まったり肺がん日記 -5ページ目

まったり肺がん日記

アラフォーで肺がん見つかり、人生初ブログを開始!出来れば前向きがんライフを綴りたい!(右下葉腺がん、stage1B、転移無し、胸腔鏡手術、術後飛行機利用、予防的抗がん剤利用(uft剤))

わかる範囲でシンガポールの医療制度についてのお話。

日本人医師は結構いて、在星日本人に有名な診療所が数件あり。但し、日本人医師の数には定員があり、入れ替わりがなかなか発生しない。必然的に競争が働かず、ウデがやや、というか凄く残念な方でも普通に診療できる訳で。そちらの意味で在星者に有名なDrもいるとかいないとか。勿論普通に良いDrもいらっしゃるし、私は幸運にもそういったDrに」会えましたが。。。

日本人医師は手術等の施術に関しては行えないようでして、入口の診断迄終了したら地元の専門医に繋ぐのが基本形。私が紹介を受けた先はマウントエリザベスセンターで、建物内に専門医診療所が多数入り、医療専門機器や病床を皆で共有するというスタイルでした。

医療保険は個人で入る必要あり、医療費は全額負担。私の検査(レントゲン、CT、PET、生検、MRI)の総額は約1百万円くらいかかりました。(すべて保険でカバーできたので良かった。。。)

ちなみにこのマウントエリザベスセンター、設備は充実しており、Drの実力も問題なし。言葉の問題あれど個人的には結構満足しました。(私はコーディネーターという通訳を雇いました)

後々いろいろな方に話を聞いてみると、シンガポールの医療技術は東南アジア随一の力あり、周辺諸国の患者が受診にくるとのこと。流石だね~。

カルテは完全に開示してくれるし、画像データ等はすべて個人で管理。日本では要求しないと開示してもらえないと話をすると、"変わってるね。自分の体のことなのに何故Drは開示しないのだ?理解できん。"との弁。確かにその通りだと思う。ここは日本の悪い点。

但し、こと癌治療に関していうと、日本や米国が一日の長ありとの話。やっぱり、それだけ癌患者が多いし、症例をこなしている人間が多いから総じてレベルは高いらしい。私はこの話を聞いて日本で手術することに決めました。なお、もしシンガポールで肺がん手術をするとなると、4-5百万円かかるらしい。。。日本の皆保険って悪い部分もあるけど、やっぱり国民に優しい仕組みですね。制度を続けるためにも国民全体で無駄遣いせず維持することを真剣に考えてほしいものだと心から思います。日本に住んでいると当たり前になっちゃって有難さが分かんないんだよねぇ。みんな気付け!!

家族ってのは良いものです。大変な時にこそあらためて感じさせられる。その家族の話。

前段で自身の気持ちの整理の話をしましたが、実は本人より家族に対するCareのほうが大変!!というのは意外な発見。

本人はいつの間にか受け入れているのに、周りは受け入れるのに時間がかかる。思うに家族ってのは気持ちは強くつながっているのに身体が別だから、そのミスマッチを受け入れるのに手こずるのだろうと。(勿論個人の性格によるところは大きいのですが。)

妻や両親への説明&フォローは本当に大変だった。。。これじゃどっちが病人か分からん!と後で笑い話にはなったけど。

この1ヶ月間、怒涛の未体験ゾーンの波で落ち込むやら、不安やら、気持ちの整理が付かないってこういうことを言うんだね、と本人の中で感情がコントロールできない状態。"こりゃいかん"と状況の整理を開始。

まずは私の身に起こった悪いこと、困ったことを整理してみた。

・ 肺がんという診断結果

・ 早く鬼籍に入ったら家族に迷惑かけるなぁ。。。

・ 海外赴任に見つかり、周りの人に多大な迷惑をかけてしまったよ。。。


うーん、確かにブルーになりますね。ただよくよく考えてみると、、、

・ もし海外赴任なく日本だったら多分真面目に健康診断受けていないだろう。自覚症状ない現段階では気付いていないよな、間違いなく。

・ しかもわずか1ヶ月で診断ついた。医療先進国シンガポールに居たのは本当に幸運。(日本でどれくらい時間かかるか知らないけれど)

・ 肺がんとは言え、早期?発見だからまだ対処のしようあり。

・ 幸い生命保険は完璧に設定したので鬼籍往きとなっても家族は金には困らない。

・ 生きてりゃ迷惑かけた人にも恩返しはできるから、問題なし!


・・・。どうせ逃れられない発症だったのなら、どっちかというと凄くLucky!?。寿命を貰ったようなもんだね!

あとは人生の過ごし方を見直すくらいだね。それもなあなあの時間を過ごしていたこれまでより良い人生が過ごせるのは間違いない。


とまあ、そんな感じで気持ちの整理は完了。やっぱり、気の持ち様ですね♪


FYR、生命保険に関して。これは本当に助かった。金の心配が無いだけでかなり楽。本当に入っててよかったと心の底から安堵。




そして時は経ち2015年4月。1年前のことはスッカリ忘れ、普通に健康診断を受けるためシンガポールの日本人クリニックで受診。
すると、"おやおや、何だいこれは?。まだあるやないかい。"と、レントゲンにシッカリ写っとる訳で。為念CTも撮ったところ、Dr said、"大きくなってないけど、コイツぁ、かなりアヤしいぞ。"との弁。※注
流石の私も気味が悪いので、勧められるがまま地元専門医のところでPET、CTガイド下生検を受診。
結果、、、"lung cancer, stage 1b."。
"マジかー!真剣と書いてマジって呼ぶんやで!って、日本語通じるかい!"と心の中で叫んでも事実は事実。幸い、その後のMRIの結果、脳転移はなく一安心。
健康診断が4月末、CT、PET、生検、MRI終了し結果判明までちょうど1ヶ月間の出来事でした。

※注: 私のCT画像は所謂シナプス状の形をしていて、肺膜へ触手が伸びているようなヤツでした。
コトの始まりは2014年1月。3月からの海外赴任(シンガポールね。)のため健康診断を受診。するとレントゲンに何やら白いモヤモヤが写っている訳で、Drより"最近体調悪かったですかぁ?まあ、あらゆる可能性考えられるけど肺炎跡かな。経過見ましょう。"との言葉。
うーん、そう言われるとここ3ヶ月はクソ忙しいし、体調最悪だったし、まあそんな状況なんてここ数年日常茶飯事だし、肺炎跡は然も有りなん、と納得。ただ、初めての海外生活なので為念CTもポチりと撮影。その後は正直スッカリ忘れていたのでした。
初めまして。2014年6月現在、37歳男性、只の会社員です。
現時点の病名: 肺腺癌、右下葉、24mm、ステージⅠb、自覚症状無し
肺がん見つかったので、記録の為にブログ始めてみようと調べたら、"がん関係のブログ多っ!"というのがまずもって正直なる感想。
単なる"がんになった"だけではnews valueとして一般的過ぎて世に埋もれてしまう事だったのね、
と初めて実感。同時にそれだけがんになる人が多いんだなぁと今更ながらに気付かされ。
わたくし、血縁でがんおらず、がんになる前は基本関係の無いお話でしたから、全くがんに関心無かったもので。"見ない事"が"見えない事"になるのだなとシミジミ思った訳で。
Anyway、わたくしが体験した事が誰かの一助となれば良いし、何処まで強気が続くか分からないけれど、思い付くことを綴り度度。