長い長い朝が来た


目が覚めた
何かに動かされるように毎日
あの日から  この時間に目覚める•••


この時間。。。5時半   アニキが私の元を  
去った時間   この時間から15分ごには
二階で寝てる娘を起こしに行った 




アニキは、息も  ハアハアしてなかった
苦しいそぶりは、吐くとき以外は
なかったのに



お腹も腹水もなかったし




血液検査は、ブロ友さんがたしか
おしえてくれたなぁ。。。
最初は数値が悪くなくてもその後
調べたら、膵臓や腎臓の数値が極端に
悪くなってることあるよと。。。




階下でたぶん、あの音は、ミルキー
音でわかる
いま、みずをのんでる  ピチャピチャと


でも、もうアニキのその音は聞けない

いまも、夜中にトイレに起きるとつい
ベッドで寝てるアニキに
心配かけないように、
ト、イ、レ、!
。。。て、声かけては  気がつく




ああ、もういないんか•••  だな•••

{6E3AA37E-ABD5-451F-AC25-B8D2E235718D}




この世に肉体がなくとも私の心の
娘の心の、皆さんの心の、  中に
あいつは、アニキは、生きてるんだ



でもさ、あの丸ーい頭をもう、
なでなで
できないんだよ



でもさ、あのパタパタよくふる  あの
硬くて    短い棒のような尻尾はね


もう、ふってくれないんだ
もう、見ることできないんだ
猟犬特有の  尻尾    
意思をすごく表現できる尻尾なのにさ



アニキ   聞いたよ 娘から昨夜
あんたさ、動物病院あれだけ嫌いなのに
喜んで、ぐいぐい引っ張って車に乗った
んだって、

そして、着いても  降りたがらなかった
みたいだね?


おれ、特別さっ
なっ、やっぱ   オレのこと
好きだろっ

{EB44C216-BAC2-4AA9-9014-F0728EF72EDA}





そう、おもってたのよね    あのとき
もっと、もっと、もっと、
車のおでかけ、嫌いだったのにさ
あんた、そんなに嬉しかったんだ!
おばかだね!


あたし •••



おバカだっ!




なくなる前の 夜は 病院から帰宅したら
思いっきり 水を飲み、
いつものように自分で皿から餌を食べ
散歩も、立ちションも  マーキングも
できたのね?


あんたは、犬らしく死にたかったんだ



私はそれなのに  回復したとおもってた
きっと、アニキは、あんたは、知ってた
そう思うよ


それとも。。。




オレ?のりきったぁー

{D0721904-ADBD-4CAF-BBAC-8D3D41151D80}


オレ?のりきったぁー
。。。て、昔 皮膚ガンの検診で
良性だとわかった時のように思ってた



ほんと、それだったら、よかったよね



できた場所が悪すぎる
少しズレてたらさ 年寄りだからさ
進行しないじゃん
食いしん坊だから  元気になれたさ
もっと一緒に入れたのにさ



神は 残酷なことをするよな
食べることが趣味なのに、アニキ!
食いしん坊には  あまりにかわいそう



だって、食べたいのにさ
食べてもすぐ下から上がってきて
何にもなんない
あれは   アニキがいちばん辛かったこと
なんてたって、犬らしくないよな





だから、金曜の夜   何故か復帰して
アニキらしく、犬らしく、
おもいっきり、皿にかおつっこんで、
食べたかったんだよね
やってみたかったことだったんだ




でもさ。あれ、水飲ませてすぐに
吐いちゃったこと
私はね  まだずっとずっとこれからも
後悔するんよ  




水をがぶ飲みさせちゃったこと
もっと何か良い手立てがなかったのか
飼い主として家族として
ちゃんとできなかったこと•••


たぶん、キリストが十字架を背負い
ずっと長い道を 歩いたように
あたしも、きっと   歩くしかない

{A87EBA92-B3F5-4FC5-B381-B5B7EDCEA77B}



それが死に繋がったのじゃないっ!!
そう、先生も 真剣に 諭してくれたけど




でもさ、飼い主ってそうじゃないんだよ
わかっててもさ



ああ、こうしてあげたかったな  とか
あのとき、こうしなきゃいけなかったな
ずっと後悔するもんだ



でもさ、
だって、あの、6日間は   あたしらしく
なかったもん
ひとには   いいアドバイスできるのに
元気なあんたが  なって しまうと


なんだかさ、混沌としていて あの日々


急に悪くなって、なんの前兆もなく
悪くなって、いきなり立てなくなって、
でも、金曜には、
 歩けるようになったし
いいウンチもでたし、おちっこもしたし


まさか、あんたがあんなに早く
逝ってしまうなんて


あれは、神様からの  わんこへの贈物?
元気になって やりたいことを最期に

それとも
飼い主への   せめてもの  施しなのか


あの日あのとき、
変に、自信が   あった
その裏で、めちゃくちゃな不安も
あった
これが、最期の  神からのプレゼント
で、なきゃいいなと•••



でも、信じたんだ!信じれたもん!
だって、みんなのアニキだもん!
ひょうきんで粋で しぶといアニキ
こんなことで  簡単に死ぬわけないとね




なのにさ、なあーんもしてあげられない
あげられなかったよ  ゴメンよ




ほんとに  ゴメンよ





いま、
そとは、風が吹いてるよ
今日は、あんたの初七日
だから、風が吹くのか?



あれは、あたしの  ココロが泣いてる?
あの強い風は  あたしのココロのなか?
吹き荒れてるこの気持ちなのかな


それとも  アニキが 吠えてるのかな



あたし、
これからも、
こうして、
涙も出ず、
生きてゆくのかな?あんたなしで






そして、毎日、あんたの逝ったあの
魔の刻に   目覚めてしまうのだろうか



長い朝が  空が白けてきて
太陽が顔を出して
それまで吹きまくってた風が止み
また   1日が  はじまる


ラーちんママ

    


{29FC321B-56F4-4E74-B1F4-C500E6B1750D}

{96455257-C916-4F23-A3FB-3F153B85A8FE}