続・中国ODAの実態 | 中谷良子の落書き帳

中谷良子の落書き帳

核武装・スパイ防止法の実現を

以下は、青木直人さんというChina WatcherであるJournalistの方の中国のODAについての実態です。

震災復興資金も中国へ流れているという実態、私たちが払う税金が、こんなにも無駄に使われているのか?!と驚愕する実態を長いので分けてご紹介します。
昨日の記事の続きです↓

とにかく、彼はTabooを突き破りすぎて地上波のTVには出れないような方なのですが、とにかく分析力がスゴイ!!

$Jellyの~日本のタブー~


$Jellyの~日本のタブー~


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★現代版シルクロード構想‏★

だが、こうした問題が国会で取り上げられたことはない。
民主党、公明党などの新旧の与党はいうまでもなく、こと政府の対外援助腐敗にはいつも噛み付く共産党も社民党も、中国についてはひたすら沈黙するばかりである。

政治家だけではない。
アジア開発銀行の黒田東彦現総裁も

『中国は覇権主義的ではない』

と公式の場で言明するほどの親中国的人士であり、有名な東アジア共同体論者としても知られる。
その彼の口から最近も、壮大な対中大型援助が明らかにされたばかりだ。

『現代版シルクロード構想』と彼が名づける『中央アジアハイウェイ計画』がそれで、黒田氏はこれを『大規模で野心的』と作成された『中央アジア地域経済協力』(CAREC)が母体となっている。

具体的には、中国の最西部地域にある新疆ウイグル地区自治区のウルムチから隣接する中央アジアに近代的な高速道路・鉄道、空港などを建設しようというもので、道路総面積は24000キロ、推定投資金額は今後10年間で、187億ドル(約1兆5500億円)が見込まれている。

関係国は中国、ロシア、モンゴル、さらに、アフガニスタン、アゼルバイジャン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタンといった中央アジア各国である。

だが、結論から言えば、この「夢のプロジェクト」は問題だらけなのだ。
すでにその先例がある。

インドシナの開発計画である大メコン河流域圏(GMS)構想がそれで、プロジェクトは中国の雲南省からメコン河流域諸国を道路で結び、一大経済圏をつくろうというアジア開発銀行主導の壮大なものだった。

現在、かなりの完成を見ているのだがその結果、何が起こったか。
交通整備により、タイ、カンボジアなどメコン川周辺国に大量の中国製品が流入し、資本力も技術力もない周辺国の中国に対する経済的従属化が進行しているのである。

経済的支配は政治的支配に繋がる。
先年、インドシナ各国は日本の国連常任理事国入りに対して一斉に反対したが、理由は中国からの外交的経済的圧力だった。

現代版シルクロードが完成した場合、これと同じことが再現されるはずだ。
建設に携わる中央アジア各国の経済規模は、中国に比べてはるかに小さく、彼らもまたインドシナ各国と同じ政治的・経済的影響下に置かれることは火を見るより明らかだ。

やがて、上海や天津など中国の沿岸部から中央アジアという交通網が完成し、中国の成長に不可欠な周辺市場と資源の確保に拍車がかかる。

中央アジア地域は、金など埋蔵資源の宝庫だからだ。
それでいて、アメリカの資源メジャーによる開発の手が伸びていない処女地という特徴も併せ持つ。

だが、中国の影響力がこの地域に広がれば、ロシアの警戒心はいやが上にも高まるだろう。
ロシアは現在、自国にもメリットがあるため、シルクロード構想に表だって反対派はしていないが、潜在的な対中国不信は弱まってはいない。

アジア開発銀行において、シルクロード開発の責任者は『中央・西部アジア地域』を担当する中国人の副総裁である(アジア開発銀行は日本人の総裁の下に4人の副総裁がいる)

彼は中国輸出入銀行の副総裁の顔を持っており、同行は海外事業に投資を行う中国企業への融資が専業だ。

このことからも、「中央アジアハイウェイ計画」は中国政府の中央アジア戦略だけでなく、中国ゼネコンにも膨大な利益をもたらすはずである。

日本人総裁がそれを全面的に支援するという構図なのだ。