孤狼の血
孤狼の血
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昭和六十三年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆なひさくを打ち出すが。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく。
ミステリー?
2016年『このミス』3位だったので図書館で予約して、半年待ってやっと読めた本作。
ミステリーと言えばミステリーだけど、そこまでミステリーミステリーしていないというのが率直な感想。
数行で何回ミステリーって言ってんだ。
まー、不良警官もの、暴力団と警察もの、なんて一括りにできてしまうのだけれど、骨太でぎっしり内容詰まってて、その骨密度具合は3階から転落しても骨折一つせずに生還できるぞ、みたいな。
濃密で無駄のない話に急転する展開、非常に面白かった。
ハードボイルドだけれど、そこまでハードボイルドハードボイルドしていないのでおすすめ。
特にプロローグとエピローグの演出が素晴らしい。