋側の県道70号線沿いには、
「沖縄の梅雨を知らせる花」
として知られる
コンロンカやイジュが咲き始めました。
これらの花が咲き終わる頃に、
入れ違うように、沖縄には梅雨が訪れるのです。
コンロンカという木は、聞きなれないと思いますが、
南西諸島から台湾にかけて自生していて、
「常緑半蔓性(つるせい)低木」
という、
直立性またはつる性の両性を併せ持つ低木で、
「白い葉」
が最初に目に入り、とにかく目立つのです。
「白い葉」のように見えるのは葉ではなく、
「苞(ほう)」という花やつぼみの基部にあたり
それらを保護するための葉っぱ状のもので
花は、花径1cmほどの黄色い綺麗な星形の筒状花です。
白い葉っぱのような「苞(ほう)」は、
花部の周りに5枚つくのがふつうです。
コンロンカの白い苞を見ていると、
何となくクリスマスのポインセチアの赤い葉を思い出してしまいます。
沖縄には雪が無縁なので、クリスマスといっても味気ないもので
イベントとして喜ぶのは若い人たちだけですけどね。
コンロンカは
「アカネ科コンロンカ属」
で、コーヒーやクチナシ、ノニ(ヤエヤマアオキ)の親戚なのです。
コーヒーノキは
「アカネ科コーヒーノキ属」
クチナシ(沖縄方言ではカジマヤー)は
「アカネ科クチナシ属」
で、
ともに「アカネ科」の仲間になるのです。
バナナ園やコーヒー山には、クチナシも自生しています。
アカネ科植物は
熱帯系の草本や低木で、
アルカロイドを含む種が多いのが特長で
コーヒーノキのカフェインは、自身を守る一種の「毒」なのです。
そのためにイノシシ被害もありません。
鳥害が少ないのもそのせいかもしれません。
アカネ科キナ属のキナの樹皮には
マラリヤ特効薬キニーネというアルカロイドを含んでいます。
植物図鑑や百科事典、ネットのWikipediaなどで花名を調べると
分類(科、属)や学名、和名などが書いてありますが、
地球上の全ての生物の種は、永い時間の経過とともに
増えたり減ったり、絶滅したりを繰りかえして現在に至っています。
すべての生物は、
1種類の生物から順々に
樹木の幹からたくさんの枝が次々に分かれていくように
枝分かれ的に進化してきたと考えられていますが、
生物の進化的関係を樹木的に表現した図を
「系統樹」
といい、
根本的な最初の大分類を「界」といっています。
アリストテレスから中世までの分類では、
・動物界
・植物界
の2種類に分けていましたが(二界説)、
その後、三界説、四界説と増えて
18世紀になって、スウェーデンの博物学者カール・リンネが
五界説
・動物界
・植物界
・菌界
・原生生物界
・モネラ界
(細胞核を持たない原核生物の全てを含む生物界)
を提唱し、
「界・門・綱・目・科・属・種」
というような
今日の生物分類法の主流が創り出されました。
「コーヒーノキ」
でいえば、
・植物界
・被子植物門
・双子葉植物網
・アカネ目
・アカネ科
・コーヒーノキ属
私たち「人間」は、
・動物界
・脊椎動物門
・哺乳綱
・霊長目
・ヒト科
・ヒト属
・ヒト
となっています。
そういうわけで、
「コンロンカやクチナシはコーヒーの親戚」
になるといっても、
「それでも、ちょっと違うでしょう」
という方には、
例えば、
「ナス科」
・唐辛子
・ピーマン
・パプリカ
はスパイス系で何となく似ていませんか?
あるいは、
「ユリ科」
・ネギ
・ニラ
・ラッキョウ
・ニンニク
・タマネギ
だって似てますよね。
「シソ科」
・バジル
・ミント
・タイム
・セージ
・バジリコ
・ローズマリー
・シソ
も何となくハーブの同類っぽいです。
でも
「バラ科」
・バラ
・リンゴ
・梨
・ビワ
・アンズ
・ピラカンサ
・桜
・梅
・桃
こうなってくると、科目といっても
さすがに幅広いことが判ってきますね。
「コンロンカやクチナシはコーヒーの親戚」
ともに白い花が咲き、(コンロンカは黄色い花ですが)
しかも開花時期も春で、共通点が多いですよね。
コンロンカは、別名「白いハンカチの花」とよばれ、
漢字では「崑崙(こんろん)花」と書き、
花言葉は「神話」。
中国の古代信仰では,
神霊は聖山によって天にのぼると信じられ,
崑崙(こんろん)山は、その中でも最も神聖な山とされ、
「人間がたどり着けないほど遠い西方の果て、
黄河の源で、玉を産出し、最高神である黄帝の山であり、
諸神が集り,四季の循環を促す「気」が吹渡り,
不死や復活を司る仙女の西王母がいる崑崙(こんろん)山」
というのがあり、
コンロンカの花の名は、その白い「苞(ほう)」を、
「黄河の源で天界への入り口とされた
神々の住む崑崙(こんろん)山に積もる雪に例えて
名付けられた」
というのですから、
「コンロンカ」は、なかなか気品のある名前なのです。
「コンロンカ」の花言葉が「神話」というのも、
納得できますよね。
日本神話でいえば、
乱れた地上界を治めるために、天界の天照大神の命を受けて、
天孫の邇邇藝命(ににぎのみこと)が、葦原の中つ国(あしはらのなかつくに)、
つまり高天原と黄泉の国の間にあるとされる世界=日本の国土、
これを治めるために、高天原から日向国の高千穂峰へ天降(あまくだ)る
「天孫降臨(てんそんこうりん)」
というのが、記紀に出てきます。
中国神話の「崑崙(こんろん)山」=日本神話の「高千穂」
と考えれば、
「コンロンカ」
が、
いかに高貴で神々(こうごう)しい花の名前なのか、と
感嘆してしまいます。