彼岸明けの昨日、母を連れて やっと父のお墓参りに行って来た。
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先週からの五十肩の痛みはだいぶマシになり、車の運転も出来るようになったので 午前中に出掛けたのだけど、暖かいを通り越して暑かった…
良い季節になったなぁ。



お墓参りの後、母が我が家に来て 飾ってある娘の写真をいつものように眺めていた時の事。

「これって、何日頃の写真?」
娘の袴姿の写真を見て、そう訊かれて気付いた。
そうだ…
その写真は3年前の昨日、3月23日に撮影したものだった。

娘の大学卒業の記念写真を撮影した日。

そしてその翌日、つまり3年前の今日、娘が最初の舌ガンの摘出手術をした日だった。


本当は、その数日後に控えた卒業式に出席したかったけど『生きる為に』早急に手術を受ける事にしたので 卒業式は欠席、卒業証書を持っての撮影は残念ながら出来なかった。
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袴、とても似合ってたなぁ。
夫は娘の美しい姿に見とれて、撮影を忘れて…



撮影終了後 着替えをして病院に戻り、その日の面会終了時間が来た。
私達は帰宅しなければいけなかったけれど、この日は手術前日だったから、1人は怖かったはず。

私は手術当日、どうしても休めない仕事があって娘を手術室へ見送る事が出来なくて、姉に付き添いをしてもらうことにしていた。
手術室から戻ってきて目をあけた時には、側にいてやれたけど、娘がどれだけ不安だったか…

今、思うと 娘の命より大切な仕事なんてないのに。本当にこれは後悔。

手術室へ行く前なんて1人でも平気…と強がってる娘を
「心配しなくて大丈夫。大丈夫だからね…」って言いながら ぎゅっと抱き締めてあげた。
不安を和らげてあげたかった。
「お母さんにそんな事言われたら涙出ちゃうよ」って…娘は大粒の涙を流した。
この涙が娘の気持ち全てを表していたね。


本当に大変な手術に臨んだ娘は
『辛すぎて生まれて初めて死にたいと思った』と自分のブログにその気持ちを書いている。




生まれて初めての娘の一大事に仕事を優先させて側に居てやれなかった愚かな母を許してほしいなって今頃 思う。


娘は
「もういいよー、お母さん気にしてないよ」
そんなふうに笑って許してくれるかな…なんて思いながら、昨日は袴姿の凛々しい娘の写真を 母と眺めていた日になった。